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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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P54-5 肝 細 胞 癌 におけるEOB、ICGの 取 り 込 みメカニズム<br />

1<br />

浜 松 医 科 大 学 第 二 外 科 、 2 磐 田 市 立 総 合 病 院 外 科<br />

○… 柴 崎 泰 1<br />

, 坂 口 孝 宣 1<br />

, 平 出 貴 乗 1<br />

, 森 田 剛 文 1<br />

, 鈴 木 淳 司 1<br />

,<br />

福 本 和 彦 1<br />

, 稲 葉 圭 介 1<br />

, 鈴 木 昌 八 2<br />

, 今 野 弘 之<br />

1<br />

【 背 景 】EOB 造 影 MRIは 肝 腫 瘍 診 断 に 有 用 で、 多 くの 肝 細 胞 癌 (HCC)<br />

は 肝 細 胞 相 で 低 信 号 を 呈 するが、 時 に 高 信 号 を 呈 す。また、 多 くの<br />

HCCはICG 取 り 込 み 後 に 蓄 積 する 特 性 を 持 ち、 蛍 光 観 察 による<br />

navigation…surgeryも 行 われている。 有 機 アニオンであるEOB・ICG<br />

は 種 々のtransporterにより 肝 細 胞 に 取 り 込 み・ 排 泄 をされるが、<br />

HCCにおけるEOB 信 号 強 度 とICG 蛍 光 パターンとの 関 係 に 基 づいた 解<br />

析 はされていない。【 目 的 】HCCにおけるEOB・ICGの 取 り 込 み 排 泄<br />

メカニズムの 検 証 【 対 象 】 現 在 までにEOB 造 影 MRIとICG 蛍 光 観 察 双<br />

方 が 施 行 されたHCC 切 除 27 例 。 平 均 年 齢 71.1 歳 、 男 女 比 18 対 9【 方 法 】<br />

EOB-MRI 肝 細 胞 相 (E 肝 相 ) 画 像 および 術 後 検 体 割 面 ICG 画 像 観 察 像 と<br />

取 り 込 みtransporter(OATP1B3,…NTCP)、 排 泄 transporter(MRP2,…<br />

MDR1,…MRP3)の 免 疫 組 織 学 的 所 見 との 関 連 を 検 討 した。【 結 果 】E 肝<br />

相 で 周 囲 肝 組 織 と 比 し 等 信 号 以 上 をEH 群 、 低 信 号 をEL 群 、ICG 観 察<br />

上 腫 瘍 割 面 の 蛍 光 発 色 領 域 が50% 以 上 をIH 群 、それ 以 下 のものをIL<br />

群 とした 所 、4 群 間 に 有 意 な 相 関 関 係 を 認 めた( 表 1)。 背 景 因 子 に 有 意<br />

差 なし。OATP1B3 発 現 に 有 意 差 を 認 めた( 図 1)がNTCPでは 有 意 差 な<br />

し。MRP2はEOBに 関 して 有 意 差 認 めた( 図 2)がMDR1、MRP3は 有 意<br />

差 なし。また 蛍 光 免 疫 染 色 でICGの 局 在 に 一 致 したMRP2の 発 現 が 確<br />

認 された( 図 3)。【 結 語 】HCCでは 取 り 込 みにOATP1B3、 排 泄 には<br />

MRP2がEOB,…ICG 共 通 して 関 与 する。<br />

P54-6 ヒト 膵 癌 におけるPCA-1/ALKBH3 発 現 の 意 義 と 新 規<br />

治 療 への 展 望<br />

奈 良 県 立 医 科 大 学 消 化 器 ・ 総 合 外 科<br />

○… 山 戸 一 郎 , 庄 雅 之 , 野 見 武 男 , 赤 堀 宇 広 , 北 東 大 督 ,<br />

童 仁 , 川 口 千 尋 , 安 田 里 司 , 木 下 正 一 , 金 廣 裕 道 ,<br />

中 島 祥 介<br />

【 目 的 】PCA-1(Prostate…Cancer…Antigen-1/ALKBH3)は 前 立 腺 癌 よ<br />

り 同 定 された 遺 伝 子 であり, 前 立 腺 癌 組 織 に 特 異 的 に 高 発 現 し, 分 化<br />

度 , 浸 潤 等 に 関 与 すると 報 告 されている. 今 回 ,ヒト 膵 癌 における<br />

PCA-1の 役 割 と 新 規 治 療 の 可 能 性 について 検 討 した.【 方 法 ・ 結 果 】<br />

膵 癌 切 除 症 例 116 例 を 対 象 とし,PCA-1 発 現 を 免 疫 組 織 染 色 により 検<br />

討 した. 膵 癌 組 織 において,PCA-1は 全 例 で 発 現 を 認 めた. 腫 瘍 細 胞<br />

における 陽 性 率 で 高 発 現 群 (57 例 )と 低 発 現 群 (59 例 )に 分 類 すると,T<br />

因 子 (T4 高 発 現 群 :29.8%, 低 発 現 群 :10.2%,P=0.0079), 進 行 度 (UICC…<br />

stage…I,II,III,IV; 高 発 現 群 :12,…51,…25,…13%, 低 発 現 群 :24,…64,…9,…3%,<br />

P=0.0017)および 予 後 (P=0.036)との 間 に 有 意 な 相 関 を 認 めた.すなわ<br />

ち 局 所 浸 潤 例 ,stage 進 行 例 において 有 意 にPCA-1 発 現 率 が 高 く,<br />

PCA-1は 膵 癌 の 増 殖 , 予 後 において 重 要 な 役 割 をもつ 可 能 性 が 示 唆 さ<br />

れた.また,ヒト 膵 癌 株 PANC-1およびMIAPaCa-2においてPCA-1を<br />

knock…downした 結 果 , 有 意 な 細 胞 増 殖 抑 制 と 膵 癌 細 胞 のapoptosis 誘<br />

導 が 得 られ, 更 にmRNAおよびタンパクレベルでの 腫 瘍 由 来 VEGFの<br />

低 下 を 確 認 できた. 次 にSCIDマウスにPANC-1 皮 下 腫 瘍 モデルを 作 製<br />

しPCA-1…siRNAによる 治 療 効 果 について 検 討 した 結 果 , 有 意 な 抗 腫<br />

瘍 効 果 を 得 ることができた.また, 治 療 群 におけるTUNEL 染 色 の 増 強 ,<br />

Ki67およびVEGF 発 現 の 低 下 を 認 め,in…vivoにおいてもPCA-1…knock…<br />

downによるapoptosis 誘 導 , 細 胞 増 殖 の 抑 制 ,VEGFの 抑 制 効 果 を 得<br />

ることができた.【 結 語 】 今 回 初 めて, 膵 癌 におけるPCA-1 発 現 の 臨<br />

床 的 意 義 とともに,PCA-1 阻 害 による 治 療 効 果 を 確 認 した.PCA-1を<br />

標 的 とした 新 規 膵 癌 治 療 の 可 能 性 が 示 唆 された.<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

P54-7 ヒト 膵 癌 におけるSTAT5の 発 現 、 活 性 化 の 意 義<br />

1<br />

日 本 医 科 大 学 外 科 、 2 日 本 医 科 大 学 多 摩 永 山 病 院 外 科<br />

○… 松 下 晃 1<br />

, 山 初 和 也 1<br />

, 川 本 聖 郎 1<br />

, 清 水 哲 也 1<br />

, 川 野 陽 一 1<br />

,<br />

吉 岡 正 人 1<br />

, 中 村 慶 春 1<br />

, 相 本 隆 幸 1<br />

, 平 方 敦 史 2<br />

, 横 山 正 2<br />

,<br />

吉 田 寛 2 1<br />

, 内 田 英 二<br />

膵 癌 の 予 後 は 不 良 であり、その 治 療 は 非 常 に 困 難 である。signal…<br />

transducers…and…activators…of…transcription…(STAT)…は7 種 類 のファ<br />

ミリーを 持 つサイトカイン、および 増 殖 因 子 受 容 体 により 活 性 化 され<br />

る 細 胞 内 蛋 白 である。そのなかでSTAT3は 膵 癌 において 発 現 、 活 性<br />

化 が 確 認 され、その 増 殖 、 浸 潤 との 関 連 が 報 告 されている。 一 方 、<br />

STAT5は 白 血 病 、 乳 癌 、 前 立 腺 癌 、 頭 頚 部 癌 、 肝 細 胞 癌 で 恒 常 的 に<br />

活 性 化 しており 癌 細 胞 の 増 殖 、アポトーシス、 浸 潤 、epithelialmesenchymal…transition…(EMT)…への<br />

関 与 が 示 唆 されている。しかし<br />

膵 癌 においてはSTAT5の 発 現 、 活 性 化 、その 役 割 は 明 らかではない。<br />

そこで 我 々はヒト 膵 癌 におけるSTAT5A、5Bの 発 現 、 活 性 化 につい<br />

て 検 討 を 行 った。RT-PCR 法 にてヒト 膵 癌 細 胞 株 AsPC-1、Capan-1、<br />

PANC-1、MIA-PaKa-2のSTAT5A、5BのmRNA 発 現 を 検 討 したとこ<br />

ろ 全 て の 細 胞 株 にSTAT5A、5B…mRNA 発 現 が 認 められた。また<br />

Western…Blot 法 による 検 討 では 全 ての 細 胞 株 でSTAT5A、5B 蛋 白 の<br />

発 現 が 認 められた。さらに 両 蛋 白 の 活 性 化 についてconfocal…<br />

microscopyにより 検 討 したところ、PANC-1にてSTAT5A、STAT5B<br />

蛋 白 の 活 性 化 を 示 す 癌 細 胞 核 内 での 発 現 が 確 認 された。ヒト 膵 癌 組 織<br />

28 例 のパラフィン 切 片 を 用 いた 免 疫 組 織 学 的 検 討 ではSTAT5Aの 活<br />

性 化 を 示 す 膵 癌 細 胞 の 核 内 での 発 現 は39%で 認 められた(11/28)…のに<br />

対 して、STAT5Bでは71%(20/28)であった。 臨 床 病 理 学 的 検 討 では<br />

STAT5Bの 核 内 発 現 とdpm 陽 性 率 との 関 連 が 認 められた。 以 上 のこ<br />

とより 膵 癌 においてSTAT5A、5B…mRNA、 蛋 白 の 発 現 、 活 性 化 が 確<br />

認 された。またヒト 膵 癌 組 織 においてはSTAT5Bの 活 性 化 が 認 められ、<br />

その 浸 潤 との 関 連 が 示 唆 された。<br />

P54-8 膵 癌 に 対 する 分 子 標 的 治 療 の 現 状<br />

群 馬 大 学 大 学 院 病 態 総 合 外 科 学<br />

○… 久 保 憲 生 , 鈴 木 秀 樹 , 渡 辺 亮 , 新 木 健 一 郎 , 佐 々 木 滋 ,<br />

桑 野 博 行<br />

【 背 景 】2001 年 より 膵 癌 に 対 してゲムシタビンの 投 与 が 適 応 となり、<br />

非 切 除 膵 癌 患 者 の 生 存 中 央 値 は7.8カ 月 ( 膵 癌 登 録 報 告 2007)と、 適 応<br />

前 の3.5カ 月 (1990 年 )よりも 改 善 を 認 めており、 膵 癌 に 対 する 標 準 化<br />

学 療 法 としてゲムシタビンの 投 与 が 行 われてきた。2011 年 7 月 に 分 子<br />

標 的 薬 のエルロチニブが、 治 癒 切 除 不 能 な 膵 癌 に 対 してゲムシタビン<br />

と 併 用 での 投 与 が 認 可 され、 今 後 の 生 存 期 間 延 長 への 寄 与 が 期 待 され<br />

る。【 対 象 】 膵 癌 に 対 するエルロチニブの 投 与 が 認 可 されてから 現 在<br />

までに、 切 除 不 能 膵 癌 3 症 例 にエルロチニブの 投 与 を 開 始 した。 治 療<br />

適 応 は、 肺 疾 患 の 既 往 のない 全 身 状 態 良 好 (PS0-1)な 切 除 不 能 膵 癌 患<br />

者 とし、 年 齢 ・ 性 別 ・ 喫 煙 歴 は 問 わずに 治 療 の 適 応 とした。【 結 果 】<br />

投 与 開 始 後 早 期 に、 肺 転 移 の 軽 度 縮 小 と 空 洞 を 伴 う 変 化 を1 例 に 認 めた。<br />

他 症 例 に 関 しては 治 療 期 間 が 短 く、 腫 瘍 病 勢 の 評 価 は 行 えていない。<br />

ゲムシタビンとエルロチニブの 併 用 投 与 により、 間 質 性 肺 炎 のriskは<br />

8.5%と 比 較 的 高 値 となっているが、 現 在 までに 間 質 性 肺 炎 を 発 症 し<br />

た 症 例 は 認 めない。1 例 において 顔 面 や 胸 背 部 の 挫 創 様 皮 疹 は 認 めて<br />

いるが、ステロイド 剤 の 外 用 にて 認 容 できる 程 度 となり、エルロチニ<br />

ブの 投 与 が 継 続 できている。 胃 空 腸 バイパス 術 後 の 患 者 で、 重 度 の 下<br />

痢 にてエルロチニブの 投 与 継 続 が 困 難 となった 症 例 があるが、 投 与 中<br />

止 により 症 状 の 改 善 を 得 ている。 皮 膚 及 び 消 化 器 症 状 以 外 では、 治 療<br />

継 続 困 難 となる 副 作 用 は 認 めていない。【 結 語 】エルロチニブの 適 応<br />

拡 大 に 伴 い、 膵 癌 患 者 の 予 後 改 善 が 期 待 される。エルロチニブの 投 与<br />

開 始 後 の 経 過 、 副 作 用 について、 文 献 的 考 察 を 加 え 報 告 する。<br />

-419-

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