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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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P87-6 胆 嚢 扁 平 上 皮 癌 の1 切 除 例<br />

東 京 都 立 駒 込 病 院 肝 胆 膵 外 科<br />

○… 柳 嘉 典 , 本 田 五 郎 , 倉 田 昌 直 , 小 林 信 , 奥 田 雄 紀 浩 ,<br />

鶴 田 耕 二<br />

症 例 は70 歳 代 の 女 性 。【 現 病 歴 】 発 熱 と 腹 痛 を 主 訴 に 近 医 を 受 診 し 精<br />

査 で 横 行 結 腸 浸 潤 を 伴 う 胆 嚢 癌 と 診 断 され、 手 術 目 的 に 当 院 へ 紹 介 さ<br />

れた。 入 院 時 の 身 体 所 見 で38℃ 台 の 発 熱 を 認 め、 右 季 肋 部 に 腫 瘤 を 触<br />

知 し 同 部 位 に 疼 痛 を 認 めた。 採 血 で 高 い 炎 症 反 応 と 胆 道 系 酵 素 の 上 昇<br />

を 認 めた。 腹 部 CTで 胆 嚢 体 部 から 底 部 にかけて93×80mm 大 の 腫 瘤<br />

を 認 め、 肝 臓 、 横 行 結 腸 、 腹 壁 との 境 界 は 不 明 瞭 で 十 二 指 腸 とも 接 し<br />

ており、 周 囲 への 浸 潤 が 疑 われた。 根 治 的 切 除 が 困 難 な 可 能 性 も 危 惧<br />

されたが、 発 熱 ・ 疼 痛 ・ 炎 症 所 見 高 値 が 持 続 しているため 開 腹 手 術 を<br />

施 行 した。【 手 術 】 所 属 リンパ 節 の 腫 大 はなく、 腹 膜 播 種 を 認 めず、<br />

腹 水 洗 浄 細 胞 診 も 陰 性 であった。 腫 瘍 と 腹 壁 および 十 二 指 腸 との 間 は<br />

剥 離 可 能 で 浸 潤 はなかったが、 肝 臓 と 横 行 結 腸 に 直 接 浸 潤 を 認 めた。<br />

肝 S4a+S5 切 除 、 横 行 結 腸 合 併 切 除 、2 群 リンパ 節 郭 清 を 施 行 した。 手<br />

術 時 間 322 分 、 出 血 量 990mlであった。 術 後 遷 延 する 胆 管 炎 を 認 めた<br />

が 保 存 的 に 軽 快 して 退 院 した。【 病 理 組 織 診 断 】 腫 瘍 は 高 度 の 角 化 を<br />

伴 いながら 増 殖 する 角 化 型 のpureな 扁 平 上 皮 癌 で、 癌 真 珠 や 異 角 化<br />

を 伴 う 大 小 不 整 な 胞 巣 を 形 成 し、 線 維 化 を 伴 って 浸 潤 性 に 増 殖 してい<br />

た。 肝 臓 および 横 行 結 腸 に 浸 潤 していたが、 明 らかなリンパ 節 転 移 は<br />

認 めなかった。 取 扱 い 規 約 はGbf、12×10×9cm、St(+)、well…diff.…<br />

SCC…(Keratinizing…type)、pT4(si)、INFα、med、ly2、v2、pn2、<br />

pHinf3、pBinf0、pPV0、pA0、pN0、P0、H0、M(-)、fStageIVa、<br />

D2、pBM0、pHM0、pEM0、fCurAであった。【 予 後 】 術 後 6か 月 の<br />

時 点 で、S-1による 術 後 補 助 化 学 療 法 を 継 続 しており、 無 再 発 生 存 中<br />

である。【まとめ】 胆 嚢 のpureな 扁 平 上 皮 癌 は 胆 嚢 癌 全 体 の1-5%と 稀<br />

である。その 多 くは 進 行 癌 で 見 つかるために 予 後 不 良 とされる。 今 回<br />

我 々は 巨 大 な 腫 瘤 として 見 つかり 切 除 可 能 であった1 例 を 経 験 したの<br />

で 文 献 的 考 察 とともに 報 告 する。<br />

P87-7 胆 嚢 多 型 癌 の1 切 除 例<br />

富 山 県 済 生 会 高 岡 病 院 外 科<br />

○… 島 田 雅 也<br />

症 例 は77 歳 女 性 . 認 知 症 にて 在 宅 介 護 を 受 けていた. 嘔 気 と 食 欲 不 振<br />

を 主 訴 に 救 急 外 来 受 診 .CT 検 査 にて 胆 嚢 頚 部 ~ 体 部 にかけて 不 整 な<br />

壁 肥 厚 を 認 め, 肝 床 部 との 境 界 も 不 明 瞭 であったことより, 胆 嚢 癌 が<br />

疑 われ 当 科 紹 介 受 診 . 腹 部 超 音 波 検 査 では, 胆 嚢 内 腔 の 拡 大 と 全 周 性<br />

壁 肥 厚 を 認 めた.ERCP 検 査 も 施 行 したが, 胆 嚢 管 はわずかに 造 影 され,<br />

胆 嚢 管 合 流 部 付 近 の 擦 過 細 胞 診 は 陰 性 であった.CT 検 査 では 明 らか<br />

なリンパ 節 の 腫 大 もなく, 切 除 可 能 胆 嚢 癌 の 疑 診 で 開 腹 手 術 を 施 行 し<br />

た. 開 腹 すると, 胆 嚢 は 弾 性 硬 で, 底 部 で 結 腸 肝 彎 に 強 固 に 癒 着 し 浸<br />

潤 を 疑 った.まず#12cリンパ 節 をsamplingし 迅 速 病 理 診 断 に 提 出 し<br />

たところ 陰 性 であったため, 根 治 が 得 られると 判 断 し 結 腸 合 併 切 除 を<br />

伴 う 胆 嚢 摘 出 術 を 行 なった. 胆 嚢 の 迅 速 病 理 診 断 で, 悪 性 の 診 断 を 得<br />

たが, 垂 直 方 向 ・ 水 平 方 向 ともに 断 端 浸 潤 は 認 めず, 根 治 手 術 を 施 行<br />

しえた. 病 理 組 織 学 的 検 査 所 見 で, 底 部 に 高 分 化 腺 癌 , 体 部 には 紡 錘<br />

形 細 胞 を 混 じる 扁 平 上 皮 癌 類 似 の 低 分 化 癌 が11x10cmにわたり 広 範 に<br />

増 殖 していた. 免 疫 染 色 で, 底 部 の 腺 癌 部 分 はCK7,8が 陽 性 で, 体 部<br />

にかけてCK5,6,Vimentinが 陽 性 の 部 分 に 移 行 する 部 分 を 認 めた. 以 上<br />

より, 底 部 の 腺 癌 を 基 盤 に 扁 平 上 皮 成 分 や 肉 腫 様 成 分 を 有 する 病 変 が<br />

発 生 したと 考 えられた. 本 例 は,”いわゆる 胆 嚢 癌 肉 腫 ”と 類 似 して<br />

いるが, 腺 癌 , 扁 平 上 皮 癌 , 間 葉 系 腫 瘍 の3 成 分 が 混 在 したため 多 形<br />

癌 (pleomorphic…carcinoma)と 診 断 し た. 最 終 病 期 診 断 は,<br />

S0Hinf0H0Binf0PV0A0P0N0;Stage-Iであった. 術 後 経 過 は 良 好 で,<br />

術 後 1 年 では 再 発 を 認 めていない. 胆 嚢 での 多 形 癌 症 例 は 極 めて 稀 と<br />

考 えられたため, 若 干 の 文 献 的 考 察 を 含 め 報 告 する.<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

P87-8 AFP 産 生 胆 道 癌 の1 剖 検 例<br />

1<br />

佐 世 保 中 央 病 院 外 科 、 2 佐 世 保 中 央 病 院 病 理<br />

○… 重 政 有 1<br />

, 清 水 輝 久 1<br />

, 久 永 真 1<br />

, 草 場 隆 史 1<br />

, 羽 田 野 和 彦 1<br />

,<br />

梶 原 啓 司 1<br />

, 佐 々 木 伸 文 1<br />

, 碇 秀 樹 1<br />

, 國 崎 忠 臣 1<br />

,<br />

2<br />

米 満 伸 久<br />

α-Fetoprotein( 以 下 AFP)を 産 生 する 腹 部 腫 瘍 のほとんどは 胃 癌 であ<br />

り、 胆 道 癌 の 報 告 はまれである。 今 回 われわれはAFP 産 生 胆 道 癌 を<br />

経 験 したので 報 告 する。 症 例 は73 歳 女 性 。 平 成 21 年 5 月 腹 痛 を 主 訴 に<br />

近 医 受 診 し、 肝 門 部 腫 瘤 を 指 摘 され 精 査 加 療 目 的 で 紹 介 された。 初 診<br />

時 腫 瘍 マーカーはCEA…3.69…ng/ml、CA19-9…5.8…U/ml、AFP…55.9ng/<br />

mlとAFPが 高 値 であった。 腹 部 CTで 胆 嚢 に 一 致 する 部 分 に 径 4cmの<br />

腫 瘤 陰 影 を 認 め、 肝 、 結 腸 との 境 界 が 不 明 瞭 で 浸 潤 が 疑 われた。 肝<br />

十 二 指 腸 間 膜 周 囲 に 径 7cmのリンパ 節 腫 大 を 認 め、 大 動 脈 周 囲 には<br />

1cm 大 のリンパ 節 腫 大 を 多 数 認 めた。 総 胆 管 や 膵 管 の 拡 張 はなく、 腹<br />

水 も 認 めなかった。 以 上 から 高 度 進 行 胆 嚢 癌 と 考 え、 外 科 的 治 療 は 困<br />

難 と 判 断 し 抗 癌 剤 治 療 を 開 始 した。Gemcitabine…1000mg/m2、3 投 1<br />

休 を5クール 行 った。5ヶ 月 後 の 腹 部 CTでは 胆 嚢 腫 瘍 は 増 大 傾 向 をみ<br />

とめ、 肝 十 二 指 腸 間 膜 リンパ 節 は 縮 小 傾 向 を 認 めたが 総 肝 動 脈 周 囲 に<br />

新 たなリンパ 節 腫 大 を 認 めた。また 腹 水 の 出 現 を 認 めた。 食 事 摂 取 は<br />

困 難 となり、 腹 水 貯 留 に 対 して 腹 水 穿 刺 を 行 ったところ 細 胞 診 は<br />

classVであった。AFP 値 は790.6ng/mlとさらに 上 昇 していた。 黄 疸 に<br />

対 してstentを 留 置 したが、 徐 々に 全 身 状 態 悪 化 し 初 診 時 から6ヶ 月 後<br />

に 永 眠 。 剖 検 で 腫 瘍 は 胃 、 十 二 指 腸 、 小 腸 、 大 腸 、 膵 へ 浸 潤 し 一 塊 と<br />

なっていた。 胆 嚢 内 には 径 2cm 混 成 石 を5 個 認 めた。 胆 嚢 、 胆 管 粘 膜<br />

は 白 色 調 の 腫 瘍 で 置 換 され 組 織 学 的 には 低 分 化 腺 癌 の 所 見 であった。<br />

免 疫 組 織 学 的 染 色 ではCEA 陽 性 部 分 とAFP 陽 性 部 分 が 混 在 していた。<br />

多 発 性 肝 転 移 、 癌 性 腹 膜 炎 を 伴 っていた。AFP 陽 性 胆 道 癌 の 報 告 例<br />

は80 例 程 度 で、 約 半 数 の 症 例 は 初 診 時 に 肝 転 移 をともない、 手 術 が 施<br />

行 された 症 例 は 半 数 に 満 たない。Gemcitabineを 用 いた 併 用 療 法 が 有<br />

効 であった 報 告 もあることから 今 後 適 切 な 化 学 療 法 の 選 択 が 重 要 と 思<br />

われる。<br />

P87-9 胆 嚢 carciosarcomaの1 切 除 例<br />

1<br />

国 立 病 院 機 構 九 州 医 療 センター 肝 胆 膵 外 科 、 2 国 立 病 院 機 構 九<br />

州 医 療 センター 臨 床 研 究 センター<br />

○… 和 田 幸 之 1<br />

, 高 見 裕 子 1<br />

, 立 石 昌 樹 1<br />

, 龍 知 記 1 1,2<br />

, 才 津 秀 樹<br />

症 例 は、68 才 、 男 性 。2009 年 6 月 、 飲 酒 転 倒 にて 近 医 受 診 した 際 、<br />

たまたま 精 査 にて 胆 嚢 腫 瘍 を 指 摘 され、 当 科 外 来 紹 介 受 診 となった。<br />

CT 検 査 にて、 胆 嚢 壁 は 肥 厚 し 胆 嚢 内 腔 は 腫 瘍 で 占 拠 されていた。さ<br />

らに、 胆 嚢 床 から 連 続 して 肝 S4a、S5にかけて 多 結 節 状 に 腫 瘍 が 癒 合<br />

するように 拡 がっており、 肝 浸 潤 を 認 めた。Gd 造 影 では、 腫 瘍 辺 縁<br />

は 通 常 の 胆 嚢 癌 よりも 軽 度 ではあるが 早 期 から 濃 染 を 示 し、 平 衡 相 ま<br />

で 遷 延 していた。また、 門 脈 前 枝 にdefectを 認 め、 腫 瘍 先 進 部 は 門 脈<br />

右 前 枝 にわずかではあるが 及 んでいたため 腫 瘍 塞 栓 の 可 能 性 が 疑 われ<br />

た。 血 管 造 影 検 査 にて、 胆 嚢 動 脈 より 栄 養 されるtumor…stainを 認 め、<br />

門 脈 造 影 ではP5 欠 損 像 を 認 め 腫 瘍 塞 栓 あるいは 門 脈 内 血 栓 が 疑 われ<br />

たが 鑑 別 は 困 難 であった。 腫 瘍 マーカーはCEA…3.0…ng/ml,…CA19-9…17…<br />

IU/mlと 基 準 値 内 であった。 以 上 より、 肝 浸 潤 を 伴 った 胆 嚢 癌 の 術 前<br />

診 断 にて 肝 拡 大 右 葉 +S4a 合 併 切 除 術 、 門 脈 腫 瘍 塞 栓 摘 出 術 、D2リン<br />

パ 節 郭 清 を 施 行 した。 門 脈 前 枝 腫 瘍 栓 摘 出 術 を 行 い、さらに 術 中 に 門<br />

脈 臍 部 を 確 認 したところ、 腫 瘍 塞 栓 を 孤 立 性 に 認 めたため、 肝 円 索 を<br />

解 放 して 腫 瘍 栓 摘 出 を 行 った。 術 後 病 理 組 織 診 断 では、 胆 嚢 内 膜 周 辺<br />

に 限 局 的 にadenocarcinoma 成 分 を 認 めたが、 肝 へ 浸 潤 する 成 分 のほ<br />

とんどは 紡 錘 細 胞 からなるsarcomatous…componentであったため、<br />

carcinosarcomaと 診 断 した。 摘 出 した 門 脈 前 枝 の 塞 栓 成 分 は 腫 瘍 塞 栓<br />

であり、 孤 立 性 の 門 脈 臍 部 塞 栓 も 腫 瘍 細 胞 集 塊 からなる 腫 瘍 塞 栓 で<br />

あ っ た。 最 終 診 断 は、carcinosarcoma,…int,…INFb,…ly2,…v0,…pn1,…sx,…<br />

pHinf3gamma,… pBinf0,… pPV3,… pA0,… pT4,… pBM0,… pHM0,… pEM0,… n0,…<br />

pStageIVaであった。 術 後 、ジェムザールによる 補 助 化 学 療 法 を 導 入 し、<br />

現 在 2 年 6ヶ 月 経 過 するも 無 再 発 生 存 している。 胆 嚢 carcinosarcomaは<br />

比 較 的 稀 な 疾 患 であり、 詳 細 な 画 像 所 見 が 得 られたため 報 告 した。<br />

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