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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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P25-3 周 術 期 および 遠 隔 期 成 績 から 見 た 膵 胃 吻 合 法 の 評 価<br />

1<br />

鹿 児 島 大 学 保 健 学 科 外 科 分 野 、 2 鹿 児 島 大 学 消 化 器 外 科 、<br />

3<br />

鹿 児 島 大 学 フロンティアサイエンス 研 究 推 進 センター<br />

○… 新 地 洋 之 1<br />

, 高 尾 尊 身 3<br />

, 前 村 公 成 2<br />

, 又 木 雄 弘 2<br />

, 蔵 原 弘 2<br />

,<br />

桑 畑 太 作 2<br />

, 前 田 光 喜 2<br />

, 飯 野 聡 2<br />

, 迫 田 雅 彦 2<br />

, 上 野 真 一 2<br />

,<br />

2<br />

夏 越 祥 次<br />

膵 頭 十 二 指 腸 切 除 (PD) 後 周 術 期 における 最 も 重 篤 な 合 併 症 は 膵 液 瘻<br />

であり, 遠 隔 期 における 重 要 な 合 併 症 は 膵 管 閉 塞 ・ 狭 窄 ,および 残 存<br />

膵 内 外 分 泌 機 能 障 害 である。 当 科 ではPD 後 の 膵 再 建 法 として, 胃 切<br />

開 をせずに 膵 管 と 胃 粘 膜 とを 吻 合 する 膵 胃 吻 合 法 を 基 本 再 建 法 として<br />

採 用 し, 現 在 までに326 例 に 行 ってきた。 今 までに 膵 液 瘻 低 減 を 目 指<br />

して 様 々な 工 夫 ・ 改 良 を 加 えた 結 果 ,ハーモニックによる 膵 切 離 , 膵<br />

貫 通 外 列 吻 合 法 , 膵 管 胃 粘 膜 吻 合 , 内 瘻 ステントによる 膵 胃 吻 合 法 で<br />

良 好 な 成 績 を 得 ている。 今 回 , 膵 胃 吻 合 法 の 周 術 期 および 遠 隔 期 成 績<br />

について,1997 年 より2010 年 までの211 症 例 の 膵 胃 吻 合 症 例 を 解 析 した。<br />

【 成 績 】1) 正 常 膵 142 例 (67%), 硬 化 膵 69 例 (33%)に 対 して 本 法 が 施<br />

行 された。2) 周 術 期 成 績 : 合 併 症 発 症 率 は18%であった。 膵 液 瘻 発 生<br />

率 は,ISGPF…grade…A:26.0%,grade…B:2.0%,grade…C:0%, 胃<br />

排 出 遅 延 (DGE)はISGPS…grade…B&C…7%であった。3) 遠 隔 期 成 績 :<br />

術 後 3 年 以 上 の 長 期 観 察 例 80 例 を 対 象 とした。 遠 隔 期 合 併 症 発 症 率 は<br />

11%であった。とくに 重 篤 な 合 併 症 は 認 めなかった。 残 存 膵 外 分 泌 機<br />

能 評 価 法 として,MRCPにより 術 後 膵 管 径 の 推 移 を 検 討 した 結 果 , 膵<br />

胃 吻 合 部 の 開 存 率 は91%であった。また, 新 たな 糖 尿 病 発 症 率 は5%(4<br />

例 )であった。【 考 察 】 我 々の 行 ってきた 膵 胃 吻 合 では, 周 術 期 の 合 併<br />

症 発 症 は 低 率 で,とくに 重 篤 な 膵 液 瘻 grade…Bがわずか2%と 良 好 な 成<br />

績 であった。 本 法 は, 簡 便 で,とくに 膵 液 瘻 を 起 こしやすい 薄 く 脆 弱<br />

な 正 常 膵 に 対 して, 安 全 確 実 な 膵 再 建 法 である。 一 方 , 遠 隔 期 合 併 症<br />

として 懸 念 が 指 摘 されている 膵 管 狭 窄 に 関 して, 今 回 の 検 討 からは 長<br />

期 にわたり 良 好 な 膵 管 開 存 および 残 膵 機 能 を 維 持 しており, 遠 隔 期 に<br />

おいても 生 理 機 能 上 問 題 のない 優 れた 吻 合 法 であることが 示 唆 された。<br />

P25-4 膵 胃 吻 合 における 吻 合 部 潰 瘍 の 検 討<br />

社 会 保 険 横 浜 中 央 病 院 外 科<br />

○… 吹 野 信 忠 , 大 井 田 尚 継 , 加 納 久 雄 , 三 松 謙 司<br />

【 目 的 】 膵 頭 十 二 指 腸 (PD) 術 後 の 吻 合 部 潰 瘍 は6~25%に 生 じる 合 併<br />

症 の1つである。 当 院 ではPD 施 行 後 の 再 建 方 法 として 膵 胃 吻 合 を 施 行<br />

しており、 術 後 の 吻 合 部 潰 瘍 の 発 生 について 当 院 の 症 例 にて 検 討 を<br />

行 った。【 方 法 】1999 年 12 月 ~2010 年 4 月 までに 当 院 にてPDを 施 行 し<br />

た58 症 例 について 後 ろ 向 き 研 究 を 行 った。 術 後 、 上 部 消 化 管 内 視 鏡 に<br />

て 膵 胃 吻 合 部 の 観 察 を 行 い、 開 口 している 群 (A 群 )としていない 群 (B<br />

群 )の2 群 に 分 け 比 較 検 討 した。【 成 績 】 患 者 背 景 において2 群 間 に 差 を<br />

認 めなかった。 術 後 、H.pylori 感 染 していたのはA 群 では3 例 (10.3%)、<br />

B 群 では4 例 (13.8%)であった。 吻 合 部 潰 瘍 が 発 症 したのはB 群 の1 例<br />

(1.7%)のみであったが、H.pylori 感 染 はなかった。 術 後 吻 合 部 潰 瘍 に<br />

おいて2 群 間 に 有 意 な 差 は 認 められなかった。【 結 論 】 膵 胃 吻 合 による<br />

膵 液 の 胃 内 への 分 泌 は、 術 後 吻 合 部 潰 瘍 を 予 防 する 重 要 な 因 子 の1つ<br />

であると 考 えられた。 術 後 吻 合 部 潰 瘍 の 発 生 を 抑 制 する 目 的 のため、<br />

膵 胃 吻 合 部 の 狭 窄 を 防 止 する 重 要 性 が 示 唆 された。<br />

P25-5 幽 門 輪 温 存 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 後 , 慢 性 期 における 十 二 指<br />

腸 空 腸 吻 合 部 潰 瘍 の 検 討<br />

新 潟 大 学 消 化 器 ・ 一 般 外 科<br />

○… 仲 野 哲 矢 , 黒 崎 功 , 皆 川 昌 広 , 高 野 可 赴 , 渡 辺 隆 興<br />

はじめに: 幽 門 輪 温 存 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 (PPPD)は 体 重 減 少 , 胃 切 除<br />

後 小 胃 症 状 などを 改 善 し, 手 術 侵 襲 を 軽 減 するとして 急 速 に 普 及 し<br />

た.しかし 胃 を 全 温 存 するため 胃 酸 過 多 による 十 二 指 腸 空 腸 吻 合 部 潰<br />

瘍 (SU)が 問 題 となり, 時 に 重 症 な 合 併 症 を 励 起 することがある. 今<br />

回 我 々は, 退 院 後 に 発 生 し 輸 血 以 上 の 治 療 を 要 したPPPD 後 SUの4 例 を<br />

提 示 し, 背 景 因 子 について 検 討 を 加 えた. 手 術 術 式 では 全 例 Traverso<br />

変 法 (PPPD-II-A1)で 再 建 した. 十 二 指 腸 空 腸 吻 合 (DJ)は 端 側 で 吸 収<br />

糸 による 連 続 縫 合 を 行 っている. 胃 は 左 側 腹 部 結 腸 前 に 配 置 , 膵 癌 で<br />

は 神 経 叢 郭 清 を 行 った. 症 例 1-3はH2-blockerを 術 後 継 続 して 服 用 し<br />

ていた. 症 例 1: 早 期 の 十 二 指 腸 乳 頭 部 癌 に 対 し 腹 腔 鏡 補 助 下 のPPPD<br />

を 施 行 した. 元 来 リウマチ(RA)のためNSAID,steroidを 服 用 していた<br />

が, 術 後 経 過 良 好 であった.しかし 病 理 で 複 数 個 のリンパ 節 転 移 を 指<br />

摘 されgemcitabine+TS1(GS) 投 与 を 開 始 したところ 貧 血 が 進 行 し,<br />

上 部 消 化 管 内 視 鏡 にて 深 い 吻 合 部 潰 瘍 が 認 められた.SUは 保 存 的 治 療<br />

で 改 善 したが, 吻 合 部 に 高 度 狭 窄 をきたし 再 手 術 を 施 行 した. 症 例 2:<br />

膵 頭 部 癌 切 除 の1 年 半 後 に 肝 転 移 を 認 め 化 学 療 法 (GS)を 施 行 するも,<br />

complianceが 悪 く 本 人 の 希 望 あり 肝 右 葉 切 除 術 を 施 行 した.しかし 数<br />

病 日 目 に 腹 膜 炎 を 呈 し, 緊 急 開 腹 にてDJ 部 の 穿 孔 が 確 認 された. 慢<br />

性 化 した 吻 合 部 潰 瘍 の 穿 孔 と 考 えられた. 症 例 3: 膵 頭 部 癌 で 肝 潅 流<br />

化 学 療 法 (5FU) 後 に 外 来 でgemcitabine 投 与 が 行 われていたが, 退 院<br />

後 8ヶ 月 後 に 血 性 吐 物 , 下 血 にてSUが 診 断 された. 以 前 にも 内 視 鏡 検<br />

査 が 行 われており, 観 察 しにくい 位 置 のSUの 存 在 が 考 えられた. 症<br />

例 4:Alcohol 性 慢 性 膵 炎 に 対 してPPPDを 行 ったが, 約 1 年 後 にDJよ<br />

りやや 肛 門 側 の 穿 孔 にて 腹 膜 炎 となり, 緊 急 手 術 が 施 行 された.<br />

Alcohol 多 飲 とそれによる 栄 養 障 害 が 背 景 因 子 と 考 えられた. 考 察 :<br />

SUの 成 因 として 空 腸 のBrunner 腺 欠 落 によるpH 調 節 機 能 の 低 下 など<br />

が 推 定 され, 術 後 の 胃 酸 管 理 の 重 要 性 が 指 摘 されている.しかし 抗 潰<br />

瘍 剤 の 投 与 のみで 完 全 に 予 防 することは 困 難 であり, 患 者 個 々の 病 態<br />

を 把 握 し 注 意 深 い 観 察 が 必 要 である. 特 に 抗 癌 剤 使 用 の 有 無 や 栄 養 状<br />

態 などに 注 意 する 必 要 があると 思 われた.<br />

P25-6 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 後 晩 期 合 併 症 に 対 する 外 科 的 治 療<br />

京 都 桂 病 院 外 科<br />

○… 坂 元 克 考 , 間 中 大 , 西 躰 隆 太 , 横 山 大 受 , 神 頭 聡 ,<br />

吉 野 健 史 , 小 西 小 百 合 , 濱 洲 晋 哉<br />

膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 後 の 晩 期 合 併 症 として 糖 尿 病 、 栄 養 障 害 などがあ<br />

げられ、 頻 度 は 少 ないものの 慢 性 膵 炎 や 胆 管 炎 などを 繰 り 返 すことに<br />

しばしば 認 められる。 十 二 指 腸 乳 頭 部 癌 や 良 性 腫 瘍 などの 予 後 良 好 な<br />

疾 患 に 加 え、 手 術 治 療 / 周 術 期 管 理 成 績 の 向 上 によって 長 期 生 存 の 得<br />

られる 症 例 は 今 後 増 加 すると 思 われる。 今 回 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 後 長<br />

期 間 経 過 している 症 例 で 繰 り 返 す 膵 炎 発 作 と 胆 管 炎 に 対 し、 外 科 的 治<br />

療 を 行 い 良 好 な 結 果 を 得 たため、 報 告 する。 症 例 1:60 代 、 男 性 。<br />

十 二 指 腸 癌 に 対 し、 今 永 法 再 建 による 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 後 5 年 。 最<br />

近 2 年 で8 回 の 膵 炎 発 作 による 腹 痛 、 発 熱 で 入 院 を 認 めた。 膵 空 腸 吻 合<br />

部 より 尾 側 の 主 膵 管 に 原 因 不 明 の 狭 窄 を 認 め、 膵 管 空 腸 側 側 吻 合 術 を<br />

施 行 。 術 後 経 過 良 好 で 再 発 は 一 度 も 認 めていない。 症 例 2:80 代 、 女 性 。<br />

十 二 指 腸 癌 に 対 し、 今 永 法 再 建 ( 胃 膵 吻 合 )による 幽 門 輪 温 存 膵 頭 十 二<br />

指 腸 切 除 術 後 7 年 。 最 近 3か 月 で 食 事 摂 取 によってすぐに 再 発 する 胆 管<br />

炎 を 繰 り 返 した。 精 査 にて 胆 管 空 腸 吻 合 部 より 肛 門 側 での 食 物 の 停 滞<br />

と 経 口 造 影 剤 の 胆 管 への 逆 流 を 認 め、 逆 行 性 胆 管 炎 を 繰 り 返 す 状 態 と<br />

考 え、 消 化 管 経 路 再 建 術 として 十 二 指 腸 空 腸 吻 合 部 より 肛 門 側 を 離 断<br />

し、II 型 再 建 へ 変 更 した。 術 後 経 過 は 良 好 で 胆 管 炎 の 再 燃 は 認 めてい<br />

ない。 悪 性 疾 患 の 存 在 、 再 発 を 否 定 したうえで、 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術<br />

後 晩 期 合 併 症 に 対 して 外 科 的 治 療 が 有 用 となる 可 能 性 を 考 慮 する 必 要<br />

がある。<br />

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