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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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P53-2 φ3cm 大 の 小 さな 孤 立 性 肝 嚢 胞 により 進 行 性 の 肝 内 胆<br />

管 拡 張 像 を 呈 した 一 例<br />

医 療 法 人 明 和 病 院<br />

○… 岡 本 亮 , 飯 田 洋 也 , 生 田 真 一 , 相 原 司 , 山 中 若 樹<br />

【はじめに】 通 常 非 寄 生 虫 性 の 肝 嚢 胞 は 無 症 状 で、 胆 管 拡 張 像 を 呈 す<br />

ることは 稀 である。 今 回 φ3cm 大 の 小 さな 孤 立 性 肝 嚢 胞 により 進 行 性<br />

の 肝 内 胆 管 拡 張 像 を 呈 した 一 例 を 経 験 したため 報 告 する。【 症 例 】60<br />

歳 代 、 女 性 。 左 乳 癌 術 後 にて 当 院 外 科 外 来 通 院 中 であった。 定 期 検 査<br />

にて 施 行 した 血 液 検 査 にて 胆 道 系 酵 素 異 常 を 認 めたため 追 加 検 査 を 実<br />

施 した。なお、 炎 症 所 見 、 黄 疸 は 認 めなかった。 腹 部 エコー・ 腹 部<br />

CTでは 以 前 より 認 めていた 肝 S4の3cm 大 の 孤 立 性 肝 嚢 胞 が 軽 度 増 大<br />

し、 約 8か 月 前 に 比 べ 肝 左 葉 の 肝 内 胆 管 拡 張 が 著 明 となっていた。 嚢<br />

胞 内 部 には 腫 瘤 性 病 変 を 認 めなかった。 腹 部 造 影 MRIでは 嚢 胞 部 位 で<br />

の 胆 管 狭 窄 像 を 認 めた。 進 行 性 の 胆 管 狭 窄 から 胆 管 癌 の 存 在 を 否 定 で<br />

きないと 考 え、 腹 腔 鏡 補 助 下 に 肝 左 葉 切 除 術 を 施 行 した。 術 後 経 過 は<br />

良 好 で 合 併 症 なく 術 後 9 日 目 に 退 院 となった。 病 理 組 織 学 的 検 査 では<br />

嚢 胞 壁 に 悪 性 所 見 を 認 めなかった。 狭 窄 と 考 えられた 胆 管 部 位 は 異 型<br />

に 乏 しい 胆 管 上 皮 に 覆 われ 繊 維 性 肥 厚 に 乏 しく 悪 性 所 見 を 認 めなかっ<br />

た。これらの 結 果 から 肝 嚢 胞 の 圧 迫 による 胆 管 狭 窄 像 を 呈 したものと<br />

考 えられた。【まとめ】 本 邦 での 胆 管 拡 張 を 来 した 肝 嚢 胞 例 の 報 告 で<br />

は 平 均 嚢 胞 径 は10cm 程 度 であり、 孤 立 性 嚢 胞 例 では 巨 大 な 肝 門 部 例<br />

やS4.5に 多 い 傾 向 にあった。 本 症 例 のように 比 較 的 小 さな 肝 嚢 胞 でも<br />

胆 管 拡 張 像 を 呈 すること 可 能 性 があることを 念 頭 において 慎 重 な 診 断<br />

と 低 侵 襲 で 再 発 率 の 低 い 治 療 手 段 の 選 択 が 必 要 であると 考 えられた。<br />

P53-3 アメーバ 性 肝 膿 瘍 の 一 例<br />

1<br />

自 治 医 科 大 学 附 属 さいたま 医 療 センター、 2 秩 父 市 立 病 院 地 域 医<br />

療 連 携 室<br />

○… 柿 澤 奈 緒 1<br />

, 野 田 弘 志 1<br />

, 神 山 英 範 2<br />

, 長 谷 川 芙 美 1<br />

,<br />

加 藤 高 晴 1<br />

, 渡 部 文 昭 1<br />

, 遠 山 信 幸 1 1<br />

, 小 西 文 雄<br />

症 例 は50 歳 台 男 性 、 最 近 の 海 外 渡 航 歴 なし。38℃ 台 の 発 熱 、 腹 痛 、 下<br />

痢 があり、 近 医 で 感 冒 の 処 方 を 受 けたが 改 善 しないため、 発 症 10 日 後<br />

に 前 医 へ 紹 介 された。WBC…28800…/μl、CRP…28…mg/dl、AST…234…<br />

mU/ml、ALT…197…mU/mlと、 炎 症 反 応 と 肝 酵 素 の 上 昇 を 認 め、 腹 部<br />

CT 検 査 で 肝 右 葉 に5cm 大 の 腫 瘍 を 指 摘 された。アメーバ 性 肝 膿 瘍 の<br />

疑 い(のちに 血 清 抗 体 価 上 昇 あり、 確 定 診 断 )で、 抗 生 剤 を 投 与 された<br />

が、39℃の 発 熱 が 持 続 したため、 経 皮 的 ドレナージを 施 行 された。1<br />

週 間 後 のCT 検 査 で 膿 瘍 の 増 大 があり、ドレナージ 不 良 との 判 断 で<br />

チューブを 交 換 したが、 造 影 剤 の 肝 表 面 への 漏 出 があり、 膿 瘍 破 裂 と<br />

診 断 された。その 後 血 圧 低 下 、 意 識 レベルの 低 下 があり、また 貧 血 が<br />

進 行 したため、 止 血 目 的 にTAEを 施 行 したが、 改 善 なく、 治 療 目 的<br />

に 当 院 へ 搬 送 された。ICU 管 理 下 で 気 管 挿 管 、 昇 圧 剤 を 投 与 したが、<br />

血 圧 が 維 持 できず、 内 科 的 治 療 困 難 と 判 断 し、 出 血 コントロール 目 的<br />

に 緊 急 手 術 を 施 行 した。 開 腹 すると 淡 血 性 の 腹 水 を 多 量 に 認 め、 肝 後<br />

区 域 がもろく 血 腫 と 一 塊 となっていた。 可 及 的 に 血 腫 を 除 去 し、タオ<br />

ルを 詰 めて 止 血 し、 閉 腹 した。 術 後 7 日 目 に 止 血 ガーゼを 除 去 した 際 、<br />

肝 表 面 からの 出 血 はなく、 肝 切 除 はせずに 終 了 した。しかしその 後 も<br />

発 熱 が 続 き、CT 検 査 で 新 たな 膿 瘍 の 出 現 を 確 認 し、CTガイド 下 ドレ<br />

ナージを 施 行 した。 経 口 摂 取 が 進 まず、 療 養 目 的 で 術 後 39 日 目 に 転 院<br />

した。 軽 快 し 一 旦 退 院 したが、 数 回 の 発 熱 を 繰 り 返 し、 肝 膿 瘍 再 燃 の<br />

診 断 で、 抗 生 剤 投 与 と 再 度 のCTガイド 下 ドレナージを 行 ったが、 軽<br />

快 せず、 初 回 術 後 8ヵ 月 で 治 療 目 的 に 当 院 に 再 度 入 院 した。CT 検 査 で<br />

は 肝 後 区 域 に 隔 壁 をもつ 内 部 低 吸 収 の 腫 瘤 を 認 めた。 右 葉 は 委 縮 し 左<br />

葉 は 肥 大 していた。 膿 瘍 は 慢 性 化 しており、 開 腹 手 術 が 必 要 と 判 断 し、<br />

肝 右 葉 切 除 を 施 行 した。 開 腹 すると 肝 周 囲 に 高 度 な 癒 着 を 認 め、さら<br />

に 膿 瘍 は 横 隔 膜 と 強 固 に 癒 着 していた。 現 在 はドレーンから 感 染 性 腹<br />

水 があり、 加 療 中 である。 今 回 われわれはアメーバ 性 肝 膿 瘍 で 巨 大 肝<br />

膿 瘍 を 形 成 し、 緊 急 止 血 術 を 行 うとともに、 術 後 難 治 性 の 肝 膿 瘍 に 対<br />

して 右 葉 切 除 を 施 行 した 症 例 を 経 験 したので、 若 干 の 文 献 的 考 察 をふ<br />

まえて 報 告 する。<br />

P53-4 術 前 診 断 に 苦 慮 した 肝 エキノコックス 症 の 一 例<br />

日 本 医 科 大 学 外 科<br />

○… 保 田 智 彦 , 川 野 陽 一 , 上 田 純 志 , 山 初 和 也 , 清 水 哲 也 ,<br />

水 口 義 昭 , 吉 岡 正 人 , 松 下 晃 , 中 村 慶 春 , 谷 合 信 彦 ,<br />

相 本 隆 幸 , 真 々 田 裕 宏 , 内 田 英 二<br />

背 景 )エキノコックスは 主 として 肝 に 病 巣 を 形 成 する 寄 生 虫 症 である<br />

が, 近 年 国 際 規 模 で 環 境 汚 染 が 懸 念 され, 新 興 ・ 再 興 感 染 症 として 注<br />

目 されている 人 畜 共 通 寄 生 虫 疾 患 である. 診 断 は 血 清 検 査 と 共 に, 腹<br />

部 CT・MRIなどの 画 像 検 査 において 石 灰 化 を 伴 う 多 発 肝 のう 胞 が 特<br />

徴 とされるが, 肝 嚢 胞 ・のう 胞 性 腺 腫 との 鑑 別 が 困 難 な 例 も 存 在 する.<br />

今 回 術 前 に 血 清 検 査 ・ 画 像 検 査 で 確 定 診 断 が 得 られず, 術 後 病 理 結 果<br />

でエキノコックス 症 と 診 断 した 一 例 を 経 験 したので, 多 少 の 文 献 的 考<br />

察 を 加 えて 報 告 する. 症 例 )シリア 人 ,40 代 , 男 性 . 約 1 年 前 から 食 後<br />

の 腹 痛 と 腹 部 膨 満 感 があり, 検 診 でのCTにて 肝 左 葉 に 嚢 胞 性 病 変 を<br />

指 摘 され, 精 査 目 的 で 当 院 紹 介 となった.CT 検 査 では, 肝 外 側 域 に<br />

長 径 9cmの 多 房 性 嚢 胞 を 認 め, 頭 側 と 隔 壁 に 多 発 性 の 石 灰 化 を 伴 って<br />

いた 為 ,エキノコックス 症 ・ 粘 液 性 のう 胞 腺 腫 などが 疑 われた.<br />

ELISA 法 によるエキノコックス 血 清 検 査 の 結 果 陰 性 であった.PET-<br />

CTでは 腫 瘤 の 壁 部 分 に 明 らかなFDG 集 積 は 認 めず,MRIでは 石 灰 化<br />

病 変 に 接 して,T1WIで 筋 と 等 信 号 強 度 ,T2WIで 中 心 は 高 信 号 の 充<br />

実 性 構 造 が 認 められたため, 粘 液 性 のう 胞 腺 腫 の 可 能 性 が 疑 われた.<br />

確 定 診 断 は 得 られなかったが, 有 症 状 であり 患 者 希 望 があったため 切<br />

除 の 方 針 となった. 手 術 所 見 では 腹 腔 内 に 腹 水 や 腹 膜 転 移 巣 は 認 めず,<br />

背 景 肝 は 正 常 肝 であり, 肝 外 側 域 に 萎 縮 と 壁 の 厚 い 突 出 する 腫 瘤 を 認<br />

めていた. 肝 左 葉 切 除 術 で 摘 出 された 標 本 には 多 発 する 嚢 胞 を 認 め,<br />

病 理 結 果 で 虫 体 と 共 に 肝 臓 組 織 と 連 続 し 線 帷 性 壁 を 有 するのう 胞 性 病<br />

変 を 認 めたため,エキノコックス 症 と 診 断 した. 術 後 経 過 は 良 好 であ<br />

り, 現 在 再 発 ・ 転 移 の 兆 候 認 めず, 外 来 で 経 過 観 察 となっている. 結<br />

語 )エキノコックスの 診 断 は 血 清 検 査 により 確 定 診 断 されることが 多<br />

いが, 血 清 検 査 が 陰 性 であっても, 罹 患 地 域 出 身 の 患 者 の 嚢 胞 性 疾 患<br />

に 対 してはエキノコックス 症 も 疑 って 精 査 を 行 い, 手 術 施 行 時 には 内<br />

容 物 を 漏 らさずに 完 全 摘 出 することが 重 要 であると 考 えられた.<br />

P53-5 右 肝 円 索 ( 右 側 門 脈 臍 部 )の 術 前 診 断 が 術 式 選 択 に 影 響<br />

した 肝 内 結 石 合 併 肝 膿 瘍 の1 切 除 例<br />

大 同 病 院<br />

○… 鈴 木 和 志 , 宇 野 雄 祐 , 河 原 健 夫<br />

【はじめに】 右 肝 円 索 ( 右 側 門 脈 臍 部 )は 比 較 的 まれな 解 剖 学 的 先 天 異<br />

常 である。 右 肝 円 索 を 術 前 診 断 せず 通 常 の 定 型 的 術 式 で 肝 切 除 に 挑 め<br />

ば 問 題 が 生 じることがあり、その 術 前 診 断 と 肝 内 の 脈 管 構 造 の 把 握 は<br />

極 めて 重 要 である。 今 回 我 々は、 門 脈 臍 部 周 囲 に 胆 管 癌 を 疑 う 陰 影 を<br />

認 めた 肝 S3の 肝 内 結 石 合 併 肝 膿 瘍 に 対 し、 通 常 解 剖 なら 左 葉 切 除 を<br />

考 慮 するところだが 右 肝 円 索 の 術 前 診 断 により、 左 3 区 域 切 除 を 回 避<br />

すべく 術 前 に 肝 針 生 検 を 施 行 し 切 除 範 囲 を 縮 小 した 症 例 を 経 験 したの<br />

で 報 告 する。【 症 例 】71 歳 、 男 性 。【 主 訴 】 発 熱 。【 既 往 歴 】30 年 以 上<br />

前 に 胆 石 性 胆 嚢 炎 にて 胆 嚢 摘 出 術 を 受 けその 数 年 後 に 胆 管 の 手 術 ( 詳<br />

細 不 明 )を 受 けた。 以 後 胆 管 炎 症 状 にて 他 院 で 数 回 入 院 治 療 歴 あり。【 現<br />

病 歴 】 発 熱 と 心 窩 部 の 皮 膚 発 赤 ・ 圧 痛 にて 近 医 受 診 し 精 査 ・ 加 療 目 的<br />

にて 当 院 へ 紹 介 。【 検 査 所 見 と 治 療 経 過 】CTで 肝 S3に 肝 膿 瘍 の 所 見 を<br />

認 めB3 胆 管 内 に 結 石 像 を 認 めた。B3 下 流 部 門 脈 臍 部 周 囲 に 低 吸 収 域<br />

を 認 め、 炎 症 を 第 一 に 考 えるが 胆 管 癌 の 可 能 性 を 否 定 できない 所 見 で<br />

あった。 胆 摘 後 で 左 側 胆 嚢 の 所 見 は 不 明 だったが 門 脈 臍 部 より 右 前 区<br />

域 門 脈 枝 が 分 岐 しており、 肝 静 脈 との 関 係 などから 右 肝 円 索 と 診 断 し<br />

た。 門 脈 右 後 区 域 枝 は 独 立 先 行 分 岐 していた。また 画 像 所 見 から 胆 管<br />

空 腸 吻 合 術 の 既 往 が 示 唆 された。 門 脈 臍 部 周 囲 の 所 見 を 癌 と 考 えれば<br />

通 常 解 剖 なら 左 葉 切 除 が 検 討 されるが、 右 肝 円 索 で 門 脈 臍 部 を 切 除 す<br />

れば 左 3 区 域 切 除 となるため 残 肝 機 能 が 問 題 になり、また 胆 管 空 腸 吻<br />

合 術 後 での 肝 門 部 操 作 の 煩 雑 さも 問 題 であり、 術 前 の 良 悪 性 診 断 目 的<br />

に 同 部 位 に 対 し 経 皮 的 肝 針 生 検 を 施 行 した。 生 検 結 果 は 良 性 だったが<br />

炎 症 を 繰 り 返 す 肝 内 結 石 合 併 肝 膿 瘍 であり、 肝 外 側 区 域 切 除 を 予 定 術<br />

式 とし 手 術 を 施 行 した。 術 後 経 過 は 良 好 で 第 12 病 日 に 軽 快 退 院 した。<br />

【まとめ】 右 肝 円 索 には 左 側 胆 嚢 が 合 併 することが 多 く 診 断 の 助 けと<br />

なるが、 本 症 例 は 胆 摘 後 であったことと 肝 膿 瘍 と 胆 管 空 腸 吻 合 の 存 在<br />

のため 右 肝 円 索 の 術 前 診 断 は 比 較 的 難 しかったと 考 えられた。 癌 の 確<br />

定 診 断 がない 状 況 で 左 3 区 域 切 除 への 拡 大 手 術 は 過 大 侵 襲 であり、 術<br />

前 に 針 生 検 を 行 うことで 最 小 限 の 術 式 を 選 択 しえた 症 例 を 経 験 した。<br />

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