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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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P89-5 肝 門 部 胆 管 癌 と 鑑 別 が 困 難 であった 限 局 性 良 性 肝 門 部<br />

胆 管 狭 窄 の1 例<br />

国 民 健 康 保 険 坂 下 病 院 外 科<br />

○… 近 藤 眞 治 , 高 木 健 司<br />

症 例 は58 歳 男 性 。 糖 尿 病 と 高 脂 血 症 の 既 往 あり。2011 年 4 月 の 人 間 ドッ<br />

クで 肝 機 能 異 常 を 指 摘 され 当 院 を 受 診 した。 無 黄 疸 であったが 胆 道 系<br />

酵 素 の 上 昇 を 認 めた。 腫 瘍 マーカーは 正 常 で、γグロブリン 分 画 は 正<br />

常 であった。 腹 部 超 音 波 検 査 では 右 肝 管 の 軽 度 拡 張 を 認 めたが、 胆 嚢<br />

結 石 と 胆 管 結 石 を 認 めなかった。DIC-CTでは 肝 門 部 で 狭 窄 を 伴 い 軽<br />

度 拡 張 した 左 肝 管 と 左 尾 状 葉 胆 管 が 造 影 されたが、 右 肝 管 は 造 影 され<br />

なかった。MDCTでは 右 肝 管 の 肝 門 部 合 流 部 で、わずかに 造 影 され<br />

る 狭 窄 部 を 認 めたが 壁 肥 厚 はなく、 腫 瘤 形 成 や 胆 管 周 囲 リンパ 節 の 腫<br />

大 を 認 めなかった。ERCPでは 右 肝 管 の 肝 門 部 合 流 部 に 限 局 性 の 高 度<br />

狭 窄 を 認 めたが 壁 不 整 は 明 らかでなく、2 回 の 胆 汁 細 胞 診 は 陰 性 であっ<br />

た。 良 性 の 胆 管 狭 窄 も 鑑 別 診 断 に 挙 げられたが、 肝 門 部 胆 管 癌 が 否 定<br />

できないため、 十 分 なICの 下 に 肝 右 葉 尾 状 葉 切 除 、 肝 外 胆 管 切 除 術<br />

を 施 行 した。 術 後 の 合 併 症 はなく、 術 後 第 18 病 日 に 退 院 した。 摘 出 標<br />

本 では 右 肝 管 合 流 部 には 炎 症 瘢 痕 様 所 見 は 見 られたが、 粘 膜 に 腫 瘍 性<br />

病 変 を 認 めなかった。 病 理 組 織 学 的 所 見 では 胆 管 上 皮 に 悪 性 所 見 はな<br />

く、 胆 管 周 囲 に 少 量 のリンパ 球 浸 潤 を 認 めるのみで、ごく 軽 度 の 非 特<br />

異 的 炎 症 所 見 のみであった。 良 性 胆 道 狭 窄 には 原 発 性 硬 化 性 胆 管 炎 や、<br />

IgG4 関 連 硬 化 性 胆 管 炎 、 好 酸 球 性 胆 管 炎 、 黄 色 肉 芽 腫 性 胆 管 炎 、 肝<br />

内 胆 管 結 石 、 胆 管 周 囲 のう 胞 などが 原 因 として 上 げられているが、 本<br />

症 例 はどれにも 当 てはまらない、 稀 な 良 性 の 限 局 性 肝 門 部 胆 管 狭 窄 で<br />

あると 考 えられた。<br />

P89-6 肝 門 部 胆 管 癌 と 鑑 別 困 難 であったFollicular<br />

cholangitisの1 例<br />

1<br />

岡 山 大 学 大 学 院 医 歯 薬 学 総 合 研 究 科 疫 学 ・ 衛 生 学 分 野 、 2 岡 山<br />

済 生 会 総 合 病 院 外 科<br />

○… 井 筒 将 斗 1<br />

, 須 井 健 太 2<br />

, 仁 熊 健 文 2 2<br />

, 三 村 哲 重<br />

【はじめに】 良 性 胆 道 狭 窄 症 の 約 10% 程 度 は 術 前 診 断 では 良 悪 の 診 断<br />

が 付 かず 外 科 的 切 除 を 施 行 されていることが 知 られている. 良 性 胆 道<br />

狭 窄 症 を 来 たす 疾 患 としてはPrimary…sclerosing…cholangitisや<br />

immunogloblin…G4-related…sclerosing…cholangitisなどが 知 られている<br />

が, 近 年 いわゆるFollicular…cholangitisと 呼 ばれる 疾 患 が 注 目 を 集 め<br />

ている. 今 回 ,われわれは 術 前 に 肝 門 部 胆 管 癌 と 診 断 し 切 除 したが 病<br />

理 検 査 ではFollicular…cholangitisと 診 断 された1 例 を 経 験 したので 文 献<br />

的 考 察 を 交 えて 報 告 する.【 症 例 】67 歳 女 性 . 全 身 倦 怠 感 を 主 訴 に 近<br />

医 受 診 , 肝 機 能 悪 化 ・ 黄 疸 認 めたため 当 院 紹 介 受 診 となった. 精 査 の<br />

結 果 左 肝 管 から 下 部 胆 管 まで 狭 窄 及 び 壁 肥 厚 , 肝 十 二 指 腸 間 膜 内 のリ<br />

ンパ 節 腫 脹 認 めた.ERCP 施 行 し 胆 管 擦 過 細 胞 診 でclass3であり 画 像<br />

上 から 肝 門 部 胆 管 癌 と 診 断 し 腫 瘍 の 進 展 範 囲 から 根 治 のために 肝 左 3<br />

区 域 切 除 が 必 要 と 判 断 , 門 脈 左 枝 ・ 前 区 域 枝 塞 栓 術 を 先 行 させ, 肝 左 3<br />

区 域 切 除 ・リンパ 節 郭 清 ・ 胆 管 空 腸 吻 合 術 施 行 した. 病 理 結 果 は 胆 管<br />

壁 は 多 数 のリンパ 濾 胞 形 成 を 伴 う 線 維 増 生 により 肥 厚 しておりIgG4<br />

陽 性 細 胞 は 極 わずかであることからFollicular…cholangitisの 診 断 で<br />

あった.【まとめ】Follicular…cholangitisとはこれまでの 良 性 胆 道 狭 窄<br />

症 では 分 類 できない 病 態 で, 肝 門 部 胆 管 癌 切 除 例 の 約 1.1% 程 度 と 推 測<br />

されている. 病 理 学 的 には 分 節 状 の 狭 窄 を 示 し, 上 皮 には 異 常 を 認 め<br />

ず 胆 管 周 囲 の 繊 維 化 , 胚 中 心 性 のリンパ 濾 胞 形 成 を 認 める 疾 患 である.<br />

本 邦 をはじめ 世 界 的 にも 報 告 例 の 少 ないFollicular…cholangitisの1 例 を<br />

経 験 した. 今 後 はさらなる 診 断 精 度 の 向 上 を 目 指 す 必 要 があると 考 え<br />

られた.<br />

P89-7 十 二 指 腸 下 行 脚 穿 孔 例 に 対 する 術 式 の 工 夫 -Lemmel 症<br />

候 群 に 対 する 術 式 の 応 用 -<br />

1<br />

藤 崎 病 院 外 科 、 2 日 本 歯 科 大 学 外 科 、 3 日 本 大 学 医 学 部 消<br />

化 器 外 科<br />

○… 藤 崎 滋 1<br />

, 高 階 幹 1<br />

, 富 田 凉 一 2 3<br />

, 高 山 忠 利<br />

十 二 指 腸 下 行 脚 において 穿 孔 をきたしたことはまれであり、 診 断 が 難<br />

しい 場 合 があり、 同 時 に 治 療 法 に 工 夫 が 必 要 である。69 歳 男 性 。 主 訴<br />

は 腰 痛 、 右 季 肋 部 。 平 成 17 年 12 月 下 旬 から 本 年 1 月 初 旬 まで、 転 倒 し<br />

第 12 胸 椎 圧 迫 骨 折 をきたし、 当 院 整 形 外 科 入 院 。 本 年 1 月 16 日 、 食 後<br />

に 嘔 気 ・ 嘔 吐 あり、1 月 19 日 、 当 院 外 科 外 来 受 診 、 発 熱 38.2 度 、 右 季<br />

肋 部 に 圧 痛 みられたが 反 跳 圧 痛 は 軽 微 であった。 白 血 球 数 25200,…CRP…<br />

11.38と 上 昇 していた。 画 像 診 断 上 、 遊 離 ガス 像 や 腹 腔 内 貯 留 液 はみ<br />

られなかったが、 臨 床 経 過 から 十 二 指 腸 潰 瘍 の 穿 孔 、 限 局 性 腹 膜 炎 の<br />

可 能 性 を 考 え、 入 院 し 保 存 療 法 ( 禁 飲 食 、 抗 生 剤 点 滴 、 胃 管 挿 入 し 減 圧 、<br />

ベッド 上 安 静 ) 施 行 した。 入 院 後 2 日 目 たっても 腹 膜 刺 激 症 状 は 弱 いが、<br />

解 熱 されないため、 腹 部 CT、 腹 部 エコー 施 行 。 腹 腔 内 遊 離 ガス 像 あ<br />

りと 判 断 し、 消 化 管 穿 孔 を 考 え 開 腹 手 術 施 行 。 十 二 指 腸 下 行 脚 周 囲 に<br />

膿 瘍 形 成 、Kocher… 授 動 にて、 十 二 指 腸 下 行 脚 背 側 に 穿 孔 部 を 確 認 。<br />

十 二 指 腸 憩 室 の 穿 孔 を 考 えた。 穿 孔 部 閉 鎖 、 十 二 指 腸 空 腸 吻 合 ・<br />

Roux…Y 再 建 (Lemmel 症 候 群 に 対 し 演 者 らの 行 っている 術 式 )、 腹 膜<br />

炎 ドレナージを 施 行 した。 術 後 、 単 純 閉 鎖 部 leakage、 吻 合 部 狭 窄 み<br />

られたが、 保 存 的 に 穿 孔 部 は 閉 鎖 し、 吻 合 部 の 通 過 障 害 は 軽 快 した。<br />

術 後 4 週 目 より 食 事 開 始 し、 術 後 40 日 目 に 退 院 した。 十 二 指 腸 第 2 部 の<br />

穿 孔 はまれであり 診 断 が 難 しいこと、 穿 孔 部 に 食 物 を 通 過 させないこ<br />

とを 目 的 としたRoun-en-Y…duodenojejunostomy(Lemmel 症 候 群 術 式<br />

の 応 用 )は 有 効 であると 考 えられた。<br />

P89-8 術 前 診 断 に 難 渋 した 巨 大 十 二 指 腸 Brunner 腺 腫 の1 例<br />

国 立 病 院 機 構 福 山 医 療 センター 外 科<br />

○… 徳 永 尚 之 , 稲 垣 優 , 北 田 浩 二 , 木 村 裕 司 , 西 江 学 ,<br />

濱 野 亮 輔 , 常 光 洋 輔 , 岩 垣 博 巳<br />

【 症 例 】66 歳 男 性 。 上 腹 部 違 和 感 とタール 便 を 主 訴 に 他 院 受 診 され、<br />

上 部 消 化 管 内 視 鏡 検 査 にて 十 二 指 腸 球 部 の 潰 瘍 瘢 痕 による 変 形 を 指 摘<br />

されたが 明 らかな 出 血 源 なしと 診 断 された。 更 なる 精 査 目 的 に 当 院 紹<br />

介 受 診 となり 再 度 上 部 消 化 管 内 視 鏡 検 査 を 施 行 。 十 二 指 腸 下 行 脚 乳 頭<br />

側 に 内 腔 を 約 半 周 占 める 粘 膜 下 腫 瘍 様 隆 起 性 病 変 が 認 められ、 肛 側 は<br />

主 乳 頭 との 連 続 も 疑 われたが 内 腔 の 狭 小 化 により 全 体 像 の 把 握 は 困 難<br />

であった。 上 部 消 化 管 造 影 検 査 にても 同 部 位 に 境 界 明 瞭 で 比 較 的 表 面<br />

平 滑 な 約 7cm 大 の 陰 影 欠 損 像 が 描 出 され、 超 音 波 内 視 鏡 検 査 (EUS)で<br />

も 主 座 は 下 行 脚 の 粘 膜 下 層 から 筋 層 の 可 能 性 が 高 いと 診 断 された。<br />

EUS 下 に 吸 引 細 胞 診 を 施 行 したがclassIIと 悪 性 所 見 は 得 られず、 質 的<br />

診 断 確 定 も 困 難 であった。 以 上 より 病 変 主 座 は 十 二 指 腸 下 行 脚 である<br />

と 考 えられたが、 造 影 CTにては 淡 く 造 影 される 結 節 部 は 十 二 指 腸 水<br />

平 脚 付 近 に 描 出 され、それより 肛 側 でも 十 二 指 腸 内 腔 の 拡 張 が 認 めら<br />

れ、さらにMRIにて 十 二 指 腸 壁 に 沿 う 様 にT1 強 調 像 でlow…intencity<br />

な 領 域 がTreiz 靭 帯 近 傍 まで 連 続 している 所 見 が 認 められた。 広 汎 な<br />

壁 内 進 展 もしくは 多 発 の 可 能 性 も 否 定 できず、GISTを 強 く 疑 い、 亜<br />

全 胃 温 存 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 を 施 行 した。 切 除 標 本 では 十 二 指 腸 下 行<br />

脚 から 亜 有 茎 性 に 発 育 した7.8x4.0cmの 巨 大 ポリープを 認 め、 一 部 に<br />

びらんや 中 心 陥 凹 といった 悪 性 を 否 定 できない 所 見 も 認 められたが、<br />

病 理 組 織 学 的 所 見 では 腫 瘍 内 にはBrunner 腺 の 高 度 な 増 生 を 認 め、 悪<br />

性 所 見 には 乏 しい 結 果 であった。Ki-67 陽 性 細 胞 も 一 部 存 在 しており、<br />

過 形 成 よりはadenomaを 疑 うとの 最 終 結 果 で、 十 二 指 腸 Brunner 腺 腫<br />

(adenoma)と 診 断 を 確 定 した。【 考 察 】 消 化 管 病 変 の 主 座 において 内<br />

視 鏡 所 見 と 画 像 所 見 の 整 合 性 がとれない 場 合 は 有 茎 性 腫 瘍 の 消 化 管 内<br />

における 移 動 の 可 能 性 も 念 頭 におく 必 要 があると 思 われた。Brunner<br />

腺 腫 は 多 くは 良 性 の 過 形 成 で3cm 以 下 との 報 告 が 多 いが、adenomaか<br />

らadenocarcinomaへの 経 時 的 変 化 をみせた 症 例 の 報 告 もあり、 腫 瘍<br />

径 が 大 きく 有 症 状 の 症 例 に 対 しては、 悪 性 の 混 在 の 可 能 性 も 念 頭 に 置<br />

き、 積 極 的 な 外 科 切 除 も 治 療 の 選 択 枝 になり 得 ると 考 えられた。<br />

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