タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日（水） - æ ªå¼ä¼šç¤¾ã‚³ãƒ³ã‚°ãƒ¬

P46-5 完 全 腹 腔 鏡 下 肝 切 除 における 肝 切 離 の 工 夫 と 成 績
済 生 会 福 岡 総 合 病 院
○… 副 島 雄 二 , 伊 地 知 秀 樹
【 目 的 】 腹 腔 鏡 下 肝 切 除 においては、 出 血 のコントロールが 困 難 なこ
と、 肝 切 離 面 の 角 度 の 確 保 が 難 しいことなどから、 通 常 の 開 腹 肝 切 除
と 異 なる 肝 切 離 法 (プレ 凝 固 、Pringleなし、 自 動 縫 合 器 による 肝 切 離
など)をとらざるを 得 ないことが 多 い。 我 々は、 完 全 腹 腔 鏡 下 におい
ても、 通 常 の 開 腹 肝 切 離 と 同 様 な 肝 切 離 を 目 指 してきた。 今 回 、 完 全
腹 腔 鏡 下 肝 切 除 における 工 夫 とその 成 績 を 検 討 した。【 方 法 】2010 年 4
月 ~2012 年 1 月 までに12 例 の 腹 腔 鏡 下 肝 切 除 ( 補 助 下 6 例 、 完 全 腹 腔 鏡
下 6 例 )を 行 った。 患 者 の 平 均 年 齢 67 才 、 男 / 女 6/6でHCC8 例 、 転 移
性 肝 癌 3 例 、 胆 管 内 乳 頭 腺 癌 1 例 であった。 腫 瘍 の 占 拠 部 位 はS2(n=3)、
S3(n=5)、S4(n=1)、S6(n=3)、であり 平 均 腫 瘍 径 は2.7cm(1.0-6.5cm)
で 腫 瘍 個 数 は 全 例 1 個 であった。 全 例 Child…A、 肝 障 害 度 Aであった。
肝 硬 変 を5 例 に 認 めた。 術 式 は 外 側 区 域 切 除 (n=4: 前 半 n=2、 後 半
n=2))、 部 分 切 除 (n=5: 前 半 n=1、 後 半 n=4)、 左 葉 切 除 (n=1: 前 半
n=1)、 拡 大 左 葉 切 除 (n=1: 後 半 n=1)で 前 半 5 例 は 腹 腔 鏡 補 助 下 で 肝
脱 転 後 、 小 開 腹 をおきCUSA、ソフト 凝 固 で 直 視 下 に 通 常 の 肝 切 離 を
行 った。 後 半 7 例 (1 例 で 腹 腔 鏡 補 助 下 拡 大 左 葉 切 除 )では 完 全 腹 腔 鏡 下
を 原 則 とし、CUSA、 腹 腔 鏡 用 ソフト 凝 固 、バイクランプを 基 本 デバ
イスとして 用 い 通 常 の 開 腹 肝 切 離 と 同 様 に 肝 切 離 を 行 った。 肝 円 索 は
エンドサージリトラクターで 牽 引 、 切 離 部 の 両 端 に3-0オペポリック
スをかけ 肝 切 離 面 を 展 開 し、 太 い 血 管 処 理 はHem-O-Lock、 血 管 クリッ
プ、 自 動 縫 合 器 を 用 いて 行 った。【 結 果 】 前 半 5 例 と 後 半 7 例 の 平 均 手
術 時 間 227 分 vs.…365 分 、 出 血 量 220ml…vs.…672mlで 後 半 2 例 に4 単 位 、2
単 位 の 輸 血 を 要 した。 肝 切 離 面 の 癌 浸 潤 は 全 例 陰 性 であった。 術 後 合
併 症 は 後 半 群 で 胆 汁 漏 を1 例 に 認 めた。【 結 論 】 未 だ 発 展 途 上 であるが
完 全 腹 腔 鏡 下 でも 通 常 の 肝 切 離 に 近 い 肝 切 離 が 可 能 である。 完 全 腹 腔
鏡 下 では 適 切 な 肝 切 離 面 の 展 開 とデバイスの 角 度 、こまめな 止 血 が 重
要 である。
P46-6 完 全 腹 腔 鏡 下 肝 切 除 術 の 技 術 的 困 難 症 例 への 対 応
函 館 五 稜 郭 病 院 外 科
○… 舩 渡 治 , 菅 野 将 史 , 板 橋 英 教 , 中 嶋 潤 , 小 川 雅 彰 ,
早 川 善 郎 , 小 林 慎 , 高 金 明 典
【 目 的 】 腹 腔 鏡 下 肝 切 除 が 保 険 収 載 され、 低 侵 襲 手 術 として 広 く 普 及
しはじめている。 今 後 は 安 全 性 を 考 慮 し 手 術 の 定 型 化 を 目 指 すべきと
考 える。 当 科 で 施 行 した 肝 病 変 に 対 する 腹 腔 鏡 ( 補 助 ) 下 肝 切 除 を 検 討
した。【 対 象 】 完 全 腹 腔 鏡 下 肝 切 除 …(pure-LH)…29 例 (うちRFA 併 用 3 例 )、
腹 腔 鏡 補 助 下 肝 切 除 (Hybrid)5 例 の 計 34 例 を 検 討 した。【 適 応 】 肝 表
層 または 外 側 区 域 の 病 変 、 外 側 区 およびS6の 辺 縁 や 突 出 型 の 病 変 は
直 径 5cm 以 下 、 突 出 型 でない 肝 表 層 の 病 変 は3cm 以 下 。【 手 術 方 法 】
肝 切 離 はVIO…system(Biclamp)と 超 音 波 凝 固 切 開 装 置 を 使 用 する。 腫
瘍 が 少 し 深 部 にある 場 合 はCUSAを 使 用 する。RFAによる
precoagulationを 行 い 出 血 防 止 を 行 う。 腫 瘍 深 部 を 凝 固 し、 再 発 防 止
に 努 めている。 腹 腔 鏡 下 肝 切 除 導 入 当 初 は 全 例 …pure-LH…を 目 標 とし
て 開 始 した。 症 例 を 重 ねるにつれ、pure-LH… で 施 行 困 難 例 は 積 極 的
に 腹 腔 鏡 補 助 下 へと…convertした。【 結 果 】 手 術 時 間 中 央 値 はpure-LH…
154 分 、 補 助 下 263 分 、 出 血 量 中 央 値 はpure-LH…27…ml、 補 助 下 367…ml。
術 後 平 均 在 院 日 数 は10.4 日 (5-27)であった。 疾 患 は 肝 細 胞 癌 (HCC)19
例 、 転 移 性 肝 腫 瘍 13 例 ( 大 腸 癌 転 移 11 例 、 肺 癌 転 移 1 例 、 胆 管 癌 転 移 1 例 )、
他 良 性 腫 瘍 2 例 であった。 大 腸 癌 の 同 時 性 肝 転 移 3 例 に 対 し 腹 腔 鏡 補 助
下 大 腸 切 除 を 同 時 に 施 行 した。 切 離 困 難 な 症 例 は、S7の 背 側 付 近 腫
瘍 で 視 野 展 開 が 困 難 な 場 合 やS6の 深 部 位 置 の 切 離 ラインが 複 雑 とな
る 場 合 であり、 現 在 は 腹 腔 鏡 補 助 下 に 移 行 し 行 っている。【 結 語 】 腹
腔 境 下 肝 切 除 は 低 侵 襲 で、 安 全 性 が 確 保 できれば 患 者 のメリットが 大
きいと 術 式 と 思 われる。 視 野 展 開 が 困 難 な 場 合 や 切 離 ラインが 複 雑 と
なる 場 合 は 手 技 が 定 型 化 し 安 全 に 行 えるようになるまでは 積 極 的 に 腹
腔 鏡 補 助 下 に 移 行 するべきである。
P46-7 当 科 における 腹 腔 鏡 下 肝 切 除 の 導 入 と 現 況
岡 山 赤 十 字 病 院 外 科
○… 平 井 隆 二 , 山 野 寿 久
当 院 では 平 成 22 年 6 月 より 腹 腔 鏡 下 ( 補 助 下 ) 肝 切 除 を 導 入 し、 平 成
23 年 11 月 までに14 例 を 施 行 したので 現 況 を 報 告 するとともに 最 近 施 行
した 腹 腔 鏡 補 助 下 肝 右 葉 切 除 のビデオを 供 覧 する。 対 象 患 者 の 平 均 年
令 は67 歳 (45~81)で、 疾 患 はHCCが6 例 、 転 移 性 肝 癌 が7 例 、 肝 内 結
石 症 が1 例 であった。 腫 瘍 サイズは 平 均 2.9…cm(1.2~4.8)で、 腫 瘍 個 数
は1 個 が10 例 、2 個 が2 例 ,8 個 が1 例 であった。 完 全 内 視 鏡 下 を6 例 、 補
助 下 を8 例 に 施 行 した。 病 変 の 存 在 部 位 はS2:3 例 ,…S3…:3 例 、 外 側 区 域 :
2 例 、S4;1 例 、S5:1 例 、S6:1 例 、S7:2 例 、S8:1 例 で あ っ た。S8
の1 例 は 胸 腔 鏡 下 に 施 行 した。 術 式 は、 部 分 切 除 が5 例 ( 左 葉 切 除 との
同 時 例 を 含 む)、 外 側 区 域 切 除 が5 例 、 亜 区 域 切 除 (S6,…S3)が2 例 、 後
区 域 切 除 が1 例 、 左 葉 切 除 が1 例 、 右 葉 切 除 が1 例 であった。 平 均 手 術
時 間 は389 分 (144~602)であった。 平 均 出 血 量 は834ml(50~2000)であっ
た。 合 併 症 は3 例 にあり、 胆 汁 漏 を1 例 、 誤 嚥 性 肺 炎 が1 例 、 創 感 染 が1
例 であった。 胆 汁 漏 を 起 こした 症 例 はENBDを 挿 入 し 術 後 11 日 目 に 退
院 した。 術 後 在 院 日 数 は 平 均 14.0 日 (7~53)で12 例 は14 日 以 内 に 退 院 し
た。( 症 例 ビデオ)70 代 、 男 性 。 肝 S7に3cm 大 のHCCを2 個 指 摘 され、 紹
介 入 院 。ICGR15 分 値 は15%と 良 好 で、CTによる 体 積 計 算 にて 肝 右 葉
は39%と 比 較 的 小 さかったので、 腹 腔 鏡 補 助 下 肝 右 葉 切 除 を 施 行 した。
肝 の 授 動 は5ポートで 行 い、 右 肋 弓 下 に10cmの 皮 膚 切 開 を 置 いて、 直
視 下 にて 肝 門 処 理 を 行 い、グリソン 右 枝 を 結 紮 した。 肝 の 離 断 は
hanging…maneuver…を 用 いて、CUSAとLCS、その 他 のenergy…device
を 用 い、 腹 腔 鏡 補 助 下 及 び 直 視 下 に 行 った。グリソン 前 枝 と 後 枝 を 離
断 中 に 結 紮 切 離 し、 右 肝 静 脈 は 自 動 縫 合 器 にて 切 離 した。 手 術 時 間 7
時 間 38 分 、 出 血 量 800mlであった。 術 後 経 過 良 好 で7 日 目 に 退 院 した。
結 語 ; 腹 腔 鏡 下 ( 補 助 下 ) 肝 切 除 は 症 例 を 選 べば 術 後 経 過 は 良 好 で 低 侵
襲 であり 有 用 である。
P46-8 肝 細 胞 癌 に 対 する 集 学 的 鏡 視 下 手 術
佐 賀 大 学 一 般 ・ 消 化 器 外 科
○… 三 好 篤 , 中 村 淳 , 井 手 貴 雄 , 北 原 賢 二 , 能 城 浩 和
我 々の 肝 細 胞 癌 に 対 する 治 療 方 針 は 肝 癌 診 療 マニュアルの 治 療 アルゴ
リズムに 従 っており、 肝 切 除 に 関 しては 肝 予 備 能 上 可 能 な 症 例 に 対 し
ては 系 統 的 肝 切 除 を 原 則 としているが、2009 年 より 集 学 的 治 療 として
様 々な 症 例 に 鏡 視 下 手 術 の 導 入 を 行 なっている。1.… 系 統 的 切 除 に 関 し
ては 外 側 区 域 切 除 に 関 しては 完 全 鏡 視 下 手 術 で 行 なうが、それ 以 外 の
系 統 的 切 除 に 関 しては 可 能 であれば 補 助 下 で 行 なう。2.… 肝 予 備 能 不 良
症 例 に 関 する 部 分 切 除 は 原 則 として 完 全 鏡 視 下 肝 部 分 切 除 手 術 を 行 な
う。3.… 多 発 症 例 や 腫 瘍 が 深 部 に 存 在 する 症 例 に 対 してはRFAを 併 用
するが、 経 皮 的 アプローチが 困 難 な 症 例 には 鏡 視 下 RFAを 行 なう。4.…
脾 機 能 亢 進 を 伴 う 症 例 に 対 しては 鏡 視 下 に 脾 臓 摘 出 を 施 行 し、 同 時 性
に 鏡 視 下 肝 部 分 切 除 を 行 なう。5.… 再 発 症 例 に 対 しても 前 回 手 術 の 対 側
葉 に 腫 瘍 が 存 在 するなど 癒 着 が 軽 度 であることが 予 想 される 場 合 は 鏡
視 下 で 行 なう。 鏡 視 下 手 術 の 適 応 は 原 則 として 腫 瘍 径 5cmとし、2009
年 4 月 から2011 年 11 月 まで34 例 の 肝 細 胞 癌 に 対 して 鏡 視 下 手 術 を 行
なっているが、 合 併 症 として 胆 汁 瘻 、 門 脈 血 栓 を1 例 ずつ 認 めたのみ
であり 比 較 的 安 全 に 施 行 可 能 と 考 えられた。これらの 肝 細 胞 癌 に 対 す
る 我 々の 鏡 視 下 での 様 々な 取 り 組 みをビデオで 供 覧 する。
-402-