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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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P89-1 胆 嚢 摘 出 後 に 発 症 した 上 部 胆 管 癌 と 鑑 別 困 難 であった<br />

良 性 胆 管 狭 窄 の1 例<br />

岐 阜 市 民 病 院 外 科<br />

○… 田 島 ジェシー 雄 , 足 立 尊 仁 , 松 井 聡<br />

症 例 は64 歳 , 女 性 .【 主 訴 】 肝 機 能 異 常 .【 既 往 歴 】2 年 前 に 胆 石 性 胆<br />

嚢 で 開 腹 胆 嚢 摘 出 術 を 施 行 . 糖 尿 病 .【 現 病 歴 】 糖 尿 病 治 療 中 , 肝 機<br />

能 異 常 を 指 摘 された.CTで 腹 水 貯 留 と 肝 内 胆 管 の 拡 張 , 三 管 合 流 部<br />

で 長 径 2cmにわたり 軟 部 濃 度 腫 瘤 を 認 めた.ERCPで 上 部 ~ 左 右 肝 管<br />

にかけて 胆 管 狭 窄 と 肝 内 胆 管 拡 張 を 認 めた.EUSで 肝 門 部 に<br />

24x14mm 大 の 辺 縁 不 整 な 低 エコー 腫 瘍 を 認 めた. 腫 瘍 の 肝 側 や 右 肝<br />

動 脈 への 浸 潤 をわずかに 認 めた. 腹 水 細 胞 診 陰 性 , 胆 汁 細 胞 診 classII,<br />

胆 管 生 検 悪 性 所 見 認 めなかった. 画 像 上 胆 管 癌 も 否 定 できず,PTPE 後 ,<br />

肝 拡 大 右 葉 切 除 , 肝 外 胆 肝 切 除 , 胆 管 空 腸 吻 合 を 施 行 した. 病 理 組 織<br />

学 的 検 索 では, 悪 性 所 見 を 認 めず, 胆 管 粘 膜 間 質 は 膠 原 化 を 伴 う 繊 維<br />

化 により 高 度 の 肥 厚 を 認 め, 前 回 の 結 紮 糸 に 対 する 異 物 性 偽 腫 瘍 を 認<br />

めた. 胆 摘 後 には 炎 症 性 偽 腫 瘍 や 胆 嚢 管 神 経 腫 などによる 良 性 胆 管<br />

狭 窄 をきたすことがあり, 原 因 を 十 分 に 考 慮 し 治 療 法 を 選 択 すべきで<br />

ある.<br />

P89-2 自 己 免 疫 性 膵 炎 を 伴 わない 中 下 部 胆 管 潰 瘍 を 来 たした<br />

IgG4 関 連 硬 化 性 胆 管 炎 の1 例<br />

兵 庫 県 立 尼 崎 病 院 外 科<br />

○… 吉 川 潤 一 , 白 潟 義 晴<br />

現 在 、IgG4 関 連 硬 化 性 胆 管 炎 ( 以 下 、IgG4-SC)は 臨 床 診 断 基 準 が 作 成<br />

されつつあるが、その 報 告 例 はいまだ 多 くはなく 症 例 の 集 積 が 望 まれ<br />

る. 我 々は、 以 前 当 科 で 原 因 不 明 の 慢 性 胆 管 炎 として 症 例 報 告 した1<br />

例 を 病 理 学 的 に 再 検 討 したところ、 自 己 免 疫 性 膵 炎 ( 以 下 、AIP)を 伴<br />

わないIgG4-SCであることが 判 明 したので 新 たに 得 られた 知 見 を 主 体<br />

として 文 献 的 考 察 とともに 再 報 告 する. 症 例 は80 歳 女 性 、 生 来 健 康 .<br />

右 季 肋 部 痛 を 主 訴 に 近 医 受 診 し、 胆 道 系 酵 素 上 昇 と 胆 嚢 および 上 部 胆<br />

管 の 拡 張 を 指 摘 され 胆 管 癌 の 疑 いで 当 科 入 院 となった. 身 体 所 見 では<br />

黄 疸 は 認 めず、 右 季 肋 部 圧 痛 を 認 めた. 血 液 検 査 では 胆 道 系 酵 素 の 軽<br />

度 上 昇 とCRP 高 値 を 認 めたが、 総 ビリルビン 値 、CEA 値 および<br />

CA19-9 値 は 正 常 範 囲 であった. 造 影 CT 検 査 では 胆 嚢 および 上 部 胆 管<br />

の 拡 張 を 認 めたが、 明 らかな 腫 瘤 は 胆 管 および 膵 に 認 めなかった.<br />

MRCPでは 中 下 部 胆 管 の 狭 窄 を 認 めたが、 膵 管 には 異 常 を 認 めなかっ<br />

た. 胆 嚢 ドレナージの 際 に 施 行 した 経 皮 経 肝 胆 嚢 造 影 検 査 では 下 部 胆<br />

管 は 造 影 されず、また 胆 汁 細 胞 診 は 陰 性 であった. 悪 性 を 完 全 には 否<br />

定 できないため、 門 脈 切 除 を 伴 う 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 を 施 行 した. 病<br />

理 学 的 検 討 の 結 果 、 悪 性 所 見 は 認 めず、 長 さ2cm 深 さ5mmに 及 ぶ 中<br />

下 部 胆 管 潰 瘍 部 およびその 周 囲 の 胆 管 壁 には、 高 度 なリンパ 球 および<br />

形 質 細 胞 の 浸 潤 と 線 維 化 、 閉 塞 性 静 脈 炎 を 認 めた. 免 疫 組 織 化 学 的 染<br />

色 を 施 行 したところ 同 潰 瘍 部 およびその 周 辺 部 に、IgG4 陽 性 形 質 細<br />

胞 を 多 数 認 め、CD25 陽 性 細 胞 も 多 数 認 めた.また 炎 症 および 潰 瘍 の<br />

主 座 は 膵 外 胆 管 であり 潰 瘍 部 から 膵 へ 炎 症 波 及 はあるもののAIPを 疑<br />

う 所 見 は 切 除 標 本 内 には 乏 しかった。 以 上 から、AIPを 伴 わない<br />

IgG4-SCと 診 断 した.IgG4-SCはAIPとの 合 併 例 が 多 く、 特 に 下 部 胆<br />

管 狭 窄 例 はAIPによる 膵 病 変 が 原 因 で 下 部 胆 管 狭 窄 を 来 たしているこ<br />

とが 多 いが、 本 症 例 はそれらとは 異 なると 考 えられる.AIPを 伴 わな<br />

いIgG4-SCは 報 告 が 少 なく、 胆 管 潰 瘍 を 伴 うIgG4-SCの 報 告 はわれわ<br />

れが 調 べた 範 囲 では 本 症 例 が 初 めてであった.<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

P89-3 肝 内 胆 管 癌 の 術 前 診 断 にて 肝 切 除 術 を 施 行 したIgG4 関<br />

連 硬 化 性 胆 管 炎 の1 例<br />

中 津 市 立 中 津 市 民 病 院 外 科<br />

○… 北 川 大 , 岸 原 文 明 , 佐 々 木 理 人 , 岡 崎 寛 士 , 岡 田 敏 子 ,<br />

廣 石 和 章 , 白 水 章 夫 , 福 山 康 朗 , 池 田 正 仁<br />

【 背 景 】 近 年 、 硬 化 性 胆 管 炎 の 中 にも 自 己 免 疫 性 膵 炎 に 類 似 して 血 中<br />

IgG4 濃 度 が 上 昇 する 症 例 があることが 報 告 され、 胆 管 癌 との 鑑 別 、<br />

治 療 法 について 関 心 が 高 まっている。【 症 例 】 患 者 は81 歳 男 性 。16 年<br />

前 に 胃 癌 に 対 して 幽 門 側 胃 切 除 術 、Billroth-II 再 建 を 施 行 後 、 近 医 に<br />

て 経 過 観 察 されていたが、 右 上 腹 部 痛 が 出 現 し 腹 部 エコー 検 査 にて 肝<br />

内 胆 管 癌 が 疑 われ 当 院 紹 介 となった。 血 液 検 査 上 、 肝 ・ 胆 道 系 酵 素 の<br />

異 常 、 炎 症 所 見 は 認 めず、 腫 瘍 マーカーも 正 常 値 であった。 術 前 に 血<br />

中 IgG4は 測 定 しなかった。 腹 部 エコー 検 査 では、 肝 外 側 区 域 に 径 1.5cm<br />

大 の 低 エコー 腫 瘤 、 肝 内 胆 管 の 拡 張 を 認 め、MRIにて 腫 瘤 は 漸 増 性 に<br />

造 影 された。CTでは 腫 瘤 の 同 定 が 困 難 であった。 以 上 より、 肝 内 胆<br />

管 癌 の 術 前 診 断 にて 肝 左 葉 切 除 術 、 胆 嚢 摘 出 術 、 肝 門 部 リンパ 節 郭 清<br />

術 を 施 行 した。 切 除 標 本 にて 肝 内 胆 管 (B2)に 接 して 径 2cm 大 の 白 色 調 、<br />

弾 性 硬 の 腫 瘤 を 認 めた。 病 理 組 織 検 査 では、 胆 管 周 囲 にリンパ 球 、 形<br />

質 細 胞 の 浸 潤 を 認 め、 線 維 化 、 閉 塞 性 静 脈 炎 を 伴 っていた。 免 疫 組 織<br />

化 学 染 色 ではIgG4 陽 性 形 質 細 胞 が 認 められ、IgG4 関 連 硬 化 性 胆 管 炎<br />

と 診 断 された。【 考 察 】IgG4 関 連 硬 化 性 胆 管 炎 は 膵 病 変 を 合 併 しない<br />

場 合 には 肝 内 胆 管 癌 との 鑑 別 が 困 難 であり、しばしば 肝 切 除 術 を 施 行<br />

される。 本 症 例 では、 膵 病 変 を 認 めないことに 加 え、 胃 癌 術 後 により<br />

内 視 鏡 的 逆 行 性 胆 管 造 影 が 施 行 できなかったこと、 金 属 によるアーチ<br />

ファクトにて 画 像 検 査 に 精 度 を 欠 いたことが 術 前 診 断 に 影 響 した 可 能<br />

性 がある。しかし、 血 中 IgG4 値 は 診 断 に 有 用 な 場 合 もあり 術 前 に 測<br />

定 すべきであったと 考 えられる。IgG4 関 連 硬 化 性 胆 管 炎 の 治 療 には<br />

ステロイド 投 与 が 有 効 とされており、 正 確 な 術 前 診 断 により 外 科 的 治<br />

療 が 回 避 できた 可 能 性 がある。【 結 語 】 肝 内 胆 管 癌 を 疑 う 症 例 では、<br />

IgG4 関 連 硬 化 性 胆 管 の 可 能 性 も 念 頭 において 術 前 検 査 を 行 うべきで<br />

ある。<br />

P89-4 術 前 診 断 に 難 渋 したIgG4 関 連 硬 化 性 胆 管 炎 の1 例<br />

1<br />

日 本 医 科 大 学 武 蔵 小 杉 病 院 消 化 器 病 センター、 2 日 本 医 科 大<br />

学 外 科<br />

○… 水 谷 聡 1<br />

, 鈴 木 英 之 1<br />

, 星 野 有 哉 1<br />

, 黒 田 誠 司 1<br />

, 村 木 輝 1<br />

,<br />

前 島 顕 太 郎 1<br />

, 吉 野 雅 則 1<br />

, 小 峯 修 1<br />

, 渡 辺 昌 則 1<br />

,<br />

1<br />

内 田 英 二<br />

肝 門 部 胆 管 狭 窄 の 原 因 疾 患 の 多 くは 胆 管 癌 であるが、 他 の 疾 患 が 原 因<br />

となる 場 合 もあり、 確 定 診 断 に 難 渋 するケースも 少 なくない。 本 症 例<br />

は 黄 疸 により 発 症 した 肝 門 部 胆 管 狭 窄 である。 胆 嚢 炎 に 対 するLap-C<br />

の 既 往 がある。 血 液 検 査 AST:236,ALT:473、ALP:998、γGT:<br />

1093…IU/l、T-bil:7.0、D-bil:5.45mg/dl、WBC:8420/μl、CRP:0.75mg/<br />

dl、CEA:1.9ng/ml、CA19-9:5、DUPAN2:27、Span1:1.0…U/ml、<br />

IgG4:110、IgG:1535mg/dl、IgG4/IgG:7.2%、P-ANCA-、 抗 ミ ト<br />

コンドリア 抗 体 -、 抗 核 抗 体 -、 抗 平 滑 筋 抗 体 -。 腹 部 CT 胆 嚢 摘 出 後 。<br />

肝 門 部 から 総 肝 管 にかけて 胆 管 壁 の 全 周 性 肥 厚 と 造 影 後 期 相 での 造 影<br />

効 果 を 認 める。 胆 管 狭 窄 の 近 傍 に 前 回 手 術 の 胆 嚢 管 閉 鎖 クリップあり。<br />

リンパ 節 腫 脹 なし。【 腹 部 MRI】 肝 門 部 から 上 部 総 肝 管 (Bp-Bs)にか<br />

けて 胆 管 のテーパリング 状 狭 窄 像 を 認 める。 壁 肥 厚 部 は、T1、T2 強<br />

調 像 において 低 信 号 腫 瘤 として 確 認 できた。 拡 散 強 調 像 では 同 部 位 に<br />

異 常 所 見 なし。【ERCP】MRCPと 同 様 に 狭 窄 像 を 認 める。テーパリ<br />

ングは 左 右 肝 管 二 次 分 枝 近 傍 に 達 し、Bismuth2と 診 断 した。 狭 窄 部<br />

位 での 胆 管 擦 過 細 胞 診 はclass3であった。 胆 管 生 検 では 有 益 な 採 取 は<br />

できなかった。【PET…CT】 肝 門 部 に 一 致 して 限 局 性 の 集 積 を 認 めた<br />

(SUVmax=6.1)。 術 前 鑑 別 診 断 として 胆 管 癌 、IgG4 関 連 硬 化 性 胆 管 炎<br />

(IgG4-SC)、PSC、 虚 血 性 胆 管 狭 窄 、 胆 嚢 炎 随 伴 所 見 、Amputation…<br />

neuromaなどが 挙 がったが、 確 定 診 断 には 至 らなかった。 胆 管 癌 を 否<br />

定 できないために 肝 拡 大 右 葉 切 除 術 + 胆 管 空 腸 吻 合 術 を 施 行 した。 病<br />

理 学 的 検 討 では 狭 窄 胆 管 の 間 質 に 形 質 細 胞 を 初 めとした 炎 症 性 細 胞 浸<br />

潤 の 増 生 と 免 疫 染 色 においてIgG4 抗 体 陽 性 形 質 細 胞 を 多 数 認 めた。<br />

軽 度 肥 大 した 神 経 線 維 束 は 認 めるものの、 炎 症 性 狭 窄 の 原 因 ではな<br />

かった。 本 症 例 の 注 目 すべき 点 は、1 胆 管 以 外 にIgG4…sclerosing…<br />

diseaseの 画 像 所 見 がなかった。2 血 清 IgG4が 正 常 であった。3 既 往 に<br />

胆 嚢 炎 に 対 するLap…Cを 行 っており、 胆 管 狭 窄 の 原 因 としての 鑑 別 疾<br />

患 が 多 岐 にわたった。 今 後 の 課 題 も 提 示 し、 症 例 を 報 告 する。<br />

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