タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日（水） - æ ªå¼ä¼šç¤¾ã‚³ãƒ³ã‚°ãƒ¬

MSY6-10
胆 嚢 癌 術 後 1 年 7ヶ 月 で 見 つかった 膵 頭 部 領 域 異 時
性 重 複 癌 の 一 例
東 京 女 子 医 科 大 学 消 化 器 外 科
○… 梶 山 英 樹 , 太 田 岳 洋 , 樋 口 亮 太 , 谷 澤 武 久 , 小 貫 建 一 郎 ,
植 村 修 一 郎 , 山 本 雅 一
(はじめに) 胆 嚢 癌 、 胆 道 癌 は 生 命 予 後 の 悪 さから 重 複 癌 に 関 する 報 告
は 少 ない。 今 回 我 々は 胆 嚢 癌 術 後 1 年 7ヶ 月 で 見 つかった 膵 頭 部 領 域 癌
並 びに 腹 腔 動 脈 周 囲 リンパ 節 転 移 の 一 例 を 経 験 したので 報 告 する( 症
例 )75 歳 男 性 。 糖 尿 病 で 近 医 受 診 し 採 血 で 黄 疸 指 摘 。CT、ERCPで 精
査 の 上 、 胆 嚢 頚 部 にφ3cm 大 のSOLと 胆 汁 細 胞 診 class…5、 胆 嚢 癌 の 診
断 の 基 当 院 当 科 紹 介 受 診 。 入 院 時 T/D-bil:1.8/1.4,ALP:718,γ
-GTP:354と 胆 道 系 酵 素 の 上 昇 あり、CEA:5.7,CA19-9:365と 上 昇 。
平 成 22 年 2 月 肝 右 葉 切 除 肝 外 胆 道 切 除 再 建 施 行 。 病 理 所 見
patGn,35x20x20mm,tub2,INFβ,int,ly2,v2,pn2,pHinf1a,pBinf2,pPV0,pA
0,pN2(#8a,#12b2),pBM0,pHM0,pEM0,pT4,pStage…4b, 胆 石 ・ 合 流 異 常
な し、D2,Cur…B、 免 疫 染 色 :CEA(+),CA19-9(+),CK7(+),CK19
(+),CK20(+),MUC1(+),MUC2(+),MUC5AC(+),MUC695(+)。 術 後 、
免 疫 療 法 ( 温 熱 療 法 、 樹 状 細 胞 ワクチン 療 法 、 活 性 化 自 己 リンパ 球 療 法 )
施 行 。 以 後 明 らかな 再 発 所 見 なし。 平 成 23 年 7 月 、CTでφ1cm 大 の#9
リンパ 節 指 摘 。CEA 正 常 、CA19-9:62と 軽 度 上 昇 。8 月 繰 り 返 す 嘔 吐
で 緊 急 入 院 。その 際 にCTで#9が3cm 大 に 増 大 。リンパ 節 再 発 を 疑 い9
月 PET-CT 施 行 。#9には 全 く 集 積 せず、 膵 頭 部 にφ13mm 大 の 高 集 積
を 認 めた。 精 査 の 上 、 下 部 胆 管 癌 ・#9リンパ 節 転 移 疑 いで 手 術 目 的
に10 月 再 入 院 。( 手 術 )SSPPDおよび#9リンパ 節 郭 清 。 病 理 所 見
patBi,15mm,tub2,INFβ,int,ly2,v2,pn3,pPanc1b,pPV0,pA0,pN3
(#9,#13a),pEM0,pT3,pStage…4b,D2+#9、 免 疫 染 色 :CEA(+),CA19-9
(+),CK7( ± ),CK19(+),CK20( ± ),MUC1(+),MUC2( ± ),MUC5AC
(+),MUC695(+)、#9リ ン パ 節 免 疫 染 色 CEA(+),CA19-9(+),CK7
(+),CK19(+),CK20( ± ),MUC1(+),MUC2( ± )、MUC5AC(+)、
MUC695(+)であり#9リンパ 節 は 今 回 の 標 本 に 類 似 していたが 由 来 を
断 定 することは 困 難 。( 結 語 ) 今 回 、 膵 ・ 胆 管 合 流 異 常 を 伴 わない 胆 嚢
癌 と 胆 管 癌 の 異 時 性 重 複 癌 を 経 験 した。また、いずれの 癌 由 来 でも3
群 リンパ 節 転 移 であり、これを 郭 清 した。 胆 道 癌 の3 群 リンパ 節 陽 性
例 の 予 後 は 極 めて 悪 く、 議 論 を 要 すところである。 抄 録 提 出 時 におい
ては 術 後 2ヶ 月 で 無 再 発 だが、 今 後 の 転 帰 と、 手 術 適 応 を 始 め 若 干 の
文 献 的 考 察 をもとに 報 告 したい。
MSY7-1
胆 嚢 腺 扁 平 上 皮 癌 再 発 に 対 する 治 療 : 抗 癌 剤 無 効 例 に
対 する 切 除 療 法 はどこまで 追 及 されるべきか
1
新 潟 大 学 消 化 器 ・ 一 般 外 科 、 2 亀 田 第 一 病 院 外 科
○… 高 野 可 赴 1
, 黒 崎 功 1
, 皆 川 昌 広 1
, 滝 沢 一 泰 1
, 森 本 悠 太 1
,
仲 野 哲 也 1 2
, 中 平 啓 子
【はじめに】 胆 嚢 癌 の 肝 転 移 は 同 時 性 ・ 異 時 性 を 問 わず, 予 後 不 良 を
示 す 強 い 臨 床 病 理 学 的 因 子 である. 近 年 はゲムシタビンを 含 んだ 多 剤
併 用 療 法 の 有 効 性 が 指 摘 されているが, 奏 功 率 は15-20% 程 度 , 再 発
後 MSTは6-10か 月 程 度 であり, 多 くの 高 度 進 行 胆 嚢 癌 および 再 発 例 に
おける 予 後 は 改 善 されていない. 本 例 は 急 性 胆 嚢 炎 としての 単 純 胆 摘
後 , 根 治 的 再 手 術 ,No.14vリンパ 節 転 移 に 対 する 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 ,
肝 転 移 に 対 して3 回 の 肝 切 除 および 肺 転 移 に 対 し 肺 部 分 切 除 を 施 行 し
た. 各 手 術 の 間 にはGEM+CDDP,…GEM+TS1,…GEMOX 療 法 を 施 行 し
たが 何 れも 無 効 であり, 判 断 に 苦 慮 しながら 外 科 切 除 を 選 択 し, 初 回
手 術 から2 年 が 経 過 した. 抄 録 記 載 時 点 ではcancer-freeである. 本 例
の 詳 細 を 報 告 し, 再 発 に 対 する 外 科 治 療 とそのdecision…makingにつ
いて 考 察 を 加 えた.【 症 例 】54 歳 女 性 で, 右 季 肋 部 痛 で 発 症 した. 急
性 胆 嚢 炎 の 診 断 にて 前 医 で 単 純 胆 摘 が 施 行 された. 病 理 診 断 は 胆 嚢 の
腺 扁 平 上 皮 癌 (se,…Nx,…Mx)であった. 術 後 のPET-CTで 右 側 横 行 結 腸
の 腹 側 に 一 か 所 のFDG 集 積 が 指 摘 された. 手 術 時 に 胆 汁 漏 出 を 認 め
たことなどから 再 手 術 について 前 医 では 消 極 的 であった.しかし 比 較
的 分 化 度 の 高 い 扁 平 上 皮 癌 成 分 であり,PSが 良 好 であることから 根
治 切 除 の 方 針 とした. 術 中 所 見 で 癌 遺 残 は 大 網 と 右 側 横 行 結 腸 の 腹 側
に 認 められ 拡 大 胆 摘 術 + 結 腸 部 分 切 除 を 施 行 した.その 後 3か 月 で
No.14v 転 移 が 明 らかとなり, 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 を 施 行 .その 後 の 計 3
回 の 多 発 肝 転 移 では,その 切 除 に 対 して 主 治 医 間 で 判 断 が 分 かれたが,
結 局 , 肝 右 葉 切 除 , 肝 内 側 区 域 切 除 , 外 側 区 域 部 分 切 除 を8か 月 間 に
施 行 した.さらに 最 終 肝 切 除 から2か 月 後 に 右 肺 下 葉 の 肺 転 移 を 指 摘
され 肺 部 分 切 除 が 施 行 された.その 後 5か 月 cancer-freeの 状 態 が 継 続
している.【まとめ】 腺 扁 平 上 皮 癌 や 再 発 例 の 予 後 は 極 めて 不 良 であ
るが, 病 理 学 的 特 徴 や 再 発 様 式 によっては 外 科 的 治 療 が 可 能 である 場
合 がある. 腹 膜 播 種 を 認 めず,あまり 浸 潤 性 発 育 ではなかったことが
多 数 回 の 切 除 を 可 能 にした 要 因 の 一 つと 考 えられた.それぞれの 再 発
の 特 徴 を 十 分 に 把 握 して 治 療 法 を 選 択 すべきであると 思 われた.
MSY7-2
膵 管 胆 管 合 流 異 常 を 伴 わない 胆 管 拡 張 症 に 併 発 した
胆 管 内 乳 頭 状 腺 癌 stageIVBの1 例
筑 波 大 学 消 化 器 外 科
○… 大 和 田 洋 平 , 小 林 昭 彦 , 黒 川 友 博 , 高 橋 遍 , 福 永 潔 ,
小 田 竜 也 , 佐 々 木 亮 孝 , 大 河 内 信 弘
症 例 は68 歳 女 性 。2004 年 、 生 体 腎 移 植 ドナー 術 前 検 査 で 胆 管 拡 張 を 指
摘 された。ERCP、IDUSにて 精 査 を 行 うも 悪 性 腫 瘍 を 示 唆 する 所 見
は 認 められず、また、 膵 管 胆 管 合 流 異 常 症 は 否 定 的 であり 経 過 観 察 の
方 針 とした。2005 年 7 月 のMRIで 総 胆 管 拡 張 の 増 強 を 認 めたため 再 度
ERCP、IDUS 施 行 したが 悪 性 腫 瘍 を 示 唆 する 所 見 は 認 められなかった。
以 後 半 年 毎 にMRIを 施 行 し 経 過 観 察 していたが、 総 胆 管 拡 張 の 程 度 は
著 変 なかった。2011 年 4 月 のCTで 肝 外 側 区 域 から 肝 外 に 突 出 する 嚢 胞
性 腫 瘤 が 認 められた。MRIにおいても 肝 内 胆 管 、 肝 外 胆 管 のびまん 性
拡 張 を 認 めた。また、 血 液 検 査 でこれまで 正 常 範 囲 で 経 過 していた 腫
瘍 マーカーの 上 昇 を 認 めた。EUSでは 肝 左 葉 の 腫 瘤 は 境 界 不 明 瞭 、 内
部 粗 造 な 構 造 であり、 腫 瘤 内 部 の 血 流 は 乏 しく 積 極 的 に 悪 性 を 疑 う 所
見 は 認 められなかった。ERCPでは 総 胆 管 、 肝 内 胆 管 の 著 明 な 拡 張 を
認 め、 胆 管 内 にはカテーテルの 接 触 により 容 易 に 変 形 する 陰 影 欠 損 像
を 認 めた。 胆 汁 細 胞 診 では 悪 性 所 見 は 認 められなかった。 外 来 での 経
過 観 察 を 継 続 したが、2011 年 8 月 のCTで 肝 外 側 区 域 の 嚢 胞 性 腫 瘤 は 更
に 増 大 傾 向 を 認 めた。 同 病 変 はMRIにおいて、T2 強 調 画 像 で 乳 頭 状
の 低 信 号 を 伴 い、dynamic…MRIでは 遅 延 相 にかけて 徐 々に 造 影 効 果
を 認 めた。 以 上 よりintraductal…papillary…neoplasm…of…bile…ductが 強
く 疑 われ、また、 経 時 的 に 腫 瘍 マーカーの 上 昇 を 認 めたため、 手 術 を
行 う 方 針 となった。2011 年 9 月 、 拡 大 肝 左 葉 切 除 術 、 肝 外 胆 管 切 除 術
を 施 行 した。 肉 眼 的 には 肝 S3 領 域 に75×40×30mmの 嚢 胞 性 病 変 を 認
め、 内 部 に 黄 色 ゼリー 状 の 物 質 が 貯 留 し、やや 硬 い 白 色 領 域 が 混 在 し
ていた。 組 織 学 的 には 胆 管 内 腔 に 乳 頭 状 に 増 殖 する 高 度 な 異 型 を 伴 う
腫 瘍 細 胞 が み ら れ、Intraductal…papillary…neoplasm…with…an…
associated…invasive…carcinomaと 診 断 された。 肝 十 二 指 腸 間 膜 内 リン
パ 節 ( 門 脈 に 沿 う)に 転 移 を 認 めstageIVBであった。 膵 管 胆 管 合 流 異
常 を 伴 わない 胆 管 拡 張 症 に 併 発 した 胆 管 内 乳 頭 状 腺 癌 stageIVBの 稀
な1 例 を 経 験 したので 報 告 する。
MSY7-3 肝 門 部 胆 管 癌 術 後 Bacterialtranslocationを 合 併 し、
肝 不 全 に 至 り 死 亡 した1 例
福 山 市 民 病 院 外 科
○… 日 置 勝 義 , 野 島 洋 樹 , 大 村 泰 之 , 佐 々 木 寛 , 井 谷 史 嗣 ,
金 仁 洙 , 高 倉 範 尚
経 皮 経 肝 門 脈 塞 栓 術 (PTPE) 後 に 肝 拡 大 右 葉 切 除 術 を 施 行 し、 術 後
Bacterial…translocation(BT)を 合 併 し、 肝 不 全 に 至 り 死 亡 した 症 例 を
経 験 した。PTPEを 含 めた 手 術 適 応 、BTを 主 とした 合 併 症 に 対 する
周 術 期 管 理 等 についてご 批 判 頂 きたい。【 症 例 】77 歳 男 性 。 身 長
159cm、 体 重 67kg。 肝 胆 道 系 酵 素 上 昇 を 認 め、 当 院 紹 介 。 来 院 時 …
T-Bil…1.2mg/dl、Alb…4.6g/dl、PT…113%、ICGR15…18.2%、k-ICG…0.141、
Plt…18.9 万 /μ。 画 像 検 査 で 左 は 左 肝 管 から 分 岐 する 後 区 域 枝 分 岐 部 、
右 は 左 右 分 岐 部 、 十 二 指 腸 側 は 上 部 胆 管 にかかる 胆 管 壁 肥 厚 を 認 め、
左 肝 管 から 擦 過 細 胞 診 でclassIV。 肝 門 部 胆 管 癌 …Blcsr…circ… 結 節 浸 潤
型 …1.5cm…S1…Hinf0…H0…Ginf0…Panc0…Du0…Pv0…A0…P0…N0…M0…StageIIと
診 断 し、 肝 拡 大 右 葉 切 除 を 想 定 。CT…volumetry(CTv)で 全 肝 1171cc、
切 除 予 定 肝 805cc(68.7%)。99mTc-GSA…ScintigraphyでHH15…0.550、
LHL15…0.918、K-GSA…0.153。 兵 庫 医 大 予 後 得 点 76.7、 高 崎 の 式 による
切 除 許 容 量 59.3%、 残 肝 予 想 k-ICG=0.044でPTPEを 先 行 した。PTPE
はIpsi-lateralに 右 門 脈 塞 栓 。 門 脈 圧 (cmH…2…O)は 塞 栓 前 : 本 幹 18/17、
左 枝 19/17、 塞 栓 後 : 本 幹 27/24、 左 枝 28/22。PTPE 後 約 3 週 で 肝 を 再
評 価 し、T-Bil…0.7mg/dl、Alb…3.6g/dl、PT…104%、ICGR15…14.9%、
k-ICG…0.152、Plt…23.1 万 /μ。CTvで 全 肝 1026cc、 切 除 予 定 肝 575cc
(56.0%)。HH15…0.685、LHL15…0.886、K-GSA…0.129。 予 後 得 点 61.2、
切 除 許 容 量 63.6%、 残 肝 予 想 k-ICG=0.067。【 手 術 所 見 】PTPE 後 30 日
目 に 肝 拡 大 右 葉 切 除 … 胆 管 切 除 …D2…DM0…HM0…EM0…CurAを 施 行 。 手
術 時 間 8:37… 出 血 量 1060ml【 術 後 経 過 】T-Bilは 翌 日 3.1…mg/dl、5 日 目
に1.5…mg/dlに 減 少 したが、 同 日 に 嘔 吐 と 発 熱 出 現 し、 麻 痺 性 腸 閉 塞
でイレウス 管 挿 入 。 血 液 培 養 でKl…pneumoniaeを 検 出 。 抗 生 剤 治 療 も、
10 日 目 に 呼 吸 不 全 となり、ICU 入 室 。2 日 間 の 人 工 呼 吸 管 理 を 要 し、
T-Bilは5.7…mg/dlに 上 昇 。 後 、 小 康 状 態 となり、16 日 目 にT-Bilも2.9…
mg/dlまで 低 下 してICU 退 室 。20 日 目 に 敗 血 症 性 ショックとなり、
ICU 再 入 室 し、CHDF 導 入 。 経 過 中 、 肝 を 含 め 腹 腔 内 に 膿 瘍 等 の
Focusは 認 めなかったが、BTを 繰 り 返 した。CHDFからは 離 脱 したが、
肝 不 全 進 行 し、52 日 目 に 死 亡 。
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