23.01.2015 Views

タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

SHOW MORE
SHOW LESS
  • No tags were found...

You also want an ePaper? Increase the reach of your titles

YUMPU automatically turns print PDFs into web optimized ePapers that Google loves.

P28-2 胆 管 および 膵 管 狭 窄 を 伴 った 膵 漿 液 性 嚢 胞 腺 腫 の1 例<br />

1<br />

富 山 市 民 病 院 外 科 、 2 富 山 市 民 病 院 病 理 診 断 科<br />

○… 天 谷 公 司 1<br />

, 吉 川 朱 実 1<br />

, 福 島 亘 1<br />

, 石 川 聡 子 1<br />

, 山 口 貴 久 1<br />

,<br />

寺 井 志 郎 1<br />

, 野 島 直 巳 1<br />

, 廣 澤 久 史 1<br />

, 泉 良 平 1<br />

,<br />

2<br />

斎 藤 勝 彦<br />

症 例 は75 歳 男 性 。 高 血 圧 にて 近 医 通 院 中 に 肝 機 能 障 害 を 指 摘 された。<br />

当 院 内 科 に 紹 介 受 診 予 定 であったが、 前 日 に 腹 痛 と 嘔 吐 を 認 めたため<br />

救 急 外 来 を 受 診 。 血 液 検 査 にて 肝 胆 道 系 酵 素 とアミラーゼの 上 昇 を 認<br />

め、 精 査 加 療 目 的 に 入 院 となった。 腹 部 CT、MRIでは 膵 頭 部 に 全<br />

体 として7cm 大 、 小 嚢 胞 が 集 簇 した 形 態 の 腫 瘤 を 認 め、 総 胆 管 の 圧 排<br />

狭 窄 と 総 胆 管 から 肝 内 胆 管 の 拡 張 、 主 膵 管 のびまん 性 拡 張 を 認 めた。<br />

嚢 胞 内 に 充 実 性 成 分 の 混 在 が 疑 われたが 明 らかな 結 節 状 隆 起 は 認 めな<br />

かった。ERCPでは 主 乳 頭 口 の 開 大 や 膵 管 と 腫 瘍 の 交 通 は 認 めず、 血<br />

液 検 査 で 腫 瘍 マーカーは 正 常 であった。 膵 頭 部 の 混 合 型 膵 管 内 乳 頭<br />

状 粘 液 性 腫 瘍 ( 以 下 IPMN)または 漿 液 性 嚢 胞 腺 腫 ( 以 下 SCA)の 診 断 で<br />

幽 門 輪 温 存 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 を 施 行 した。 病 理 組 織 検 査 にて、 腫 瘍<br />

は 肉 眼 的 には 漿 液 を 容 れたスポンジ 様 の 微 小 な 嚢 胞 の 集 簇 よりなり 充<br />

実 部 は 見 られず、 組 織 学 的 には 淡 明 な 立 方 状 細 胞 で 構 成 され 悪 性 を 疑<br />

う 所 見 は 認 めなかった。また、 膵 管 や 胆 管 への 浸 潤 や 交 通 も 認 められ<br />

なかった。 以 上 よりSCAと 診 断 された。 膵 漿 液 性 嚢 胞 腫 瘍 は 比 較<br />

的 まれな 疾 患 であるが、 典 型 的 な 所 見 で 本 疾 患 と 診 断 されれば、ほと<br />

んどが 良 性 であるため 経 過 観 察 される。しかし 近 年 、 多 彩 な 形 態 や 臨<br />

床 像 を 呈 し 診 断 が 困 難 な 例 も 報 告 されている。また、 腫 瘍 径 が 大 きい、<br />

症 状 を 有 する、 悪 性 が 疑 われるような 症 例 では 手 術 を 行 うべきと 考 え<br />

られる。 本 症 例 は、 術 前 検 査 で 悪 性 を 疑 う 所 見 や 膵 管 との 交 通 は 認 め<br />

られなかったものの、 腫 瘍 径 が 大 きく 胆 管 膵 管 の 圧 排 狭 窄 所 見 があっ<br />

たこと、 混 合 型 IPMNが 否 定 できなかったことから 切 除 を 行 なった。<br />

医 中 誌 で 検 索 したところ、 膵 管 狭 窄 を 伴 うSCAは15 例 、 胆 管 狭 窄 を<br />

伴 うSCAは9 例 、 胆 管 と 膵 管 の 狭 窄 を 伴 うSCAは3 例 が 報 告 されてい<br />

るのみであった。 本 症 例 はまれな 病 態 を 呈 したSCAであると 考 えら<br />

れたため 文 献 的 考 察 を 加 え 報 告 する。<br />

P28-3 症 状 発 現 の 原 因 が 特 異 的 であった 膵 Solidpseudopapillarytumorの1<br />

例<br />

岐 阜 大 学 腫 瘍 外 科<br />

○… 八 幡 和 憲 , 長 田 真 二 , 山 田 敦 子 , 加 藤 順 子 , 棚 橋 利 行 ,<br />

今 井 寿 , 佐 々 木 義 之 , 斎 藤 史 朗 , 田 中 善 宏 , 野 中 健 一 ,<br />

高 橋 孝 夫 , 山 口 和 也 , 吉 田 和 弘<br />

【 症 例 】11 歳 、 女 児 。2011 年 4 月 、 腹 痛 にて 前 医 受 診 し、 血 清 AMYの<br />

上 昇 (447IU/L)と 腹 部 CTにて 膵 尾 部 に 腫 瘤 性 病 変 と 軽 度 の 膵 腫 大 を<br />

認 め、 急 性 膵 炎 の 疑 いにて 当 院 小 児 科 に 紹 介 され 精 査 加 療 目 的 にて 同<br />

日 入 院 した。CT 所 見 としては 膵 尾 部 に3.5cm 大 の 球 形 腫 瘤 を 認 め、 辺<br />

縁 に 高 吸 収 域 を 伴 う 低 吸 収 腫 瘤 であり 明 らかな 造 影 効 果 は 認 めなかっ<br />

た。MRIではT1WIにて 中 心 部 低 信 号 で 辺 縁 部 はメトヘモグロビンに<br />

よると 思 われる 高 信 号 部 とヘモジデリンによると 思 われる 低 信 号 帯 を<br />

認 めることから、 新 旧 の 血 液 が 混 在 しているものと 推 察 され、さらに<br />

T2WIにおいても 腫 瘍 中 心 部 は 淡 い 高 信 号 を 呈 し 出 血 に 矛 盾 しない 所<br />

見 であった。FDG-PETでは 膵 尾 部 の 腫 瘤 の 辺 縁 部 に 一 致 して 淡 い<br />

FDGの 集 積 (SUVmax:3.30→3.78)を 認 めたが、 転 移 や 悪 性 を 疑 う 所<br />

見 は 認 め な か っ た。 以 上 よ り 出 血 を 伴 っ たsolid-pseudopapillary…<br />

tumor(SPT)が 疑 われ 当 科 紹 介 となったが、 血 腫 の 衰 退 を 含 めた 短 期<br />

的 経 過 を 観 察 する 方 針 とした。 保 存 的 治 療 により 症 状 は 軽 快 し1ヶ 月<br />

後 に 一 旦 退 院 。 約 4ヶ 月 の 経 過 観 察 にて 腫 瘍 は 明 らかに 縮 小 し 約 1.8cm<br />

大 の 腫 瘍 のみが 遺 残 する 状 況 となった。 腹 痛 症 状 はSPTからの 出 血 に<br />

より 見 かけ 上 腫 瘍 径 が 一 時 的 に 増 大 したためと 判 断 し、 根 治 的 治 療 を<br />

目 的 に9 月 に 温 存 膵 尾 部 切 除 術 を 施 行 した。 切 除 標 本 上 、 腫 瘤 は 黄 色<br />

調 の 充 実 性 部 分 を 主 体 として 内 部 に 出 血 性 壊 死 を 含 み、 一 部 に 被 膜 を<br />

有 していた。 病 理 組 織 学 的 検 査 では 卵 円 形 核 と 淡 好 酸 性 胞 体 を 有 する<br />

腫 瘍 細 胞 の 胞 巣 状 ・ 索 状 増 殖 を 認 め、 核 分 裂 像 はほとんど 見 られなかっ<br />

た。 免 疫 組 織 学 的 検 査 ではβ-catnin、Cytokeratin、CD56が 陽 性 、<br />

Synaptophysin、Chromograninが 弱 陽 性 であり、SPTと 診 断 された。<br />

術 後 経 過 は 良 好 であり、 第 11 日 目 に 退 院 した。 術 後 3ヶ 月 の 現 在 、 明<br />

らかな 再 発 傾 向 を 認 めていない。【 考 察 】SPTは 若 年 女 性 に 好 発 する<br />

まれな 腫 瘍 であり、 予 後 は 比 較 的 良 好 とされる。 特 に 小 児 に 発 症 した<br />

場 合 、 機 能 温 存 のため 縮 小 手 術 を 考 慮 する 必 要 があるが、10 年 以 上 経<br />

過 後 に 再 発 を 認 める 症 例 もあり、 長 期 の 経 過 観 察 が 必 要 と 思 われた。<br />

P28-4 肝 転 移 を 認 めた 膵 Solid-Pseudopapillarytumorの1<br />

切 除 例<br />

静 岡 県 立 総 合 病 院 外 科<br />

○… 野 村 明 芳 , 大 場 範 行 , 西 岡 裕 次 郎 , 渡 邊 貴 洋 , 京 田 有 介 ,<br />

高 木 正 和 , 伊 関 丈 治<br />

症 例 は40 歳 女 性 で、 心 窩 部 不 快 感 を 主 訴 に 近 医 を 受 診 し、 膵 頭 部 に<br />

40mm 大 の 石 灰 化 を 伴 う 嚢 胞 性 腫 瘤 を 指 摘 された。 膵 Solidpseudopapillary…Tumor(SPT)<br />

疑 いとして 精 査 目 的 に 当 院 へ 紹 介 と<br />

なった。 腹 部 造 影 CTでは 遅 延 相 で 淡 く 造 影 され、 境 界 明 瞭 で 辺 縁 部<br />

優 位 に 粗 大 な 石 灰 化 があり、 内 部 は 不 均 一 で 一 部 出 血 を 認 めた。また<br />

肝 S4、7、8に 計 4 個 の 低 吸 収 の 腫 瘤 を 認 めた。MRIでは 膵 頭 部 に 嚢 胞<br />

性 腫 瘤 を 認 め、 内 部 はT1 強 調 画 像 で 高 信 号 、T2 強 調 画 像 で 低 信 号 で<br />

ある 部 分 を 認 めることより 腫 瘍 内 出 血 が 示 唆 された。 肝 内 はCTと 同<br />

部 位 に 充 実 性 成 分 を 含 んだ 嚢 胞 性 腫 瘤 を 認 めた。FDG-PETでは 膵 頭<br />

部 にSUVmax14のFDG 集 積 を 認 めた。 術 前 診 断 は 膵 SPT、 多 発 肝 転<br />

移 とし、 幽 門 輪 温 存 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 、 肝 4/5 部 分 切 除 術 、S8 亜<br />

区 域 切 除 術 を 施 行 した。 切 除 検 体 の 病 理 組 織 は 出 血 壊 死 を 伴 う 嚢 胞 状<br />

腫 瘍 で 小 型 から 中 型 の 類 円 形 の 核 と 好 酸 性 胞 体 を 持 ち、 充 実 性 、 偽 乳<br />

頭 状 に 増 殖 する 所 見 を 認 めた。 肝 S4/5、8も 膵 と 同 様 の 組 織 像 であ<br />

ることから、 肝 転 移 を 有 した 膵 SPTと 診 断 した。 術 後 経 過 は 良 好 で 第<br />

20 病 日 に 退 院 した。 膵 SPTのWHO 膵 外 分 泌 腫 瘍 における 悪 性 度 とし<br />

ては、borderlineのカテゴリーに 分 類 されている。 臨 床 的 には 低 悪 性<br />

度 であることが 多 く、 肝 転 移 などの 遠 隔 転 移 をきたす 悪 性 度 の 高 いも<br />

のは 比 較 的 頻 度 が 低 い。 今 回 肝 転 移 を 認 めた1 切 除 例 を 経 験 したため、<br />

文 献 的 考 察 を 加 えて 報 告 する。<br />

P28-5 超 音 波 内 視 鏡 下 生 検 でのimplantationが 原 因 と 思 われ<br />

る 膵 solid-pseudopapillaryneoplasm 再 発 の1 切 除<br />

例<br />

小 牧 市 民 病 院 外 科<br />

○… 高 見 秀 樹 , 谷 口 健 次<br />

症 例 は36 歳 女 性 。12 歳 時 に 膵 腫 瘍 に 対 して 腫 瘍 核 出 術 を 施 行 され、 病<br />

理 検 査 でsolid-pseudopapillary……neoplasm( 以 下 、SPN)と 診 断 されて<br />

いる。29 歳 時 、 腹 痛 の 精 査 で 膵 頭 部 の 嚢 胞 性 病 変 を 指 摘 された。 経 過<br />

観 察 されていたが、 充 実 性 部 分 の 出 現 と 増 大 傾 向 を 認 めたため、 超 音<br />

波 内 視 鏡 ( 以 下 、EUS) 下 生 検 が 施 行 された。 生 検 の 結 果 、SPN 再 発 と<br />

診 断 、31 歳 時 に 切 除 術 を 行 うことになった。この 女 性 は 画 像 上 膵 体 尾<br />

部 欠 損 症 の 状 態 であり、 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 により 膵 臓 が 温 存 できな<br />

い 事 情 があったため、 膵 腫 瘍 の 核 出 術 を 目 指 すこととした。 幸 い 正 常<br />

膵 臓 との 境 界 は 明 瞭 であり、 総 胆 管 は 腫 瘍 に 巻 き 込 まれていたため 合<br />

併 切 除 を 要 したが、 膵 頭 部 は 温 存 する 形 で 径 5cm 大 の 腫 瘍 を 摘 出 しえ<br />

た。 病 理 組 織 検 査 で20 年 前 の 膵 腫 瘍 と 同 一 の 所 見 と 考 えられ、SPNの<br />

再 発 と 診 断 した。 以 後 外 来 で 経 過 観 察 していたが、36 歳 時 に 上 部 内 視<br />

鏡 検 査 で 十 二 指 腸 球 後 部 に 潰 瘍 を 伴 う 粘 膜 下 腫 瘍 様 の 病 変 を 認 め、 生<br />

検 でSPNの 再 発 と 診 断 された。EUSでは 径 16mm 大 、 頂 部 にびらん・<br />

陥 凹 を 認 める 内 部 均 一 な 低 エコーの 腫 瘍 であり、CT、MRIでは 腫 瘍<br />

は 十 二 指 腸 壁 に 位 置 しているものの、 膵 頭 部 との 境 界 は 同 定 可 能 で<br />

あった。SPN 再 再 発 として、 腫 瘍 と 膵 臓 との 剥 離 が 可 能 であれば 十 二<br />

指 腸 部 分 切 除 術 、 剥 離 不 能 であれば 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 を 予 定 術 式 と<br />

して 手 術 を 行 った。 術 中 所 見 で 腫 瘍 は 十 二 指 腸 壁 に 存 在 し、 近 接 する<br />

膵 臓 とは 境 界 明 瞭 で 剥 離 可 能 であった。 胃 十 二 指 腸 部 分 切 除 術 を 施 行<br />

し、 胃 空 腸 吻 合 術 で 再 建 した。 病 理 検 査 で、SPNは 十 二 指 腸 壁 内 に 限<br />

局 しており、 脈 管 浸 潤 は 認 めなかった。 腫 瘍 の 局 在 から、 前 回 手 術 の<br />

前 に 行 われたEUS 下 生 検 の 際 に、 十 二 指 腸 壁 内 にimplantationをおこ<br />

し、 再 発 を 来 したものと 考 えられた。 術 後 経 過 は 良 好 で、 術 後 5か 月<br />

時 点 では 再 発 所 見 は 認 めていないが、 今 後 長 期 にわたる 経 過 観 察 が 必<br />

要 と 考 えている。 今 回 SPNに 対 するEUS 下 生 検 が 原 因 と 思 われる 再 発<br />

に 対 し、 胃 十 二 指 腸 部 分 切 除 術 で 切 除 しえた 症 例 を 経 験 したので、 文<br />

献 的 考 察 を 加 えて 報 告 する。<br />

-364-

Hooray! Your file is uploaded and ready to be published.

Saved successfully!

Ooh no, something went wrong!