タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日（水） - æ ªå¼ä¼šç¤¾ã‚³ãƒ³ã‚°ãƒ¬

P93-1 病 理 学 的 ts1 膵 癌 20 例 の 検 討
静 岡 県 立 総 合 病 院 消 化 器 外 科
○… 宮 川 亨 平 , 京 田 有 介 , 渡 辺 昌 也 , 大 端 考 , 大 場 範 行 ,
高 木 正 和 , 伊 関 丈 治
近 年 画 像 診 断 の 進 歩 に 伴 い、 病 理 学 的 最 大 腫 瘍 径 2cm 以 下 の 小 膵 癌
(ts1)の 症 例 が 増 えてきている。なかでもpStageI 症 例 では 比 較 的 良 好
な 予 後 が 期 待 されているが、 他 臓 器 の 早 期 癌 と 比 べると 満 足 すべきも
のではない。 今 回 、 当 科 で 経 験 した 組 織 学 的 ts1 膵 癌 症 例 に 対 し、そ
の 特 徴 について 検 討 を 行 った。【 対 象 と 方 法 】1997~2010 年 の 間 での
当 科 における 浸 潤 性 膵 管 癌 切 除 124 例 のうち 組 織 学 的 にts1であった20
例 を 対 象 とした。 男 女 比 は 男 性 14 例 、 女 性 6 例 、 平 均 年 齢 は68 歳 、 病
変 主 座 は 膵 頭 部 16 例 、 膵 体 尾 部 4 例 であった。 症 例 のpStageはI…10 例 、
II…0 例 、III…7 例 、IVa…3 例 であった。 組 織 型 は 高 分 化 型 腺 癌 1 例 、 中 分
化 型 腺 癌 15 例 、 低 分 化 型 腺 癌 2 例 、 腺 扁 平 上 皮 癌 1 例 、 粘 液 癌 1 例 であっ
た。5 年 生 存 率 47%、3 年 以 上 /3 年 未 満 の 無 再 発 生 存 中 9 例 /2 例 と 膵
臓 癌 全 体 に 比 べて 良 好 であった。13 例 については 術 前 CRTが 施 行 さ
れていたが、この 症 例 群 での5 年 生 存 率 は50%と 有 意 差 は 認 められな
かった。CRT 前 後 でのCT 上 の 腫 瘍 径 の 縮 小 効 果 は 軽 度 であった。 術
後 組 織 学 的 診 断 ではR0…16 例 、R1…4 例 であった。R0かつpStageIの8 例
の 中 で、pPCM(+)が2 例 存 在 したものの5 年 生 存 率 は75.0%と 良 好 で
あった。【 結 論 】ts1 膵 癌 の 中 でpStageI 症 例 に 対 しては、 病 理 学 的 膵
切 除 断 端 (pPCM)を 陰 性 にすることが 重 要 な 課 題 である。 一 方 ts1で
あっても、pStageIII・IVの 症 例 に 関 してはその 遠 隔 成 績 は 比 較 的 不
良 であり、 術 後 化 学 療 法 が 必 須 と 考 えられた。また 術 前 CRT 実 施 の
有 無 による 遠 隔 成 績 の 差 は 確 認 しえなかった。
P93-2 StageI 膵 癌 7 切 除 例 の 病 理 学 的 検 討
久 留 米 大 学 外 科
○… 赤 須 玄 , 木 下 壽 文 , 堀 内 彦 之 , 安 永 昌 史 , 久 下 亨 ,
石 川 博 人 , 川 原 隆 一 , 丸 山 祐 一 郎 , 御 鍵 和 弘 , 川 嶋 裕 資 ,
吉 富 宗 宏 , 北 里 雄 平
【はじめに】 膵 癌 はStage…Iであっても5 年 生 存 率 は52.5%(1991~2000)
に 過 ぎず, 他 の 癌 腫 に 比 べ 予 後 不 良 なのが 現 状 である.そこで,より
長 期 予 後 を 期 待 できるような 絞 り 込 みを 目 的 として, 当 科 で 経 験 した
Stage…I 膵 癌 について 病 理 学 的 所 見 と 予 後 との 検 討 を 行 った.【 対 象 】
2000 年 1 月 ~2009 年 12 月 までに 当 科 で 経 験 したStage…I 膵 癌 で 切 除 後 3 年
以 上 の 経 過 観 察 が 可 能 であった7 例 …(IPMCは 除 く)を 対 象 とした. 平
均 年 齢 は70.7 歳 で, 男 性 5 例 , 女 性 2 例 であった. 占 拠 部 位 はPhが2 例 ,
Pbtが5 例 であった. 術 式 はPDが1 例 ,DPが5 例 ,TPが1 例 であった.
術 中 放 射 線 照 射 を2 例 に 行 っており, 術 後 補 助 化 学 療 法 は4 例 に 行 って
いる.1 例 が 術 後 病 理 組 織 学 的 検 索 で 癌 遺 残 (R1)を 認 めた.3 年 以 内
の 再 発 による 原 病 死 はR1の1 例 を 含 む3 例 で, 他 病 死 は 認 めなかった.
全 体 のMSTは1099 日 で,3 年 生 存 率 は57.1%であった.【 結 果 】 腫 瘍 径
は10~18mmで, 組 織 型 は 高 分 化 型 が1 例 , 中 分 化 型 が5 例 , 高 ~ 中 分 化
型 が1 例 であった. 間 質 量 は 髄 様 型 が1 例 , 中 間 型 が3 例 , 硬 性 型 が3 例
であった. 浸 潤 増 殖 様 式 (INF)はINFβが5 例 ,INFγが2 例 であった.
リンパ 管 浸 潤 (ly)が7 例 , 静 脈 浸 潤 (v)が6 例 , 膵 内 神 経 浸 潤 (ne)が4 例
にみられた. 膵 管 内 進 展 (MPD)は1 例 にみられた. 組 織 型 , 間 質 量 ,
INF,ly,v,ne,MPDでは 生 存 例 と 再 発 死 亡 例 に 明 らかな 差 は 認 められな
かったが, 腫 瘍 径 を15mm 以 下 と15mmより 大 きなものとで 大 別 した
ところ 生 存 例 と 再 発 死 亡 例 で 差 が 認 められた(P≦0.05).【 結 語 】 当 院
でのStage…I 膵 癌 の 予 後 も 必 ずしも 良 好 ではないが, 少 なくとも 腫 瘍
径 15mm 以 下 であることで 長 期 予 後 が 期 待 できると 考 えられた.また,
Stage…I 膵 癌 であっても 長 期 予 後 を 得 るにはR0 手 術 が 必 須 である.
P93-3 StageI 膵 癌 切 除 症 例 に 関 する 検 討
自 治 医 科 大 学 消 化 器 ・ 一 般 外 科
○… 兼 田 裕 司 , 佐 田 尚 宏 , 田 口 昌 延 , 笠 原 尚 哉 , 森 嶋 計 ,
遠 藤 和 洋 , 小 泉 大 , 笹 沼 英 紀 , 佐 久 間 康 成 , 清 水 敦 ,
俵 藤 正 信 , 安 田 是 和
【 背 景 ・ 目 的 】 近 年 の 画 像 診 断 の 進 歩 は 膵 癌 発 見 率 の 上 昇 に 寄 与 して
いるが、 膵 癌 の 早 期 発 見 は 未 だに 困 難 であり、Stage…Iで 外 科 的 切 除
に 至 る 症 例 は 少 ないのが 現 状 である。 今 回 我 々は、 当 院 でのStage…I
膵 癌 切 除 症 例 について 検 討 した。【 対 象 ・ 方 法 】2000 年 1 月 から2011 年
10 月 までの 間 に 当 院 で 経 験 した 膵 癌 切 除 例 110 例 のうち、pStage…I( 膵
癌 取 扱 い 規 約 第 6 版 )でIPMC 症 例 を 除 く8 例 ( 管 状 腺 癌 6 例 、 低 分 化 腺
癌 1 例 、 内 分 泌 癌 1 例 )を 対 象 とし、 術 前 腫 瘍 マーカー、 術 前 病 理 診 断 、
術 後 再 発 の 有 無 について 検 討 した。【 結 果 】 男 性 4 例 、 女 性 4 例 、 平 均
年 齢 58.3 歳 、 腫 瘍 の 存 在 部 位 は 膵 頭 部 2 例 、 膵 体 部 6 例 で 平 均 腫 瘍 径 は1.4…
cm、 術 式 は 幽 門 輪 温 存 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 2 例 、 膵 体 尾 部 切 除 術 6 例 で
あった。 画 像 診 断 に 至 った 契 機 は、 偶 発 癌 4 例 、 腹 痛 精 査 2 例 、 急 性 膵
炎 精 査 1 例 、 高 血 糖 精 査 1 例 であった。 術 前 のCEAが 高 値 (≧4.5…ng/
ml)であった 症 例 は0 例 ( 陽 性 率 0%)、CA19-9が 高 値 (≧36…U/ml)であっ
た 症 例 は4 例 ( 陽 性 率 50%)、DUPAN-IIが 高 値 (≧150…U/ml)であった
症 例 は0 例 ( 陽 性 率 0%)であった。 術 前 病 理 診 断 で 悪 性 所 見 を 認 めた 症
例 は 超 音 波 内 視 鏡 下 吸 引 生 検 (EUS-FNA)を 施 行 した1 例 のみであっ
た。 膵 液 細 胞 診 は4 症 例 に 対 して 合 計 5 回 施 行 されているが、いずれも
悪 性 所 見 を 認 めなかった。 術 後 再 発 を 認 めたのは2 症 例 で、それぞれ
術 後 5 年 、 術 後 7 年 で 残 膵 再 発 を 認 めた。【 考 察 】 腫 瘍 マーカーでは
CA19-9が 比 較 的 陽 性 率 が 高 かった。 膵 液 細 胞 診 の 陽 性 例 はなく、
Stage…I 膵 癌 での 診 断 的 有 用 性 は 低 いと 考 えられ、EUS-FNAの 評 価 が
必 要 である。 再 発 症 例 では 術 後 5 年 以 降 に 再 発 を 認 めた。【 結 論 】 早 期
膵 癌 が 疑 われる 症 例 では 腫 瘍 マーカー・ 膵 液 細 胞 診 陰 性 例 が 大 多 数 で、
EUS-FNAやTotal…biopsy 目 的 で 外 科 的 切 除 を 考 慮 する 必 要 がある。
膵 癌 切 除 例 では 消 化 器 癌 の 一 般 的 な 術 後 観 察 期 間 である5 年 以 降 も
follow…upが 必 要 である。
P93-4 Stage0-II 膵 癌 切 除 例 の 臨 床 病 理 学 的 検 討
磐 田 市 立 総 合 病 院 消 化 器 外 科
○… 落 合 秀 人 , 村 上 智 洋 , 片 橋 一 人 , 神 藤 修 , 鈴 木 昌 八
< 目 的 > 当 科 で 切 除 した 比 較 的 早 期 の 膵 癌 (Stage…0-II)を 臨 床 病 理 学
的 に 検 討 し、その 特 徴 を 明 らかにする。< 対 象 ・ 方 法 >2005 年 5 月 か
ら2011 年 11 月 までの 期 間 に 当 科 でR0-1の 膵 切 除 術 を 施 行 した 膵 癌 40 例
のうち、 詳 細 な 検 討 可 能 なStage0-IIの14 例 (Stage…0:4 例 、I:2 例 、
II:8 例 )について 臨 床 病 理 学 的 に 検 討 した。< 結 果 > 年 齢 は45-84 歳 ( 平
均 66.4 歳 )で、 男 女 比 は7:7。 観 察 期 間 は2-56ヵ 月 ( 中 央 値 15ヵ 月 )で、
膵 頭 部 癌 5 例 、 膵 体 尾 部 癌 9 例 であった。 併 存 症 は 糖 尿 病 が8 例 と 最 も
多 く、ついで 高 血 圧 の6 例 であった。14 例 中 10 例 が 無 症 状 で、 検 診 も
しくは 他 疾 患 の 経 過 観 察 中 に 画 像 所 見 ( 膵 管 拡 張 のみ2 例 、 腫 瘤 像 + 膵
管 拡 張 8 例 )で 指 摘 された。 切 除 術 式 は 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 5 例 、 膵 体
尾 部 切 除 術 9 例 。 組 織 型 はIPMCが7 例 であり、 浸 潤 性 膵 管 癌 は 管 状 腺
癌 6 例 、PanIN-3が1 例 であった。Stage…I,IIの10 例 ではts1が3 例 ( 最 小
は 浸 潤 性 膵 管 癌 で7mm)、ts2が7 例 、リンパ 節 転 移 は1 例 のみであっ
たが、 脈 管 侵 襲 または 神 経 浸 潤 が5 例 に 認 められた。Stage…0-IIの3 年
生 存 率 は 約 63%であり、4 例 で 再 発 した。また 浸 潤 性 膵 管 癌 Stage…Iの
1 例 は、リンパ 管 および 神 経 浸 潤 が 高 度 であり、 術 後 13ヶ 月 で 局 所 お
よび 腹 膜 播 種 再 発 し、 術 後 27ヵ 月 で 癌 死 した。Stage…III 以 上 との 差 が
認 められたのは 有 症 状 率 、DMの 併 存 率 と、 全 生 存 率 および 無 再 発 生
存 率 であったが、IPMC7 例 を 除 いた 膵 管 癌 のみ7 例 の 検 討 では、 無 再
発 生 存 および 全 生 存 率 での 有 意 差 は 認 められなかった。< 結 語 >
Stage…0-II 膵 癌 はStage…III,IVに 比 べ、 有 意 に 予 後 が 良 いことが 示 され
たが、 浸 潤 性 膵 管 癌 の 症 例 がまだ 少 なく、さらなる 蓄 積 が 必 要 である。
また 症 状 のない 症 例 が 約 71%と 多 く、 発 見 率 を 向 上 させるには 無 症 状
での 画 像 評 価 が 必 須 であり、 特 にDM 症 例 のスクリーニングが 重 要 で
あると 考 えられた。
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