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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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P60-6 7 年 間 経 過 を 追 えた 肝 内 胆 管 内 乳 頭 状 腫 瘍 (IPNB)の1<br />

切 除 例<br />

1<br />

浜 松 医 科 大 学 第 2 外 科 、 2 磐 田 市 立 総 合 病 院 外 科<br />

○… 平 出 貴 乗 1<br />

, 坂 口 孝 宣 1<br />

, 柴 崎 泰 1<br />

, 森 田 剛 文 1<br />

, 鈴 木 敦 司 1<br />

,<br />

福 本 和 彦 1<br />

, 稲 葉 圭 介 1<br />

, 鈴 木 昌 八 2 1<br />

, 今 野 弘 之<br />

今 回 、 我 々は 肝 のう 胞 と 肝 内 胆 管 拡 張 を7 年 間 の 経 過 観 察 した 後 、の<br />

う 胞 から 腫 瘍 性 病 変 に 変 化 したため 手 術 切 除 を 行 い、 胆 管 内 乳 頭 状 腫<br />

瘍 (intraductal…papillary…neoplasm…of…the…bile…duct:IPNB)と 診 断 し<br />

た1 例 を 経 験 したので 報 告 する。 症 例 は77 歳 、 男 性 。2000 年 に 右 背 部<br />

および 季 肋 部 痛 を 主 訴 に 受 診 。 肝 臓 および 腎 臓 にのう 胞 を 認 め、 腹 部<br />

CT 検 査 等 で 経 過 観 察 されていた。2004 年 、 肝 のう 胞 から 連 続 する 右<br />

後 区 域 の 胆 管 の 拡 張 を 認 め、 胆 汁 細 胞 診 も 施 行 したが 悪 性 所 見 はなく、<br />

原 因 不 明 とされた。その 後 の 経 過 観 察 中 にLemmel 症 候 群 を 契 機 に 発<br />

症 した 繰 り 返 す 総 胆 管 結 石 、 胆 管 炎 に 対 して4 回 の 内 視 鏡 的 切 石 術 が<br />

施 行 された。2010 年 になり、それまでのう 胞 として 経 過 観 察 していた<br />

病 変 に 腫 瘍 様 の 充 実 性 成 分 が 出 現 したため、 繰 り 返 す 総 胆 管 結 石 症 と<br />

肝 病 変 に 対 して 手 術 を 行 うこととした。2011 年 4 月 、 肝 右 葉 切 除 、 肝<br />

外 胆 管 切 除 、 胆 道 再 建 術 を 施 行 した。 病 理 所 見 では 拡 張 した 肝 内 胆 管<br />

内 に 異 形 性 の 乏 しい 円 柱 上 皮 細 胞 が 乳 頭 管 状 に 増 殖 して、 限 局 性 に 内<br />

腔 を 充 満 している 像 を 認 めた。 粘 液 およびサイトケラチンの 免 疫 染 色<br />

プ ロ フ ァ イ ル で はCK7,MUC1,MUC5AC,MUC6,CDX-2は 陽 性 、<br />

CK20,MUC2は 陰 性 であったが、 詳 細 な 病 理 学 的 検 討 の 結 果 、IPMNgastric…type<br />

様 の 形 態 の 非 常 に 高 分 化 な 乳 頭 状 腺 管 癌 と 診 断 した。<br />

IPNBは 比 較 的 まれな 疾 患 であるため、 術 前 の 確 定 診 断 が 困 難 なこと<br />

も 多 い。 病 理 組 織 学 的 観 点 や 臨 床 的 位 置 付 けを 含 む 疾 患 概 念 は 議 論 も<br />

多 く、 若 干 の 文 献 的 考 察 を 加 えて 報 告 する。<br />

P60-7 肺 転 移 をきたした 胆 管 内 乳 頭 状 腫 瘍 の1 例<br />

尾 道 市 立 市 民 病 院 外 科<br />

○… 村 田 年 弘 , 中 井 肇<br />

【はじめに】 胆 管 内 乳 頭 状 腫 瘍 ( 以 下 IPNB)は 大 型 胆 管 内 に 腫 瘍 細 胞<br />

が 乳 頭 状 に 増 殖 し、しばしば 粘 液 産 生 や 胆 管 拡 張 がみられることが 多<br />

く、 境 界 病 変 あるいは 低 悪 性 度 の 組 織 像 を 呈 する。 予 後 は 通 常 型 の 肝<br />

内 胆 管 癌 と 比 して 比 較 的 良 好 であり、 他 臓 器 に 転 移 することはまれで<br />

ある。 今 回 我 々は 肺 転 移 をきたしたIPNBの1 例 を 経 験 したので 報 告 す<br />

る。【 症 例 】 症 例 は84 歳 、 男 性 。 心 窩 部 痛 を 主 訴 に 当 院 受 診 、 血 液 検<br />

査 にて 肝 機 能 障 害 を 認 め、 精 査 加 療 目 的 に 入 院 となった。 腹 部 US 検<br />

査 にて 肝 左 葉 に 大 きさ4cm 大 の 腫 瘤 を 認 め、 肝 内 胆 管 は 拡 張 し、 内 部<br />

に 乳 頭 状 の 腫 瘍 を 認 めた。CTでは 左 葉 の 腫 瘤 は 造 影 効 果 を 有 しており、<br />

左 肝 管 内 に 粘 液 と 考 えられる 像 を 認 めた。MRIではT2 強 調 画 像 で 境<br />

界 不 明 瞭 な 高 信 号 を 示 す 病 変 として 描 出 され、 拡 散 強 調 像 では 高 信 号<br />

を 呈 していた。ERCPではB2,3,4の 肝 内 胆 管 は 拡 張 し、 血 腫 が 乳 頭 部<br />

から 排 出 された。 以 上 から 肝 内 胆 管 癌 と 診 断 し、 手 術 を 行 った。 手 術<br />

は 肝 左 葉 + 左 尾 状 葉 切 除 、 肝 外 胆 管 切 除 およびリンパ 節 郭 清 、 右 肝 管<br />

空 腸 吻 合 を 行 った。 摘 出 標 本 において 肝 内 胆 管 には 粥 状 の 腫 瘍 が 充 満<br />

しており、 表 層 進 展 は 認 めなかった。 病 理 検 査 にて 腫 瘍 は 胆 管 内 を 進<br />

展 するように 高 分 化 型 腺 癌 の 増 生 を 認 めるも、 肝 実 質 には 浸 潤 を 認 め<br />

ず、IPNBと 診 断 された。しかし、Vp0、Vv1、Va0と 血 管 侵 襲 を 認 め<br />

た。 免 疫 染 色 にてMUC-1,MUC-2 陰 性 であり、MUC-5AC 一 部 陽 性 、<br />

MUC-6 陽 性 でGastric…typeのIPNBと 考 えられた。 術 前 の 胸 部 CTにて<br />

左 肺 S6に5mm 大 の 結 節 を 認 めていたが 小 さいため 経 過 観 察 としてい<br />

た。しかし 結 節 は7ヶ 月 後 には7mm 大 、9ヶ 月 後 には8mm 大 と 徐 々に<br />

増 大 してきたため 悪 性 疾 患 を 考 え 手 術 を 施 行 した。 手 術 は 左 肺 の 区 域<br />

切 除 を 行 った。 病 理 結 果 にて 粘 液 産 生 性 の 腫 瘍 を 認 め、IPNBと 同 様<br />

の 形 態 像 を 呈 しており 転 移 と 考 えられた。【まとめ】 悪 性 度 が 低 いと<br />

されているIPNBであるが 本 症 例 のように 肺 転 移 をきたすことがある<br />

ため 厳 重 なる 経 過 観 察 が 必 要 であると 考 えられた。<br />

P60-8 左 肝 管 に 発 生 したIntraductalpapillaryneoplasmof<br />

thebileduct(IPNB)の 一 切 除 例<br />

田 附 興 風 会 医 学 研 究 所 北 野 病 院 消 化 器 センター 外 科<br />

○… 戸 田 怜 , 寺 嶋 宏 明 , 飯 田 拓 , 川 本 浩 史 , 井 上 善 景 ,<br />

門 野 賢 太 郎 , 吉 冨 摩 美 , 野 村 明 成 , 上 田 修 吾 ,<br />

尾 崎 信 弘<br />

症 例 は66 歳 、 女 性 。 近 医 での 血 液 検 査 にて 肝 酵 素 の 上 昇 を 認 めたため、<br />

当 院 消 化 器 内 科 を 紹 介 受 診 された。 腹 部 CTで 脂 肪 肝 と 胆 石 を 指 摘 さ<br />

れたが、 特 に 症 状 を 認 めなかったため 経 過 観 察 となった。 初 診 から5ヶ<br />

月 経 過 後 、 患 者 が 腹 腔 鏡 下 胆 嚢 摘 出 術 の 施 行 を 希 望 し、 術 前 胆 管 分 岐<br />

形 態 評 価 のため 腹 部 MRIを 施 行 したところ、 左 肝 管 内 の 腫 瘍 性 病 変 と<br />

左 肝 内 胆 管 拡 張 を 認 めた。EUS、IDUSでも 左 肝 管 内 に 腫 瘍 性 病 変 を<br />

認 め、 同 部 位 の 生 検 結 果 では 腺 癌 が 最 も 疑 われた。 各 種 画 像 検 査 で 左<br />

肝 管 内 腫 瘍 は 左 肝 動 脈 や 門 脈 への 明 らかな 浸 潤 はなく、ERCでも 右<br />

肝 管 や 総 肝 管 への 明 らかな 進 展 は 認 められなかった。なお 腫 瘍 からの<br />

粘 液 の 過 剰 産 生 を 示 唆 する 所 見 は 内 視 鏡 的 には 明 らかではなかった。<br />

以 上 より 左 肝 管 主 座 の 肝 門 部 胆 管 癌 と 診 断 し、 左 肝 内 胆 管 内 にENBD<br />

を 留 置 して 胆 管 内 減 圧 を 行 った 後 、 肝 左 葉 切 除 及 び 左 尾 状 葉 切 除 、 肝<br />

外 胆 管 切 除 術 、リンパ 節 郭 清 を 施 行 した。 術 中 所 見 では 明 らかな 脈 管<br />

浸 潤 やリンパ 節 腫 大 はなく、 胆 管 は 前 後 区 域 枝 分 岐 部 付 近 の 右 肝 管 で<br />

切 離 し、 術 中 迅 速 組 織 診 で 切 離 胆 管 断 端 ( 右 肝 管 および 総 胆 管 断 端 )の<br />

癌 陰 性 を 確 認 した。 胆 道 再 建 は 後 結 腸 性 に 挙 上 したRoux-enY 脚 と 右<br />

肝 管 との 端 側 吻 合 にて 行 なった。 摘 出 標 本 では 左 肝 管 内 に 軟 らかい 乳<br />

頭 状 の 隆 起 性 病 変 を 認 め、 左 肝 管 に 狭 窄 を 来 していた。 組 織 学 的 には<br />

胆 管 内 に 乳 頭 状 の 上 皮 の 増 殖 を 認 め、 異 型 はそれほど 目 立 たず、 間 質<br />

浸 潤 も 明 らかではなく、Intraductal…papillary…neoplasm…of…the…bile…<br />

duct…(IPNB),…low…grade,…gastric…typeと 診 断 された。なお 酵 素 抗 体 法<br />

ではMUC6 陽 性 であった。 術 後 経 過 は 良 好 で、 特 に 重 篤 な 合 併 症 なく<br />

第 25 病 日 に 退 院 し、 現 在 元 気 に 社 会 復 帰 している。IPNBは 膵 の<br />

intraductal…papillary…mucinous…neoplasm…(IPMN)と 類 似 するとされ<br />

る 比 較 的 稀 な 疾 患 であり、 今 回 その 切 除 例 を 経 験 したので 報 告 する。<br />

P60-9 胆 管 内 乳 頭 腫 瘍 (IPNB)の1 例<br />

1<br />

東 北 大 学 肝 胆 膵 外 科 、 2 東 北 大 学 大 学 院 医 学 系 研 究 科 統 合 がん<br />

治 療 外 科 学 講 座<br />

○… 土 屋 朗 之 1<br />

, 坂 田 直 昭 1<br />

, 石 田 晶 玄 1<br />

, 深 瀬 耕 二 1<br />

,<br />

水 間 正 道 1<br />

, 乙 供 茂 1<br />

, 大 塚 英 郎 1<br />

, 森 川 孝 則 1<br />

, 林 洋 毅 1<br />

,<br />

1,2<br />

中 川 圭 , 岡 田 恭 穂 1<br />

, 吉 田 寛 1<br />

, 小 野 川 徹 1<br />

, 元 井 冬 彦 1<br />

,<br />

力 山 敏 樹 1 1,2<br />

, 片 寄 友 , 江 川 新 一 1 1<br />

, 海 野 倫 明<br />

胆 管 内 乳 頭 腫 瘍 (intraductal…papillary…neoplasm…of…the…bile…duct:…<br />

IPNB)は、 胆 管 内 に 乳 頭 状 の 増 殖 を 示 す 腫 瘍 の 新 しい 概 念 である。 今<br />

回 、われわれはIPNBと 診 断 された 肝 内 胆 管 腫 瘍 の1 例 を 経 験 したので<br />

報 告 する。 症 例 は74 才 、 女 性 。 一 過 性 の 黄 疸 を 自 覚 し、 近 医 を 受 診 。<br />

腹 部 超 音 波 検 査 にて 肝 内 胆 管 の 拡 張 が 指 摘 され、 当 院 に 紹 介 となった。<br />

腹 部 CT 検 査 にて 肝 内 胆 管 B3の 限 局 性 拡 張 と、 拡 張 部 より 中 枢 側 胆 管<br />

に 軟 部 陰 影 が 認 められた。ERCP 検 査 では、B3の 限 局 性 拡 張 と 粘 液 と<br />

思 われる 透 亮 像 が 確 認 された。 胆 管 内 超 音 波 検 査 下 で 腫 瘍 部 の 擦 過 細<br />

胞 診 が 施 行 され、Adenocarcinomaと 診 断 された。 上 部 消 化 管 内 視 鏡<br />

検 査 で、 十 二 指 腸 乳 頭 からの 粘 液 排 出 ははっきりと 認 められないもの<br />

の、 粘 液 産 生 肝 内 胆 管 癌 の 術 前 診 断 にて、 肝 左 葉 切 除 術 および<br />

Spiegel 葉 切 除 術 が 施 行 された。B3 分 岐 部 直 後 の 胆 管 内 に、 乳 頭 状 に<br />

増 殖 する24×9mmの 腫 瘍 が 認 められた。 腫 瘍 の 病 理 組 織 所 見 は、 明<br />

瞭 な 核 小 体 を 有 する 異 型 細 胞 が、 胆 管 走 行 に 沿 って 乳 頭 状 、 腺 管 状 に<br />

増 殖 している 像 が 認 められた。 粘 液 産 生 性 の 細 胞 が 増 殖 する 領 域 と、<br />

粘 液 に 乏 しい 異 型 細 胞 が 増 殖 する 領 域 とが 混 在 し、 後 者 が 優 勢 で 細 胞<br />

分 裂 像 も 散 見 された。 間 質 への 明 らかな 浸 潤 のない 分 化 型 腺 癌 の 像 で、<br />

IPNB,…mucinous…typeと 診 断 となった。 免 疫 染 色 所 見 はAE1/AE3(+),…<br />

MUC1(+,…focal),…MUC2(+,…focal),…MUC5AC(+,…partially),…MUC6(+,…<br />

partially)…CK7(+),…CK19(+),…CK20(-)と 粘 液 産 生 腫 瘍 を 示 唆 する 所<br />

見 であった。 術 後 は 特 に 合 併 症 無 く 経 過 し、 第 17 病 日 に 退 院 となった。<br />

IPNBは 膵 IPMNとの 相 同 性 から、 外 科 的 治 癒 切 除 後 の 良 好 な 予 後 が<br />

期 待 されるが、 新 しい 疾 患 概 念 であり 長 期 予 後 の 評 価 は 今 後 の 症 例 の<br />

蓄 積 が 必 要 であると 考 えられる。<br />

-432-

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