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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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P35-2 肝 硬 変 、 巨 脾 に 伴 う 進 行 性 の 血 小 板 減 少 症 に 対 し 脾 摘 を<br />

行 った1 例<br />

大 津 赤 十 字 病 院 外 科<br />

○… 伊 藤 孝 , 松 林 潤 , 光 吉 明 , 中 村 直 人 , 余 語 覚 匡 ,<br />

鬼 頭 祥 悟 , 花 本 浩 一 , 中 山 雄 介 , 平 良 薫 ,<br />

土 井 隆 一 郎<br />

症 例 は55 歳 男 性 。 慢 性 肝 障 害 、 血 小 板 減 少 、 耐 糖 能 異 常 を 指 摘 されて<br />

以 来 当 院 消 化 器 科 にて 定 期 的 にフォローアップされていた。 各 種 肝 炎<br />

ウイルスは 陰 性 、アルコール 飲 酒 歴 もなく 自 己 抗 体 も 陰 性 で、ITPな<br />

ど 血 液 疾 患 も 否 定 的 、 最 終 的 には 肝 生 検 の 結 果 、NASHとされていた<br />

が、 当 初 より 脾 腫 も 認 めていた。 血 小 板 減 少 と 脾 腫 は 徐 々に 進 行 し、<br />

血 小 板 は3-4 万 /mm³ 程 度 、 脾 腫 に 関 しても 触 診 で 左 肋 弓 下 に 大 きく<br />

触 れるようになり、 出 血 傾 向 の 出 現 が 危 惧 されたため、 脾 機 能 亢 進 に<br />

よる 血 小 板 減 少 に 対 し 開 腹 下 に 脾 臓 摘 出 術 を 行 った。 開 腹 所 見 として、<br />

肝 臓 は 辺 縁 鈍 で 表 面 は 豆 板 状 で 凹 凸 著 明 、 肝 硬 変 の 所 見 であった。 最<br />

大 20cm 以 上 の 巨 脾 であり 脱 転 困 難 であったので、 腹 側 脾 門 部 よりア<br />

プローチしたが 周 囲 に 細 かな 側 副 血 行 路 が 発 達 しており、また 血 小 板<br />

も 少 ない 状 況 で 大 量 の 術 中 出 血 (2900g)を 余 儀 なくされた。 摘 出 した<br />

脾 臓 の 重 量 は2kgであった。 術 後 大 出 血 の 可 能 性 があったためしばら<br />

くは 集 中 治 療 室 で 管 理 を 行 い、 一 時 的 な 膵 液 瘻 と 創 感 染 を 生 じたが 経<br />

過 良 好 にて 退 院 となった。 術 後 の 血 小 板 は 順 調 に 増 加 し、 一 時 60 万 /<br />

mm³まで 達 したが、その 後 は20-30 万 /mm³ 前 後 で 推 移 し、 安 定 した。<br />

白 血 球 も 一 時 的 に 高 値 を 示 したが、 徐 々に 正 常 化 した。 今 回 我 々は、<br />

2kgに 及 ぶ 巨 大 な 脾 腫 に 対 し、 血 小 板 3-4 万 /mm³という 状 況 で 脾 臓 摘<br />

出 術 を 行 ったが、その 適 応 と 手 技 、 術 後 のデータ 推 移 について 若 干 の<br />

文 献 的 考 察 を 加 えて 報 告 する。<br />

P35-3 IVRにて 治 療 困 難 であり、 腹 腔 鏡 下 脾 臓 摘 出 術 を 施 行 し<br />

た 脾 動 脈 瘤 の 一 例<br />

関 西 医 科 大 学 外 科<br />

○… 山 木 壮 , 柳 本 泰 明 , 里 井 壯 平 , 豊 川 秀 吉 , 山 本 智 久 ,<br />

廣 岡 智 , 由 井 倫 太 郎 , 松 井 陽 一 , 權 雅 憲<br />

今 回 我 々は、IVRにて 治 療 困 難 であった 脾 動 脈 瘤 に 対 して、 腹 腔 鏡 下<br />

脾 臓 摘 出 術 を 行 った 症 例 を 経 験 したので、 若 干 の 文 献 的 考 察 を 含 めて<br />

報 告 する。[ 症 例 ]69 歳 女 性 [ 既 往 歴 ] 子 宮 筋 腫 摘 出 術 (30 歳 )[ 現<br />

病 歴 ] 健 康 診 断 の 腹 部 X 線 検 査 にて 左 上 腹 部 石 灰 化 を 指 摘 された。 前<br />

医 にて 腹 部 CT 検 査 を 施 行 したところ、 径 2.5cm 大 の 脾 動 脈 瘤 を 指 摘 さ<br />

れ、 加 療 目 的 で 当 院 放 射 線 科 に 紹 介 受 診 された。 当 院 で 行 った 血 管 造<br />

影 では、 脾 動 脈 はまず 下 極 枝 を 分 枝 したのちに、 上 ・ 中 枝 を 分 枝 する<br />

という 形 態 であり、 瘤 は 脾 動 脈 の 下 極 枝 分 枝 後 、 上 ・ 中 枝 分 枝 までの<br />

部 分 の 拡 張 した 嚢 状 瘤 であった。IVRでは 完 全 塞 栓 が 困 難 であること、<br />

塞 栓 を 行 うと80-90%の 脾 梗 塞 を 生 じる 可 能 性 が 高 いことから、IVRは<br />

断 念 され、 外 科 的 治 療 目 的 で 当 科 に 紹 介 となった。[ 治 療 経 過 ] 動 脈<br />

瘤 は 脾 動 脈 上 極 枝 にあり、 瘤 切 除 ・ 血 行 再 建 は 困 難 と 判 断 し、 術 式 は<br />

腹 腔 鏡 下 脾 臓 摘 出 術 とした。 手 術 は 仰 臥 位 ・ 開 脚 位 で 行 い、 臍 部 カメ<br />

ラポートを 含 めて5ポートにて 行 った。 膵 尾 部 下 縁 で 膵 後 面 を 後 腹 膜<br />

から 受 動 し 膵 上 縁 に 至 り、 膵 をテーピングした 後 、 膵 上 縁 で 脾 動 脈 を<br />

同 定 した。 脾 動 脈 の 上 極 枝 、 下 極 枝 をそれぞれクリッピングし、 脾 静<br />

脈 は 膵 尾 部 左 縁 で 自 動 縫 合 器 にて 切 離 した。 標 本 は 臍 部 創 を 約 3cmに<br />

延 長 し、 摘 出 した。 術 後 経 過 は 特 に 合 併 症 なく、 術 後 4 日 目 に 退 院 さ<br />

れた。 病 理 所 見 では、 内 膜 の 肥 厚 、 硝 子 化 ・ 石 灰 化 などによる 粥 腫 形<br />

成 を 認 め、 動 脈 硬 化 性 の 動 脈 瘤 の 所 見 であった。<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

P35-4 手 術 治 療 を 余 儀 なくされた、 脾 動 脈 起 始 部 動 脈 瘤 の2 例<br />

米 沢 市 立 病 院 外 科<br />

○… 菊 池 智 宏 , 菅 野 博 隆 , 北 村 正 敏<br />

脾 動 脈 瘤 は 腹 部 内 臓 動 脈 瘤 の 中 では 頻 度 が 高 く、 発 生 部 位 は 脾 動 脈 末<br />

梢 が 多 く 起 始 部 は 少 ない。 治 療 法 は 血 管 内 治 療 が 選 択 されることが 多<br />

いが、 今 回 手 術 治 療 を 施 行 した 脾 動 脈 起 始 部 動 脈 瘤 の2 例 を 経 験 した<br />

ので 報 告 する。【 症 例 1】62 歳 、 女 性 。 主 訴 は 背 部 痛 。 高 血 圧 の 既 往 あ<br />

り 妊 娠 歴 は3 妊 3 産 。 現 病 歴 は、 背 部 痛 にて 近 医 より 当 院 紹 介 。 精 査 に<br />

て 脾 動 脈 根 部 に 存 在 する 径 25mmの 未 破 裂 動 脈 瘤 と 診 断 され、 治 療 適<br />

応 と 思 われた。 治 療 法 としては 血 管 内 治 療 を 検 討 したが、 局 在 が 脾 動<br />

脈 分 岐 起 始 部 にて 手 術 を 施 行 。 総 肝 動 脈 、 腹 腔 動 脈 、 脾 動 脈 を 剥 離 露<br />

出 し、 各 動 脈 を 遮 断 すると 脾 動 脈 末 梢 の 血 流 は 触 診 および 血 流 計 で 減<br />

弱 しており、 動 脈 瘤 結 紮 のみではなく、 動 脈 瘤 切 除 + 血 行 再 建 を 施 行<br />

した。 経 過 良 好 で 術 後 9 日 に 退 院 。【 症 例 2】66 歳 男 性 。 糖 尿 病 の 既 往<br />

あり。 腹 痛 を 認 め 当 院 救 急 外 来 を 受 診 。 来 院 時 血 圧 低 下 と 貧 血 あり 緊<br />

急 CT 施 行 したところ、 腹 腔 内 出 血 および 脾 動 脈 起 始 部 から 遠 位 部 に<br />

11.5…X…9.0cmの 動 脈 瘤 を 認 め、 巨 大 脾 動 脈 破 裂 と 診 断 された。ICU 入<br />

室 後 血 圧 、 脈 拍 安 定 していたが、 再 出 血 の 危 険 ありコイルによる 動 脈<br />

塞 栓 術 を 施 行 したものの、 腹 部 膨 満 による 呼 吸 状 態 低 下 あり、 翌 日 手<br />

術 施 行 。 脾 動 脈 起 始 部 より 膵 尾 部 まで 長 径 11.5cmの 脾 動 脈 瘤 を 認 め、<br />

遠 位 部 に 破 裂 あったが 活 動 性 出 血 は 認 めず。 膵 体 尾 部 と 動 脈 瘤 は 強 固<br />

に 癒 着 し 剥 離 は 困 難 にて 脾 動 脈 瘤 および 膵 体 尾 部 切 除 、 脾 臓 摘 出 術 を<br />

施 行 。 経 過 良 好 で 術 後 31 日 に 退 院 。【まとめ】 脾 動 脈 瘤 の 好 発 部 位 は<br />

主 枝 ~ 脾 門 部 にかけて 多 く、 自 験 例 の 如 く 起 始 部 は5%と 稀 である。<br />

治 療 適 応 は、 死 亡 率 の 高 い 破 裂 例 や 径 2cm 以 上 の 例 などである。 治 療<br />

法 は 血 管 内 治 療 が 選 択 されることが 多 いが、 発 生 部 位 や 大 きさなどに<br />

より 手 術 を 選 択 する 症 例 も 認 める。 術 式 では、 結 紮 術 や 切 除 再 建 、 脾<br />

臓 摘 出 (+ 膵 切 除 ) 等 を 動 脈 瘤 の 状 況 にて 選 択 しているが、 症 例 1では<br />

末 梢 脾 動 脈 の 血 流 測 定 により、 動 脈 瘤 切 除 + 血 行 再 建 を 選 択 し、 症 例<br />

2では 部 位 や 膵 との 癒 着 などにより 膵 体 尾 部 切 除 、 脾 臓 摘 出 術 を 余 儀<br />

なくされた。 自 験 例 の 如 き 局 在 が 脾 動 脈 起 始 部 で 血 管 内 治 療 が 困 難 も<br />

しくは 無 効 例 の 動 脈 瘤 に 対 しては、 当 初 より 手 術 治 療 も 検 討 すべき 思<br />

われた。<br />

P35-5 脾 巨 大 動 脈 瘤 破 裂 に 対 し、 膵 体 尾 部 切 除 を 施 行 した1 例<br />

大 阪 警 察 病 院 外 科<br />

○… 新 野 直 樹 , 鳥 正 幸 , 上 島 成 幸 , 赤 松 大 樹 , 西 田 俊 朗<br />

脾 動 脈 瘤 は、 画 像 診 断 技 術 の 向 上 に 伴 い、 偶 然 発 見 される 機 会 が 多 く<br />

なった。しかし 一 方 では、 稀 な 疾 患 であり、 臨 床 症 状 に 乏 しく、 破 裂<br />

によるショック 状 態 で 発 見 される 場 合 もある。 破 裂 した 際 には、 時 に<br />

致 死 的 となる。 今 回 我 々は、 脾 巨 大 動 脈 瘤 破 裂 に 対 し、 緊 急 手 術 を 行<br />

い 救 命 しえた 一 例 を 経 験 したので、 報 告 する。<br />

症 例 は59 歳 、 女 性 。 下 垂 体 腺 腫 、 末 端 肥 大 症 に 対 し、 当 院 脳 神 経 外 科<br />

入 院 中 。 起 床 後 突 然 の 血 圧 低 下 、 腹 痛 、 意 識 消 失 あり、CTにて 直 径<br />

8cmの 巨 大 脾 動 脈 瘤 、 血 性 腹 水 の 貯 留 を 認 め、 脾 動 脈 瘤 破 裂 と 診 断 。<br />

塞 栓 術 は 不 成 功 に 終 わり、 手 術 目 的 に 当 科 紹 介 となった。 同 日 緊 急 手<br />

術 を 施 行 。 術 中 所 見 として、 動 脈 瘤 は 膵 体 尾 部 と 炎 症 性 に 固 着 し、 一<br />

塊 となっていた。このため、 動 脈 瘤 ・ 膵 体 尾 部 合 併 切 除 術 となった。<br />

術 後 経 過 は 概 ね 良 好 で、 膵 液 瘻 等 の 合 併 を 認 めず、 第 27 病 日 、 退 院 と<br />

なった。<br />

脾 動 脈 瘤 は、 腹 腔 内 臓 血 管 に 発 生 する 動 脈 瘤 としては 最 も 多 く、 剖 検<br />

例 の0.01~0.2%に 発 見 される。 男 女 比 は1:3と 女 性 に 多 く、 平 均 年 齢<br />

は48.8 歳 である。 破 裂 しない 限 りは 臨 床 症 状 に 乏 しく、 上 腹 部 不 定 愁<br />

訴 を 訴 えるにとどまるが、2~10%の 確 率 で 破 裂 し、 破 裂 時 の 死 亡 率<br />

は25~36%と 非 常 に 高 い。また、 近 年 ではIVRの 発 達 により、 非 侵 襲 的 、<br />

迅 速 な 止 血 も 試 みられているが、 動 脈 血 流 遮 断 に 伴 う 脾 機 能 の 低 下 や<br />

留 置 コイル 逸 脱 による 隣 接 主 動 脈 の 閉 塞 も 懸 念 されている。 本 症 例 の<br />

ような 巨 大 動 脈 瘤 では、 脾 臓 もしくは 膵 体 尾 部 との 合 併 切 除 もやむを<br />

得 ないと 考 えられる。<br />

塞 栓 術 が 困 難 であった 脾 巨 大 動 脈 瘤 破 裂 に 対 し、 緊 急 手 術 を 行 い 救 命<br />

しえた 一 例 を 経 験 したので 報 告 する。<br />

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