タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日（水） - æ ªå¼ä¼šç¤¾ã‚³ãƒ³ã‚°ãƒ¬

P11-2 肝 原 発 mucosa-associatedlymphoidtissueリンパ
腫 の1 切 除 例
1
飯 塚 病 院 外 科 、 2 久 留 米 大 学 医 学 部 病 理 学 教 室
○… 永 田 茂 行 1
, 梶 山 潔 1
, 平 山 佳 愛 1
, 吉 丸 耕 一 朗 1
,
由 茅 隆 文 1
, 播 本 憲 史 1
, 大 島 孝 一 2 1
, 長 家 尚
背 景 :Mucosa-associated…lymphoid…tissue(MALT)リンパ 腫 は1983 年
に 報 告 された 低 悪 性 度 のリンパ 腫 であるが、 肝 原 発 MALTリンパ 腫
はまれである。 我 々は 術 前 に 肝 内 胆 管 癌 と 診 断 して 手 術 を 施 行 し、 術
後 病 理 検 査 にて 肝 原 発 MALTリンパ 腫 と 診 断 された1 例 を 経 験 したの
で 文 献 的 考 察 を 加 えて 報 告 する。 症 例 :74… 歳 の 男 性 。 主 訴 :なし。
既 往 歴 : 高 血 圧 にて 近 医 通 院 加 療 中 。 現 病 歴 :2011 年 4 月 、 血 液 検 査
で 肝 酵 素 の 上 昇 を 認 め、 精 査 目 的 で 当 院 肝 臓 内 科 へ 紹 介 となった。 腹
部 超 音 波 検 査 では, 肝 内 胆 管 後 区 域 枝 の 拡 張 を 認 めた。 腹 部 CT 検 査
では, 肝 後 区 域 枝 の 閉 塞 と 周 囲 の2-3cmの 範 囲 に 不 均 一 な 早 期 相 濃 染 、
遅 延 相 低 吸 収 域 を 認 めた。またEOB-MRI 検 査 でも 後 区 域 枝 に 限 局 し
た 肝 内 胆 管 拡 張 と 中 枢 部 に2cm 程 度 の 境 界 不 明 瞭 な 早 期 相 濃 染 域 を 認
めた。 遠 隔 転 移 を 認 めず, 肝 内 胆 管 癌 が 強 く 疑 われたため、2011 年 6
月 に 肝 門 部 リンパ 節 郭 清 を 伴 う 肝 右 葉 切 除 術 を 施 行 した。 切 除 標 本 の
肉 眼 所 見 では 門 脈 域 に 白 色 の 結 節 様 病 変 を 認 めた。 病 理 組 織 学 的 には、
門 脈 領 域 の 一 部 に 密 なリンパ 球 浸 潤 を 認 めた。 異 型 は 明 らかではない
が 小 型 ~ 中 型 のリンパ 球 が 一 部 毛 細 胆 管 上 皮 にlymphoepithelial…
lesion(LEL) 様 に 浸 潤 していた。 免 疫 組 織 学 的 にはCD20 陽 性 、CD79a
陽 性 であり、MALTリンパ 腫 と 診 断 された。 術 後 、ヘリコバクター
ピロリ 陽 性 であったため 除 菌 療 法 を 施 行 した。 現 在 術 後 6ヶ 月 経 過 し
たが、 再 発 なく 生 存 中 である。 結 語 : 肝 原 発 …MALT…リンパ 腫 はまれ
な 疾 患 であり 診 断 が 困 難 である。 現 在 まで、 治 療 法 として 手 術 と
RFAなどが 報 告 されているが、 症 例 の 集 積 とともに、 診 断 及 び 治 療
ストラテジーの 構 築 が 今 後 の 課 題 である。
P11-3 下 大 静 脈 合 併 切 除 を 要 した 肝 炎 症 性 偽 腫 瘍 の 一 例
1
大 阪 大 学 大 学 院 消 化 器 外 科 、 2 大 阪 市 立 大 学 大 学 院 医 学 研 究
科 診 断 病 理 学
○… 門 田 和 之 1
, 丸 橋 繁 1
, 和 田 浩 志 1
, 川 本 弘 一 1
, 小 林 省 吾 1
,
江 口 英 利 1
, 種 村 匡 弘 1
, 若 狭 研 一 2
, 土 岐 祐 一 郎 1
,
森 正 樹 1 1
, 永 野 浩 昭
肝 炎 症 性 偽 腫 瘍 (inflamatory…psudotumor、IPT)は、 炎 症 細 胞 浸 潤 と
線 維 化 を 主 体 とする 炎 症 性 腫 瘍 類 似 病 変 である。 比 較 的 まれな 疾 患 で、
自 然 消 退 の 報 告 もあり、 外 科 的 切 除 の 絶 対 的 適 応 とはならないと 考 え
られている。しかし、 画 像 検 査 上 特 徴 的 な 所 見 に 乏 しく、 胆 管 細 胞 癌
や 転 移 性 肝 癌 との 鑑 別 に 難 渋 する 事 が 多 く、 臨 床 の 実 際 においては、
手 術 後 に 診 断 がなされることも 少 なくない。 今 回 、 我 々は 下 大 静 脈 に
接 する 肝 腫 瘍 に 対 し、 下 大 静 脈 合 併 切 除 を 要 する 拡 大 左 葉 切 除 を 施 行
したが、 術 後 の 病 理 組 織 学 的 検 索 にて 炎 症 性 偽 腫 瘍 と 診 断 された 症 例
を 経 験 したので、 若 干 の 文 献 的 考 察 を 加 えて 報 告 する。
症 例 は71 歳 の 男 性 で、13 年 前 に 胃 癌 (stageII)にて 幽 門 側 胃 切 除 術 を
施 行 されている。 骨 髄 異 形 成 症 候 群 、 高 血 圧 、 糖 尿 病 にて 内 科 にて 経
過 観 察 されていた。 血 液 検 査 にてCA19-9 値 上 昇 を 認 め、 原 因 精 査 の
腹 部 CTにて 肝 S1に 径 30mm 大 の 肝 腫 瘍 を 指 摘 され、 手 術 目 的 にて 当
院 紹 介 となった。 初 診 時 には 熱 発 や 心 窩 部 痛 などの 症 状 はなく、 肝 機
能 検 査 値 に 異 常 認 めず、 肝 炎 ウイルスは 陰 性 であった。 腹 部 造 影 CT
にて 肝 S1に30mm 大 の 腫 瘤 を 認 め、 平 衡 相 でのリング 状 の 造 影 効 果 を
呈 していた。また、 腫 瘍 は 下 大 静 脈 左 側 ・ 左 肝 静 脈 ・ 中 肝 静 脈 起 始 部
に 広 範 囲 に 接 しており、 浸 潤 が 疑 われた。PET-CTにて 腫 瘍 にはFDG
の 高 集 積 (SUVmax:5.3)を 認 め、 悪 性 腫 瘍 が 疑 われた。 術 前 精 査 に
て 肝 転 移 や 炎 症 性 腫 瘍 も 完 全 には 否 定 できないが、 胆 管 細 胞 癌 のIVC
浸 潤 (cT3N0M0,stageIII)と 診 断 し、 拡 大 左 葉 切 除 、 肝 門 部 リンパ 節
郭 清 、IVC 合 併 切 除 人 工 血 管 再 建 、 胆 管 空 腸 吻 合 を 施 行 した。 術 後 の
病 理 組 織 学 的 検 索 にて 炎 症 性 偽 腫 瘍 と 診 断 された。
P11-4 転 移 性 肝 腫 瘍 との 鑑 別 が 困 難 であったIgG4 関 連 肝 炎 症
性 偽 腫 瘍 の1 例
関 西 医 科 大 学 外 科
○… 松 島 英 之 , 石 崎 守 彦 , 松 井 康 輔 , 海 堀 昌 樹 , 權 雅 憲
【 症 例 】77 歳 女 性 【 主 訴 】 発 熱 ・ 倦 怠 感 【 現 病 歴 】 平 成 23 年 5 月 頃 よ
り 発 熱 持 続 あり、 前 医 で 内 服 加 療 中 、 血 液 検 査 で 貧 血 を 指 摘 され、 精
査 加 療 目 的 に 当 院 紹 介 。 大 腸 内 視 鏡 検 査 で 盲 腸 1/2 修 正 に 境 界 明 瞭 な
周 堤 を 伴 う2 型 の 大 腸 癌 を 認 め、 生 検 結 果 でAdenocarcinoma、tub2
あり、CTで 肝 S7に 腫 瘤 性 病 変 を 認 め、MRIで 同 部 位 にT1WIで 低 信 号 、
T2WIで 高 信 号 を 呈 し、SPIOで 取 り 込 み 低 下 を 認 めるmassを 認 め、
大 腸 癌 肝 転 移 と 診 断 した。 血 液 検 査 はHb:10.2の 貧 血 とCA19-9:49.4
の 上 昇 を 認 めた。ICG-15R:4.6であり、 肝 障 害 度 A、Child-Pugh:A、
正 常 肝 機 能 であった。【 臨 床 経 過 】 手 術 は 肝 右 葉 切 除 、 右 半 結 腸 切 除 、
D3 郭 清 を 行 った。 手 術 時 所 見 として、 肝 は 表 面 平 滑 、 辺 縁 鋭 で 正 常
肝 の 所 見 であった。 術 後 経 過 は 良 好 であり 術 後 12 日 後 に 退 院 した。 摘
出 標 本 の 病 理 組 織 結 果 では、 大 腸 はAdenocarcinoma、Tub1>pap、
pSSpN0、ly1、v1の 結 果 であった。 切 除 肝 は 明 らかな 結 節 性 病 変 を 認
めず、 術 前 より 疑 われた 部 位 には 正 常 肝 と 色 調 の 違 う 部 分 があり、 組
織 学 的 に 肝 細 胞 の 脱 落 とリンパ 球 ・ 形 質 細 胞 などの 炎 症 細 胞 浸 潤 を 認
め、 慢 性 肝 膿 瘍 の 所 見 であった。 免 疫 組 織 学 的 にIgG4 陽 性 細 胞 の 比
率 が 高 く、 強 拡 大 で1 視 野 30 個 であった。 最 終 診 断 は 進 行 大 腸 癌 、
IgG4 関 連 肝 炎 症 性 偽 腫 瘍 と 診 断 された。 以 後 、 現 在 に 至 るまで 再 発
所 見 ・ 腫 瘍 マーカーの 上 昇 を 認 めていない。【 考 察 】 肝 の 炎 症 性 偽 腫
瘍 は 時 に 悪 性 腫 瘍 や 肝 膿 瘍 などと 鑑 別 が 困 難 な 場 面 に 遭 遇 することが
ある。 比 較 的 まれな 疾 患 であり、 特 異 的 な 画 像 所 見 に 乏 しく、また 治
療 に 関 する 一 定 の 見 解 を 得 られていない。ステロイド 著 効 例 や 自 然 消
退 例 の 報 告 も 見 られる。 今 回 、 我 々は 術 前 に 大 腸 癌 肝 転 移 と 診 断 され
たIgG4 関 連 肝 炎 症 性 偽 腫 瘍 の1 例 を 経 験 したため、 若 干 の 文 献 的 考 察
を 加 えて 報 告 する。
P11-5 術 前 診 断 が 困 難 であった 高 齢 発 症 の 成 人 肝 未 分 化 肉 腫
の 一 例
1
伊 勢 崎 市 民 病 院 外 科 、 2 群 馬 大 学 大 学 院 病 態 総 合 外 科 学
○… 和 田 渉 1
, 鈴 木 秀 樹 2
, 桑 野 博 行
2
【 背 景 】 肝 未 分 化 肉 腫 は、 主 に 小 児 に 認 められる 悪 性 間 葉 系 腫 瘍 で、
成 人 発 症 例 は 極 めてまれであり、 生 命 予 後 は 極 めて 不 良 であると 言 わ
れている。【 目 的 】 今 回 我 々は73 歳 で 発 症 し、 術 前 診 断 が 困 難 であっ
た 成 人 肝 未 分 化 肉 腫 を 経 験 したので 報 告 する。【 症 例 】73 歳 男 性 。 主
訴 は 腹 痛 、 食 欲 不 振 。【 既 往 】 心 房 細 動 、 心 筋 梗 塞 、 緑 内 障 【 内 服 薬 】
ワーファリン、バイアスピリン、パナルジン。L/D:…T-Bil…0.45,…
AST/ALT…26/25,…LDH…186,…ALP…487,…γ-GTP…73,Alb…3.4,…WBC…7500,…
RBC…402,…Hb…11.9,…Hct…37.8,…Plt…21.9,…CRP…1.63,…PT 活 性 36,…APTT…33.9…
,…HbA1c…5.4…,…AFP…4,…PIVKAII…8238,…CEA…3.6,…CA19-9…4.2,…CA125…
124.3。 感 染 症 は 陰 性 。US/…CT/…MRCP:… 肝 右 葉 に 早 期 に 造 影 され、
被 膜 を 有 する18cm 大 の 腫 瘍 を 認 めた。 内 部 構 造 は 多 房 性 、 充 実 成 分
も 混 在 し 一 部 壊 死 部 分 も 認 められた。PET-CT:…MaxSUV…4.60。 肝 嚢
胞 腺 癌 の 疑 いにて 手 術 予 定 とした。【 手 術 】 肝 右 葉 切 除 術 、 横 隔 膜 合
併 切 除 術 施 行 。【 標 本 所 見 】 長 径 18cm、 重 量 4180g。 比 較 的 境 界 明 瞭
で 内 部 は 隔 壁 で 区 画 され 多 結 節 性 、 黄 色 調 の 半 透 明 な 粘 液 様 の 概 観 を
呈 していた。【 病 理 所 見 】 繊 維 性 被 膜 を 有 し、 内 部 に 出 血 、 壊 死 を 認
めた。 高 度 異 形 を 示 す 紡 錘 形 、 星 形 の 腫 瘍 細 胞 が 認 められ、PAS 陽 性 、
クロマチンの 増 量 、 核 分 裂 像 が 散 見 された。 背 景 は 粘 液 腫 様 で、 束 状
に 錯 綜 する 線 維 肉 腫 様 像 を 示 す 領 域 も 認 められた。また、 間 質 に 好 酸
性 硝 子 滴 沈 着 が 認 められた。【 免 疫 染 色 】a1-antitrypsin,…CD34,…CD10,…
vimentin: 陽 性 。aSMA: 一 部 陽 性 。c-kit,…keratin,…desmin,…CK19,…
p53: 陰 性 。Ki-67…labelling…index:…30% 以 上 であった。【 術 後 経 過 】
術 後 一 年 再 発 は 認 めていない。【 結 語 】 高 齢 発 症 は 極 めてまれな 成 人
肝 未 分 化 肉 腫 の 一 例 を 経 験 したので 報 告 する
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