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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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P99-4 当 院 における 外 傷 性 膵 損 傷 (3b 型 )4 例 の 検 討 <br />

大 津 赤 十 字 病 院 外 科<br />

○… 中 村 直 人 , 光 吉 明 , 伊 藤 孝 , 松 林 潤 , 余 語 覚 匡 ,<br />

鬼 頭 祥 悟 , 花 本 浩 一 , 中 山 雄 介 , 平 良 薫 ,<br />

土 井 隆 一 郎<br />

外 傷 性 膵 損 傷 においては 迅 速 な 診 断 と 適 切 な 治 療 法 の 選 択 が 大 きく 予<br />

後 を 左 右 する。 当 院 で 経 験 した 外 傷 性 膵 損 傷 (3b 型 )の4 例 を 報 告 する。<br />

症 例 1:57 歳 女 性 。 軽 トラック 走 行 中 にガードレールに 衝 突 、ハンド<br />

ルで 腹 部 を 打 撲 し 当 院 に 救 急 搬 送 された。 搬 送 時 の 循 環 動 態 は 安 定 。<br />

腹 部 CTおよびUSで 膵 頭 体 部 移 行 部 付 近 に 膵 実 質 と 主 膵 管 の 断 裂 と 血<br />

腫 形 成 を 認 めた。 膵 体 尾 部 脾 摘 術 を 施 行 し、 術 後 膵 液 漏 や 腹 膜 炎 を 呈<br />

することなく 良 好 に 経 過 して28 日 目 に 退 院 した。 症 例 2:10 歳 女 性 。<br />

学 校 で 鬼 ごっこをしているときに 前 のめりに 転 倒 して 木 の 根 に 腹 部 を<br />

打 撲 し、 救 急 搬 送 された。 搬 送 時 の 循 環 動 態 は 安 定 。 腹 部 CTおよび<br />

USで 膵 頭 部 実 質 の 断 裂 を 認 めた。 膵 体 尾 部 脾 摘 術 を 施 行 し、 術 後 経<br />

過 は 良 好 にて73 日 目 に 退 院 した。 症 例 3:21… 歳 男 性 。キックボクシン<br />

グの 練 習 中 に 腹 部 に 膝 蹴 りを 受 け、 当 院 救 急 外 来 を 受 診 した。 来 院 時<br />

の 循 環 動 態 は 安 定 。 腹 部 CTおよびUSで 膵 頭 部 実 質 の 不 全 断 裂 と 主 膵<br />

管 の 完 全 断 絶 を 認 めた。 膵 体 尾 部 空 腸 吻 合 術 を 施 行 。 術 後 限 局 性 の 膵<br />

液 漏 を 発 症 したが 保 存 的 に 治 癒 、42 日 目 に 退 院 した。 症 例 4:85 歳 男 性 。<br />

脳 梗 塞 後 遺 症 に 対 しバイアスピリン 内 服 中 であった。 自 宅 にて 転 倒 し、<br />

上 腹 部 を 机 の 角 で 強 打 、 倒 れているところを 訪 問 ヘルパーが 発 見 し、<br />

当 院 救 急 搬 送 となった。 搬 送 時 はショック 状 態 で、 造 影 CTおよびUS<br />

で 膵 頭 部 完 全 離 断 と 体 部 実 質 の 広 範 囲 挫 滅 、 後 腹 膜 や 結 腸 間 膜 内 に 大<br />

量 出 血 を 認 めた。 血 圧 維 持 困 難 にてすぐに 腹 腔 内 止 血 術 および 膵 体 尾<br />

部 脾 摘 術 を 施 行 した。 術 後 、 胃 潰 瘍 からの 出 血 により 内 視 鏡 的 止 血 術<br />

を 要 したが 概 ね 経 過 良 好 にて40 日 で 退 院 した。 主 膵 管 損 傷 を 伴 う 膵 損<br />

傷 は 全 例 手 術 適 応 であり、 膵 機 能 温 存 の 点 では 可 能 であれば 膵 胃 吻 合<br />

や 膵 空 腸 吻 合 が 望 ましいが 術 式 選 択 は 決 して 容 易 ではない。 大 きな 術<br />

後 合 併 症 や 耐 糖 能 異 常 をおこすことなく 救 命 しえた3b 型 外 傷 性 膵 損<br />

傷 の4 例 の 診 断 、 術 式 選 択 、 術 後 経 過 に 関 して 報 告 する。<br />

P99-5 3b 型 鈍 的 膵 損 傷 の2 例<br />

県 立 広 島 病 院 消 化 器 外 科<br />

○… 沖 本 将 , 眞 次 康 弘 , 大 森 一 郎 , 大 石 幸 一 , 小 橋 俊 彦 ,<br />

中 原 英 樹 , 漆 原 貴 , 板 本 敏 行<br />

【 諸 言 】 腹 部 外 傷 のなかで 膵 損 傷 は 比 較 的 稀 であり、 主 膵 管 損 傷 を 伴<br />

う 膵 損 傷 に 関 する 診 断 ・ 治 療 指 針 は 確 立 してない。 今 回 、われわれは<br />

3b 型 鈍 的 膵 損 傷 の2 例 を 経 験 したので 術 式 について 若 干 の 考 察 を 加 え<br />

報 告 する。【 症 例 1】25 歳 女 性 。 転 落 外 傷 のため 当 院 救 急 搬 送 された。<br />

膵 体 部 損 傷 (3b 型 )の 診 断 で 脾 温 存 膵 体 尾 部 切 除 ( 脾 動 静 脈 温 存 )を 施<br />

行 した( 術 後 膵 液 瘻 :gradeA…)。 経 過 良 好 にて 術 後 11 日 目 に 整 形 外 科<br />

転 科 、 術 後 21 日 目 に 退 院 したが、 術 後 70 日 目 の 腹 部 造 影 CT 検 査 で 仮<br />

性 膵 嚢 胞 、 仮 性 脾 動 脈 瘤 、 脾 静 脈 狭 窄 を 指 摘 された。IVRにて 脾 動 脈<br />

コイル 塞 栓 術 を 施 行 し 軽 快 した。【 症 例 2】56 歳 女 性 。 転 落 外 傷 のため<br />

当 院 救 急 搬 送 された。 膵 体 部 損 傷 (3b 型 )および 肝 損 傷 (3b 型 )の 診 断<br />

でIVRによる 止 血 を 試 みたが 困 難 であったため、 大 動 脈 遮 断 バルーン<br />

カテーテルを 挿 入 後 に 緊 急 手 術 を 施 行 した。 脾 合 併 膵 体 尾 部 切 除 およ<br />

び 肝 縫 合 止 血 術 を 施 行 した( 術 後 膵 液 瘻 :gradeA)。 術 後 経 過 は 良 好<br />

で 術 後 77 日 目 に 退 院 となり、 現 在 まで 経 過 良 好 である。【 考 察 】 膵 体<br />

部 損 傷 (3b 型 )の 術 式 に 関 する 明 らかな 選 択 基 準 はなく 症 例 に 応 じて<br />

慎 重 に 選 択 する 必 要 がある。 術 式 として 脾 合 併 膵 体 尾 部 切 除 、 脾 温 存<br />

膵 体 尾 部 切 除 、Letton-Wilson 法 、Martin 法 などがある。 症 例 1では 健<br />

康 若 年 者 で 重 大 な 他 臓 器 合 併 症 がなく、 循 環 動 態 も 安 定 していたため<br />

脾 動 静 脈 を 温 存 した 脾 温 存 膵 体 尾 部 切 除 術 を 選 択 したが、 遅 発 性 に 仮<br />

性 脾 動 脈 瘤 、 脾 静 脈 狭 窄 を 形 成 した。 鈍 的 損 傷 による 動 静 脈 を 含 む 膵<br />

周 囲 組 織 の 圧 挫 損 傷 の 可 能 性 もあり、 脾 動 静 脈 を 処 理 するWarshaw<br />

法 の 選 択 も 考 えられた。 症 例 2は 腹 腔 内 大 量 出 血 を 伴 う 多 臓 器 損 傷 で<br />

あり、 時 間 短 縮 が 要 求 され 脾 合 併 膵 体 尾 部 切 除 術 を 適 応 した。【 結 語 】<br />

3b 型 鈍 的 膵 損 傷 の2 例 を 経 験 し、1 例 に 遅 発 性 の 仮 性 動 脈 瘤 、 静 脈 狭<br />

窄 を 合 併 した。 主 膵 管 損 傷 を 合 併 した 膵 損 傷 手 術 例 の 報 告 はいまだ 少<br />

なく、 多 施 設 で 症 例 を 集 積 して 術 式 を 検 討 することが 望 まれる。<br />

P99-6 当 科 で 経 験 した3b 型 膵 外 傷 の2 例<br />

公 立 置 賜 総 合 病 院 外 科<br />

○… 長 谷 川 繁 生 , 小 澤 孝 一 郎 , 東 敬 之 , 神 尾 幸 則 , 横 山 森 良 ,<br />

木 村 真 五 , 橋 本 敏 夫 , 薄 場 修 , 豊 野 充<br />

(はじめに)3b 型 膵 外 傷 は、 膵 実 質 と 主 膵 管 の 損 傷 と 定 義 され、その<br />

診 断 、 治 療 が 困 難 な 症 例 が 多 い。 今 回 、 我 々は、2 例 の3b 型 膵 外 傷 を<br />

経 験 し、それぞれ 手 術 的 治 療 と 保 存 的 治 療 で 軽 快 したので 報 告 する。<br />

( 症 例 )1).69 歳 男 性 、 主 訴 は 腹 痛 、 現 病 歴 2006 年 3 月 25 日 軽 トラッ<br />

クを 運 転 中 に 事 故 に 遭 い、 当 院 救 命 センターを 受 診 し、 腹 腔 内 出 血 の<br />

診 断 で 緊 急 開 腹 術 を 施 行 した。 開 腹 所 見 では、 膵 頭 部 が 明 らかに 断 裂<br />

していた。 膵 頭 部 を4-0PDSで 縫 合 閉 鎖 の 後 に、 体 尾 部 の 主 膵 管 に4Fr<br />

の 膵 管 チューブを 挿 入 し、 小 腸 と 吻 合 し、 次 いで 小 腸 と 膵 実 質 を 縫 合<br />

した。 術 後 経 過 は 良 好 で4 月 30 日 に 独 歩 退 院 となった。2)76 歳 男 性 、<br />

主 訴 背 部 痛 既 往 歴 心 房 細 動 、 鬱 血 性 心 不 全 。 現 病 歴 2010 年 7<br />

月 7… 日 朝 、 自 宅 で 自 転 車 を 足 場 として 棚 上 の 物 を 取 ろうとして 後 ろ 向<br />

きに 転 倒 し、 棚 上 の 物 (10kg 相 当 )が 腹 部 に 落 下 し、 背 部 痛 を 訴 えて、<br />

当 院 ERを 受 診 した。ERでは、 腰 椎 L1の 圧 迫 骨 折 の 診 断 で 帰 宅 させた。<br />

2 日 目 腹 痛 を 主 訴 に 近 医 を 受 診 し、アミラーゼ 高 値 とCTで 膵 損 傷 を 指<br />

摘 され、 当 院 外 科 に 紹 介 となり、MRCP,CTで 主 膵 管 損 傷 が 疑 われる<br />

3b 型 膵 損 傷 として2010 年 7 月 9… 日 緊 急 入 院 となった。 鬱 血 性 心 不 全 な<br />

ど 合 併 症 の 著 しい 症 例 であり、 保 存 的 に 経 過 をみて、4 日 後 の7 月 13 日<br />

にERCPを 施 行 し、 主 膵 管 の 断 裂 を 確 認 後 、その 断 裂 部 を 超 えて 膵 管<br />

チューブを 挿 入 した。 保 存 的 治 療 を 継 続 して、58 病 日 に 独 歩 退 院 となっ<br />

た。( 考 察 )3b 型 膵 外 傷 の2 例 を 経 験 したので 報 告 した。1 例 は 腹 腔 内 出<br />

血 を 伴 い、 緊 急 手 術 を 施 行 し、1 例 は、 主 膵 管 断 裂 を 認 めたが、 膵 管<br />

チューブによる 保 存 的 治 療 が 奏 功 して、 軽 快 した。3b 型 膵 外 傷 につ<br />

いては、 最 近 では 当 科 で 経 験 したような 保 存 的 治 療 が 選 択 される 場 合<br />

もあり、 若 干 の 文 献 的 な 考 察 も 含 めて 報 告 する。<br />

P99-7 術 中 膵 管 ステントおよび 腹 腔 ドレナージ 術 により 膵 切<br />

除 を 回 避 し 得 た3b 型 外 傷 性 膵 損 傷 の1 例<br />

健 康 保 険 人 吉 総 合 病 院 外 科<br />

○… 水 元 孝 郎 , 田 浦 尚 宏 , 木 村 正 美<br />

症 例 は20 歳 男 性 。2011 年 7 月 、 乗 用 車 の 助 手 席 に 乗 車 中 、4トントラッ<br />

クと 正 面 衝 突 し 胸 腹 部 を 強 打 して 近 医 へ 救 急 搬 送 となった。 緊 急 CT<br />

にて 腹 腔 内 液 体 貯 留 とフリーエアー、 膵 実 質 の 造 影 不 良 域 、 左 鎖 骨 骨<br />

折 が 認 められた。 外 傷 性 消 化 管 損 傷 、 膵 損 傷 および 腹 腔 内 出 血 の 疑 い<br />

にて 当 院 へ 紹 介 搬 送 となった。 搬 送 時 、 血 圧 70/45mmHg、 脈 拍 120<br />

回 /min、 腹 部 全 体 に 圧 痛 、 筋 性 防 御 を 認 めた。 造 影 CTでフリーエアー<br />

を 伴 う 腹 腔 内 液 体 貯 留 を 認 め、 膵 頭 部 の 造 影 不 良 域 、 胃 十 二 指 腸 動 脈<br />

からの 造 影 剤 血 管 外 漏 出 の 所 見 もみられ、 緊 急 手 術 を 行 った。 開 腹 所<br />

見 では 腹 腔 内 に 多 量 の 血 腫 を 認 め、 十 二 指 腸 は 離 断 し 腸 管 内 容 物 が 漏<br />

出 していた。 膵 頭 部 は 足 側 約 2/3が 裂 挫 しており、 胃 十 二 指 腸 動 脈 か<br />

らの 出 血 を 認 めた。 動 脈 の 結 紮 止 血 後 に 洗 浄 し 確 認 したところ、 膵 は<br />

完 全 離 断 には 至 っておらず、 十 二 指 腸 下 降 脚 を 開 放 して 乳 頭 部 側 より<br />

膵 管 にチュービングして 造 影 すると、 膵 管 は 体 尾 部 まで 造 影 された。<br />

3b 型 膵 損 傷 と 考 えられたが 膵 実 質 温 存 が 可 能 と 判 断 し、 離 断 した 十 二<br />

指 腸 を 吻 合 し、 胆 嚢 摘 除 後 に 胆 道 チュービング、 膵 管 ステント 留 置 、<br />

腸 瘻 造 設 、 腹 腔 内 ドレナージを 行 い 手 術 を 終 了 した。 手 術 時 間 は4 時 間 、<br />

出 血 量 は 血 腫 を 含 めて1450gであった。 術 後 、 膵 液 瘻 を 認 め、 腹 腔 内<br />

膿 瘍 の 形 成 もみられたが、ドレナージにより 限 局 化 され、 徐 々に 改 善<br />

を 認 めた。 経 腸 栄 養 を 早 期 から 開 始 し、 術 後 16 日 目 より 食 事 を 開 始 し<br />

たが 問 題 はなかった。 入 院 経 過 中 にエコーおよびCTで 観 察 を 行 ったが、<br />

限 局 した 仮 性 膵 嚢 胞 は 増 大 なく 経 過 は 良 好 で 術 後 53 日 目 に 退 院 となっ<br />

た。 本 症 例 は3b 型 膵 損 傷 であり、 広 範 膵 体 尾 部 切 除 や 主 膵 管 再 建 膵<br />

吻 合 、Letton-Wilson 手 術 などの 術 式 検 討 が 必 要 な 症 例 と 思 われたが、<br />

出 血 性 ショックを 来 たし 短 時 間 の 手 術 が 望 ましいことと 若 年 者 であり<br />

将 来 の 膵 機 能 温 存 を 考 え、 本 術 式 を 選 択 した。 今 回 われわれは 術 中 膵<br />

管 ステントおよび 腹 腔 ドレナージ 術 により 膵 切 除 を 回 避 し 得 た3b 型<br />

外 傷 性 膵 損 傷 の 症 例 を 経 験 したため、 若 干 の 文 献 的 考 察 を 加 えて 報 告<br />

する。<br />

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