タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日（水） - æ ªå¼ä¼šç¤¾ã‚³ãƒ³ã‚°ãƒ¬

P47-5 大 腸 癌 異 時 性 肝 転 移 と 腹 膜 播 種 再 発 に 対 し 切 除 を 施 行
した2 例 の 検 討
1
自 治 医 大 さいたま 医 療 センター 外 科 、 2 秩 父 市 立 病 院 医 療 地 域
連 携 室
○… 加 藤 高 晴 1
, 野 田 弘 志 1
, 神 山 英 範 2
, 渡 部 文 昭 1
,
柿 澤 奈 緒 1
, 遠 山 信 幸 1 1
, 小 西 文 雄
【 背 景 】 大 腸 癌 肝 転 移 に 対 する 治 療 の 第 一 は 外 科 的 切 除 であるが、 腹
膜 播 種 再 発 を 伴 った 場 合 、 肝 転 移 巣 及 び 腹 膜 播 種 巣 に 対 する 切 除 術 の
有 効 性 を 明 確 に 示 す 報 告 は 無 い。 大 腸 癌 においては 全 ての 癌 巣 の 摘 除
が 治 癒 への 唯 一 の 手 段 であり 限 局 した 播 種 巣 の 切 除 は 考 慮 されるべき
であるが、その 治 療 的 意 義 は 不 明 である。 今 回 、 腹 膜 播 種 再 発 を 伴 う
異 時 性 肝 転 移 再 発 を 来 たした 大 腸 癌 に 対 し 切 除 を 行 った 症 例 を 検 討 し
その 意 義 を 検 証 した。【 対 象 】2001 年 から2011 年 の 間 に 当 院 で 施 行 し
た 大 腸 癌 肝 転 移 切 除 161 症 例 中 、 腹 膜 播 種 再 発 と 肝 転 移 再 発 を 同 時 に
認 め 切 除 した2 例 。【 症 例 1】50 歳 代 … 男 性 。2007 年 12 月 、S 状 結 腸 癌 に
対 して 腹 腔 鏡 補 助 下 S 状 結 腸 切 除 D3 郭 清 術 を 施 行 (tub1,…pSS,…pN0,…ly0,…
v3)。 術 後 5カ 月 で10 個 の 肝 転 移 を 認 め 切 除 。ゼローダ8コース 施 行 。
初 回 手 術 後 18カ 月 で 肝 、 肺 に 再 発 ありそれぞれ 切 除 。ゼローダ8コー
ス 施 行 。 初 回 手 術 後 29カ 月 で 肝 転 移 と 腹 膜 播 種 再 発 を 認 め、 肝 部 分 切
除 、 腹 膜 播 種 (P1) 切 除 を 施 行 。XELOX…8コース 施 行 。 初 回 手 術 後 43
カ 月 で 肝 転 移 、 腹 膜 播 種 (P3)を 認 め 切 除 不 能 と 診 断 。…XELOX+Bev
開 始 し 有 再 発 生 存 中 。【 症 例 2】70 歳 代 … 男 性 。2007 年 12 月 に 下 行 結 腸 、
S 状 結 腸 の 多 発 癌 に 対 して 結 腸 左 半 切 除 D2 郭 清 術 施 (1.tub2,…pSS…pN1…
ly2,…v1,…2.tub1,…pSM,…pN0,…ly0,…v0,…3.tub1,…pSM,…PN0,…ly1,…v0)。 補 助 化
学 療 法 は 未 施 行 。 初 回 手 術 後 30カ 月 で 肝 転 移 再 発 を 認 め、 肝 部 分 切 除
および 術 中 に 確 認 した 腹 膜 播 種 (P1) 切 除 を 施 行 。XELOX8コース 施 行 。
現 在 、 肝 および 播 種 巣 切 除 後 17か 月 ( 初 回 手 術 後 48か 月 )を 経 過 して 無
再 発 生 存 中 。【 考 察 】 大 腸 癌 術 後 の 腹 膜 播 種 再 発 症 例 の 予 後 は 不 良 だが、
今 回 の 症 例 では 腹 膜 播 種 再 発 の 診 断 後 、 症 例 1で19カ 月 の 有 再 発 生 存 を、
症 例 2で17カ 月 の 無 再 発 生 存 が 得 られており、 外 科 的 切 除 と 術 後 化 学
療 法 の 組 み 合 わせが 有 効 と 考 えられた。【 結 語 】 大 腸 癌 切 除 後 の 異 時
性 肝 転 移 および 腹 膜 播 種 再 発 を 同 時 に 切 除 した2 例 を 経 験 した。 腹 膜
播 種 再 発 を 伴 った 症 例 でも、 腹 膜 播 種 巣 が 限 局 していれば、 肝 切 除 お
よび 腹 膜 播 種 巣 の 外 科 的 切 除 を 行 い、さらに 化 学 療 法 を 行 うことで 生
存 期 間 の 延 長 を 期 待 できる 可 能 性 があることが 示 唆 された。
P47-6 肝 外 病 変 のコントロールが 可 能 であったために 肝 切 除
を 実 施 した 進 行 大 腸 癌 肝 転 移 の3 例
帝 京 大 学 溝 口 病 院 外 科
○… 杉 山 保 幸 , 細 川 勇 一
肝 外 病 変 のコントロールが 可 能 と 判 断 したために 肝 切 除 を 実 施 した 進
行 大 腸 癌 の3 症 例 を 経 験 したので 報 告 する。【 症 例 1】70 歳 代 の 男 性 で、
肝 転 移 、 腹 膜 転 移 を 伴 うS 状 結 腸 癌 に 対 してmFOLFOX6 療 法 を8コー
ス 実 施 したところ、 肝 転 移 巣 の 腫 瘍 径 は 変 化 なかったが 腹 水 貯 留 が 消
失 したためS 状 結 腸 切 除 術 を 施 行 した。その 後 、mFOLFOX6+ベバ
シズマブ(Bev) 療 法 を4コース 実 施 してから 肝 左 葉 切 除 術 を 行 った。
術 中 の 肉 眼 所 見 では 腹 腔 内 に 播 種 性 結 節 の 残 存 が 散 見 され、 切 除 した
肝 転 移 巣 の 病 理 組 織 学 的 検 索 でもviableな 癌 細 胞 が 確 認 された。 術 後
にセツキシマブを8 回 投 与 後 、TS-1+PSKを 約 8か 月 間 投 与 し、その
後 無 治 療 で11か 月 が 経 過 するが、… 腹 膜 再 発 や 新 病 変 の 出 現 を 認 めてい
ない。【 症 例 2】60 歳 代 の 女 性 で、 子 宮 体 部 後 壁 へ 直 接 浸 潤 し、かつ 右
肺 に2 個 の 転 移 を 伴 う 直 腸 S 状 部 癌 と 診 断 されたため、FOLFOX4を3
コース 実 施 した。その 結 果 、 原 発 巣 と 子 宮 体 部 との 境 界 が 明 瞭 となり、
肺 転 移 巣 も 縮 小 したため、 子 宮 全 摘 ・ 両 側 附 属 器 合 併 切 除 を 伴 う 低 位
前 方 切 除 術 を 実 施 した。ところが、3か 月 後 に 肝 転 移 、 左 肺 転 移 、 骨
盤 腔 内 局 所 再 発 が 認 められたため、Bevを 併 用 したmFOLFOX6 療 法
を9コース 実 施 したところ、 左 肺 と 骨 盤 腔 内 の 病 変 は 消 失 した。 肝 転
移 巣 はPET-CTでFDGの 集 積 は 認 めなかったものの 腫 瘍 径 が 不 変 で
あったため、 肝 左 葉 切 除 と 肝 S6 部 分 切 除 を 行 った。 病 理 組 織 学 的 に
は 粘 液 性 基 質 を 残 すのみで、 癌 細 胞 は 認 められなかった。 術 後 9か 月
後 に 肺 転 移 に 対 して 胸 腔 鏡 下 肺 部 分 切 除 術 を 実 施 したが、その 後 17か
月 間 、 新 病 変 の 出 現 は 認 めていない。【 症 例 3】50 歳 代 の 女 性 で、S 状
結 腸 癌 および 同 時 性 肺 ・ 肝 ・ 腹 膜 転 移 に 対 してまずS 状 結 腸 切 除 、 腹
膜 播 種 切 除 、 肝 右 葉 切 除 を 実 施 し、その1か 月 後 に 胸 腔 鏡 下 肺 部 分 切
除 を 行 って 癌 の 遺 残 はなくなった(R0)。mFOLFOX6+Bev 療 法 を 開
始 したが、3か 月 後 に 残 肝 再 発 を 認 めた。 化 学 療 法 を 継 続 したところ、
他 の 部 位 にPET-CTでFDGの 集 積 はないもののCEAが 緩 徐 に 上 昇 す
るため 肝 尾 状 葉 切 除 、S4 部 分 切 除 を 実 施 した。 病 理 検 索 ではviableな
癌 細 胞 が 確 認 された。【 結 語 】 肝 以 外 の 複 数 臓 器 に 転 移 のある 進 行 大
腸 癌 症 例 の 肝 切 除 の 決 定 は 容 易 ではない。
P47-7 化 学 療 法 が 不 応 となった 大 腸 癌 多 発 肝 転 移 に 対 する 肝
切 除
奈 良 県 立 医 科 大 学 消 化 器 ・ 総 合 外 科
○… 北 東 大 督 , 庄 雅 之 , 野 見 武 男 , 赤 堀 宇 広 , 山 戸 一 郎 ,
童 仁 , 川 口 千 尋 , 安 田 里 司 , 木 下 正 一 , 金 廣 裕 道 ,
中 島 祥 介
【 緒 言 】 近 年 の 大 腸 癌 化 学 療 法 の 進 歩 は 目 覚 ましいが、 一 方 でhigh…
volume…centerでは 切 除 可 能 と 思 われる 大 腸 癌 肝 転 移 症 例 が 一 般 病 院
で 化 学 療 法 を 導 入 され、 化 学 療 法 が 不 応 となってからhigh…volume…
centerに 紹 介 されるといった 現 象 を 生 み 出 している。 当 科 ではこれら
の 症 例 に 対 しても 積 極 的 に 切 除 を 行 ない、 残 肝 再 発 にも 積 極 的 に 再 肝
切 除 を 行 なっている。 症 例 及 び 手 術 のビデオを 供 覧 する。【 症 例 1】46
歳 、 女 性 。 直 腸 S 状 部 癌 術 後 8カ 月 目 の 異 時 性 肝 転 移 症 例 。5か 所 の 肝
転 移 あり、 他 院 でFOLFOX+bevacizumabを 導 入 。12クール 施 行 し
PDとなり 当 科 紹 介 となった。 肝 切 除 を 施 行 し、FOLFILI+
cetuximabの 術 後 補 助 療 法 を 施 行 した。5カ 月 目 に 残 肝 再 発 を2か 所 認
め、 再 肝 切 除 を 施 行 。その6カ 月 後 に10か 所 の 残 肝 再 発 を 認 め、 再 々
肝 切 除 を 施 行 した。【 症 例 2】58 歳 、 女 性 。 直 腸 S 状 部 癌 、 同 時 性 肝 転
移 症 例 。 右 葉 に5か 所 の 肝 転 移 あり、 他 院 で 原 発 巣 手 術 後 にFOLFOX
を8クール 施 行 。PRとなるもgrade3の 末 梢 神 経 症 状 が 出 現 し5FU/
LV、 次 いでUFT/Uzelに 変 更 したところ、PDとなり 当 科 紹 介 。15か
所 の 転 移 に 対 して 切 除 を 行 なった。その 後 はIRISによる 術 後 補 助 療 法
を 行 ったが 半 年 後 に4か 所 の 再 発 を 認 め 再 肝 切 除 を 施 行 した。【 症 例 3】
52 歳 、 女 性 。 直 腸 S 状 部 癌 、 同 時 性 両 葉 多 発 転 移 症 例 。 他 院 で 切 除 不
能 と 判 断 されFOLFOX+cetuximabを11クール 施 行 、いったんPRと
なる。その 後 、 原 発 巣 の 閉 塞 症 状 あり 原 発 巣 切 除 し、FOLFILI+
bevacizumabを 導 入 。しかしPDとなり 当 科 に 紹 介 。30か 所 の 多 発 肝
転 移 に 対 して 右 葉 切 除 +15か 所 の 肝 部 分 切 除 を 施 行 した。【まとめ】
切 除 可 能 大 腸 癌 肝 転 移 症 例 に 対 し 化 学 療 法 を 行 ない、 不 応 となってか
ら 切 除 するのでは、 最 初 から 切 除 する 場 合 に 比 べて 再 発 後 の 治 療 の 選
択 肢 を 狭 める 上 に、 高 額 な 医 療 費 、 化 学 療 法 による 肝 障 害 など 問 題 が
多 い。 当 科 では 切 除 可 能 症 例 に 対 しては 基 本 的 に 術 前 化 学 療 法 は 施 行
せず 切 除 を 先 行 している。
P47-8 大 腸 癌 肝 転 移 に 対 する 肝 切 除 術 における 胆 汁 漏 の 予 測
因 子 に 関 する 検 討
1
東 京 慈 恵 会 医 科 大 学 消 化 器 外 科 、 2 東 京 慈 恵 会 医 科 大 学 外 科
学 講 座
○… 春 木 孝 一 郎 1
, 柴 浩 明 1
, 石 田 祐 一 1
, 藤 原 佑 樹 1
,
古 川 賢 英 1
, 飯 田 智 憲 1
, 満 山 喜 宣 1
, 後 町 武 志 1
,
二 川 康 郎 1
, 脇 山 茂 樹 1
, 小 川 匡 市 1
, 三 澤 健 之 1
,
2
矢 永 勝 彦
( 目 的 ) 大 腸 癌 肝 転 移 に 対 する 肝 切 除 術 は 最 も 有 効 な 治 療 法 のひとつで
ある。… 肝 切 除 術 後 の 合 併 症 は 手 術 手 技 ・ 器 具 が 発 達 した 現 在 減 少 傾
向 にあるが、 胆 汁 漏 は 依 然 として 約 4-8%の 症 例 に 合 併 する。… 胆 汁 漏
は 入 院 期 間 を 延 長 するだけでなく、 感 染 を 伴 い、 時 として 重 症 化 する
こともあるため 原 因 の 解 明 とともに 発 症 の 予 測 と 早 期 対 策 が 重 要 と
なってくる。 今 回 大 腸 癌 肝 転 移 に 対 する 肝 切 除 例 における 胆 汁 漏 の 予
測 因 子 の 検 討 を 行 った。…( 対 象 ・ 方 法 )2000 年 1 月 から2010 年 12 月 に 当
科 で 施 行 した 大 腸 癌 肝 転 移 に 対 する 初 回 肝 切 除 93 例 中 ,データ 解 析 が
可 能 であった84 例 を 対 象 とし, 年 齢 、 性 別 、 術 前 化 学 療 法 の 有 無 、 肝
転 移 時 期 、 最 大 径 、 転 移 個 数 、 転 移 分 布 、 術 式 、Couinaud 分 類 の
Segment1 及 び4の 切 除 の 有 無 、 手 術 時 間 、 出 血 量 、 術 中 輸 血 の 有 無 、
術 後 1 日 目 の 白 血 球 数 、 好 中 球 数 、リンパ 球 数 、 単 球 数 、 血 小 板 数 、
総 ビリルビン 値 に 関 し、 胆 汁 漏 発 生 をend-pointとして 単 変 量 及 び 多
変 量 解 析 を 行 った。 各 連 続 変 数 は 平 均 値 を 参 考 にクラス 分 けした。( 結
果 ) 胆 汁 漏 の 発 生 は7 例 (8%)の 症 例 に 認 めた。 単 変 量 解 析 では、65 歳
未 満 (p=0.0070)、 手 術 時 間 300 分 以 上 (p=0.0346)、 術 中 出 血 1,000g 以
上 (p=0.0204)、 系 統 切 除 (p=0.0195)、 術 中 輸 血 (p=0.0480)、 術 後 単 球
500/μl 未 満 (p=0.0246)が 有 意 な 胆 汁 漏 発 生 因 子 であった。 多 変 量 解
析 では、 術 後 単 球 500/μl 未 満 (p=0.0208)が 有 意 な 胆 汁 漏 発 生 因 子 で
あった。( 結 語 )… 術 後 単 球 数 は 術 後 胆 汁 漏 の 予 測 因 子 となりうる 可 能 性
がある。
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