タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日（水） - æ ªå¼ä¼šç¤¾ã‚³ãƒ³ã‚°ãƒ¬

P29-1 小 児 に 発 生 した 膵 腺 房 細 胞 癌 の1 切 除 例
福 井 大 学 第 一 外 科
○… 森 川 充 洋 , 小 練 研 司 , 村 上 真 , 飯 田 敦 , 片 山 寛 次 ,
山 口 明 夫
今 回 , 小 児 に 発 症 した 膵 腺 房 細 胞 癌 の1 切 除 例 を 経 験 した. 非 常 に 稀
な 疾 患 と 考 えられ 若 干 の 文 献 的 考 察 を 含 め 報 告 する. 症 例 は12 歳 女 性 .
運 動 時 に 上 腹 部 痛 が 出 現 し 紹 介 医 を 受 診 した.CTにて17cm 大 の 巨 大
な 腫 瘤 を 腹 腔 内 に 認 め 精 査 加 療 目 的 に 当 科 紹 介 となった.CT,MRI 上 ,
膵 頭 部 後 面 あるいは 右 腎 前 傍 腔 を 中 心 に 肝 下 面 から 右 腹 腔 内 を 占 拠 す
る17x17x12cmの 境 界 明 瞭 , 辺 縁 整 な 腫 瘍 性 病 変 を 認 めた. 内 部 は
heterogeneousでcystic…potionを 伴 い,solid…lesionは 造 影 で 不 均 一 に
造 影 された. 胆 管 , 膵 管 の 拡 張 なく, 十 二 指 腸 は 外 側 に 圧 排 されてい
たが 閉 塞 症 状 は 認 められなかった. 大 腸 , 小 腸 は 腫 瘍 の 圧 排 により 左
側 に 大 きく 変 位 しており, 右 尿 管 の 拡 張 は 認 めなかった. 他 臓 器 の 転
移 はCT 上 確 認 されず,PETでも 認 められなかった. 以 上 より, 膵 頭
部 後 面 , 右 腎 前 傍 腔 を 首 座 とする 後 腹 膜 腫 瘍 ( 未 熟 奇 形 腫 等 )を 疑 い,
膵 頭 部 腫 瘍 (solid-pseudopapillary…tumor 等 )を 鑑 別 診 断 とし, 手 術 を
施 行 した. 術 中 所 見 では, 他 の 臓 器 に 浸 潤 を 認 めず, 腫 瘍 は 膵 頭 部 と
の 剥 離 が 不 能 であり, 幽 門 輪 温 存 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 を 施 行 した. 術
後 は 合 併 症 なく32 病 日 退 院 した. 病 理 の 結 果 , 膵 頭 部 から 発 生 した
Acinar…cell…carcinomaと 診 断 され, 膵 癌 取 り 扱 い 規 約 に 準 じて,Ph,TS4
(19cm),nodular… type,T3,CH(-),DU(-),S(-),RP(-),A(-),PL(-),OO
(-),N0,M0,stageIIIと 最 終 診 断 した. 現 在 , 術 後 4ヶ 月 無 再 発 生 存 中 で
ある. 膵 腺 房 細 胞 癌 は 膵 癌 の 中 でも 約 0.5%と 発 症 頻 度 は 低 く,さら
に 小 児 での 報 告 は 海 外 報 告 例 を 含 めて 非 常 に 稀 である. 医 中 誌 での 本
邦 での 小 児 の 報 告 例 はなく,PubMedで 検 索 し 得 る 本 邦 からの 報 告 も
2 例 のみである.
P29-2 進 行 胃 癌 と 進 行 膵 癌 の 重 複 癌 と 考 えられた2 切 除 例
春 日 井 市 民 病 院
○… 宮 田 雅 弘 , 山 口 竜 三 , 渡 邊 真 哉 , 會 津 恵 司 , 栗 田 賢 二 ,
馬 場 泰 輔
【はじめに】 胃 と 膵 に 同 時 に 進 行 癌 を 認 めた 場 合 、 重 複 癌 か、 転 移 か
を 鑑 別 することは 化 学 療 法 の 選 択 など、 臨 床 上 、 重 要 である。 鑑 別 の
補 助 診 断 として 免 疫 組 織 化 学 染 色 ( 以 下 、 免 疫 染 色 )を 行 い、 進 行 胃 癌
と 膵 癌 の 同 時 性 重 複 癌 と 考 えた2 切 除 例 を 報 告 する。【 症 例 】 症 例 1:
79 歳 、 男 性 。 主 訴 は 上 腹 部 痛 。 内 視 鏡 検 査 で 胃 体 下 部 後 壁 に2 型 進 行
胃 癌 を 認 めた。 造 影 CTでは、 胃 腫 瘍 と 連 続 のない 膵 体 部 の12mm 大
の 造 影 効 果 に 乏 しい 腫 瘤 性 病 変 認 め、 総 肝 動 脈 、 左 胃 動 脈 、 脾 動 脈 に
浸 潤 を 認 めた。MRCPでは 膵 尾 部 の 膵 管 拡 張 を 認 めた。 以 上 より 胃 癌 、
膵 癌 の 重 複 癌 を 疑 い、 胃 全 摘 術 +DP-CARを 施 行 した。 術 後 肺 炎 を 併
発 したが23POD 退 院 した。 病 理 組 織 学 的 所 見 は 胃 病 変 は 高 分 化 型 腺 癌 、
MP、N0、StageIB、 膵 病 変 は 管 状 腺 癌 中 分 化 型 、T4、N0、StageIVa。
術 後 4カ 月 で 再 発 死 した。 症 例 2:73 歳 、 女 性 。 主 訴 は 食 事 のつかえ 感 。
内 視 鏡 検 査 で 胃 噴 門 部 に2 型 進 行 胃 癌 を 認 めた。 造 影 CTでは、 胃 周 囲
にリンパ 節 腫 大 を 認 めた 他 、 胃 腫 瘍 との 連 続 なく 膵 体 部 に12mm 大 の
造 影 効 果 に 乏 しい 腫 瘤 性 病 変 認 め、 尾 側 の 主 膵 管 の 拡 張 を 伴 っていた。
ERCPでは、 膵 体 部 で 主 膵 管 の 途 絶 を 認 めた。 術 前 は、 重 複 癌 、 膵 転
移 の 鑑 別 はつかなかったが、 胃 全 摘 、 膵 体 尾 部 、 脾 切 除 術 を 施 行 した。
経 過 良 く12POD 退 院 。 病 理 組 織 学 的 所 見 は 胃 病 変 は 高 分 化 型 腺 癌 、
T4a(SE)、N3a、StageIIIC、 膵 病 変 は 管 状 腺 癌 高 分 化 型 、T1( 径
18mm)、N0、StageIであった。S1 内 服 をしたが、 副 作 用 のため 中 止 し、
術 後 7カ 月 の 現 在 、 経 過 観 察 中 である。 症 例 1、2とも 組 織 学 的 所 見 に
加 え、CK7,CK20,villin,CA19-9に 対 する 免 疫 染 色 パターンの 相 違 を 補
助 に 重 複 癌 と 診 断 した。【 結 語 】 進 行 胃 癌 と 進 行 膵 癌 の 重 複 癌 の 切 除
例 の 報 告 は 少 ない。 診 断 の 一 助 に 免 疫 染 色 を 用 い、 重 複 癌 と 診 断 した
2 例 を 経 験 した。
P29-3 肺 腺 扁 平 上 皮 癌 と 膵 頭 部 癌 の 同 時 性 重 複 癌 の1 例
岐 阜 大 学 医 学 部 高 度 先 進 外 科
○… 関 野 誠 史 郎 , 木 村 真 樹 , 村 瀬 勝 俊 , 関 野 考 史
症 例 は74 歳 男 性 。 胸 部 不 快 感 を 主 訴 に 受 診 し、 血 液 検 査 で 胆 道 系 酵 素
の 上 昇 を 認 めたため、 腹 部 CTを 施 行 したところ、 肝 内 胆 管 ・ 総 胆 管
にかけて 拡 張 を 認 め、 胆 管 壁 の 不 整 な 壁 肥 厚 と 造 影 効 果 を 認 めた。ま
た 主 膵 管 の 軽 度 拡 張 を 認 め 膵 頭 部 周 囲 の 脂 肪 織 の 軽 度 濃 度 上 昇 を 認 め
た。ERCPでは 乳 頭 から16mmの 下 部 胆 管 に6mmの 狭 窄 があり、その
上 流 の 胆 管 拡 張 を 認 めた。EUSにて 膵 頭 部 に18.6x13.4mmの 不 整 な 低
エコー 領 域 を 認 め、FNAを 施 行 したところadenocarcinomaと 診 断 さ
れた。また 胸 部 CT 検 査 では 左 肺 尖 部 に18x12mmの 胸 膜 陥 入 像 をとも
なった 不 整 結 節 を 認 め、TBLBではadenosquamous…cell…carcinomaと
診 断 された。 下 部 胆 管 癌 + 左 上 葉 原 発 性 肺 癌 の 診 断 で 亜 全 胃 温 存 膵 頭
十 二 指 腸 切 除 術 + 胸 腔 鏡 下 肺 部 分 切 除 術 を 施 行 した。 病 理 所 見 では 膵
頭 部 を 首 座 に 下 部 胆 管 まで 及 ぶ 異 型 腺 管 の 浸 潤 増 殖 を 認 め、 胆 管 の 一
部 のみに 腫 瘍 が 露 出 するが、 膵 管 内 に 病 変 が 広 範 に 及 ぶため 浸 潤 性 膵
管 癌 と 診 断 さ れ た。Tubular…adenocarcinoma,moderately…
differentiated… type,pT3,int,INFγ,ly1,v1,ne2,mpd(+),pCH(+),pDU
(-),pS(+),pRP(+),pPV(-),pA(-),pPL(-),pOO(-),pPCM(-),pBCM
(-),pDPM( ‐ ),pN0,stage…IIIであった。 肺 病 変 はTTF-1 陽 性 で 肺 原 発
のadenosquamous…cell…carinomaと 診 断 された。 術 後 合 併 症 はみられ
ず 術 後 37 日 目 に 退 院 した。 現 在 術 後 1 年 経 過 し、 腰 椎 再 発 をきたして
いるが、 外 来 で 経 過 観 察 中 である。 肺 癌 と 膵 癌 の 同 時 性 重 複 例 は 稀
であり、その 治 療 法 に 確 立 したものはないが、 今 回 われわれは 本 症 例
に 対 し、 肺 病 変 と 膵 病 変 の1 期 的 切 除 を 施 行 し、 文 献 的 考 察 を 含 め 報
告 する。
P29-4 膵 癌 肺 転 移 の2 切 除 例
大 垣 市 民 病 院 外 科
○… 米 川 佳 彦 , 磯 谷 正 敏 , 金 岡 祐 次 , 亀 井 桂 太 郎 , 前 田 敦 行 ,
高 山 祐 一 , 奥 野 正 隆 , 砂 川 真 輝 , 大 内 晶
【はじめに】 膵 癌 肺 転 移 の2 切 除 例 を 経 験 したので 報 告 する.【 症 例 1】
52 歳 , 男 性 .2006 年 1 月 に 膵 癌 に 対 して 亜 全 胃 温 存 膵 頭 十 二 指 腸 切 除
術 を 施 行 した. 病 理 所 見 はtub1,…pT3N1M0…Stage…IIB…(UICC)で 術 後
補 助 化 学 療 法 は 行 なわなかった.54ヶ 月 後 の 胸 部 CTで 右 肺 S2,S6に 最
大 径 22mmの 結 節 影 を2 箇 所 認 めた. 生 検 の 結 果 は 腺 癌 で 膵 癌 の 肺 転
移 と 原 発 性 肺 癌 の 鑑 別 が 困 難 であり, 右 上 葉 切 除 術 および 右 S6 区 域
切 除 術 を 施 行 した. 組 織 学 的 にはTTF-1は 陰 性 で 膵 癌 の 肺 転 移 と 診 断
した. 術 後 補 助 化 学 療 法 としてゲムシタビン(1000mg/m …2… )を6コース
投 与 したが10ヶ 月 で 脳 転 移 を 認 め, 肺 切 除 後 12ヶ 月 ( 膵 切 除 後 68ヶ 月 )
に 原 病 死 した.【 症 例 2】79 歳 , 女 性 .2009 年 4 月 に 膵 癌 に 対 して 膵 体
尾 部 脾 切 除 術 , 左 副 腎 合 併 切 除 を 施 行 した. 病 理 所 見 は
por1,pT3N1M0…Stage…IIB(UICC)で 術 後 補 助 化 学 療 法 としてゲムシタ
ビ ン(1000mg/m …2… )を6コース 投 与 した.20ヶ 月 後 の 胸 部 CTで 右 肺
S2,S3,S8に 最 大 径 14mmの 結 節 影 を4 箇 所 認 めた. 膵 癌 の 肺 転 移 と 原 発
性 肺 癌 の 鑑 別 は 困 難 であり 胸 腔 鏡 下 右 肺 部 分 切 除 術 を 施 行 した. 組 織
学 的 には 膵 癌 の 肺 転 移 として 合 致 する 組 織 像 と 判 断 した. 肺 切 除 後 の
補 助 化 学 療 法 は 本 人 の 希 望 もあり 行 なっていない. 肺 切 除 後 6ヶ 月 ( 膵
切 除 後 31ヶ 月 )の 現 在 , 無 再 発 生 存 中 である.【まとめ】 膵 癌 の 肺 転 移
と 診 断 された 場 合 , 通 常 手 術 適 応 はないと 考 えられるが 原 発 性 肺 癌 と
の 鑑 別 が 困 難 で 腹 腔 内 病 変 を 認 めなかったため 手 術 適 応 とした. 肺 転
移 合 併 でも6~10ヶ 月 の 無 再 発 生 存 期 間 が 得 られており 積 極 的 切 除 も
一 選 択 肢 である.
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