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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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P86-4 敗 血 症 を 呈 した 亜 急 性 型 劇 症 肝 炎 に 対 する 脳 死 肝 移 植<br />

の 経 験<br />

新 潟 大 学 大 学 院 消 化 器 ・ 一 般 外 科<br />

○… 三 浦 宏 平 , 佐 藤 好 信 , 小 海 秀 央 , 大 矢 洋<br />

亜 急 性 型 劇 症 肝 炎 に 対 しては 肝 移 植 が 唯 一 有 効 な 治 療 法 として 確 立<br />

されている。 凝 固 能 の 低 下 や 脳 症 など 全 身 状 態 の 極 めて 不 良 な 例 が 多<br />

く、 肝 移 植 までの 代 謝 環 境 の 維 持 ・ 改 善 を 目 的 に 血 漿 交 換 や 持 続 的 血<br />

液 濾 過 透 析 などの 人 口 肝 補 助 療 法 が 行 われる。しかし 術 前 に 敗 血 症 を<br />

呈 した 症 例 では 移 植 後 の 成 績 が 不 良 であるため、 手 術 を 回 避 せざるを<br />

得 ない 場 合 が 多 い。 今 回 我 々は、 敗 血 症 を 呈 した 亜 急 性 型 劇 症 肝 炎 に<br />

対 し 脳 死 肝 移 植 を 施 行 し 救 命 し 得 たので 報 告 する。 症 例 は62 歳 、 男 性 。<br />

糖 尿 病 と 高 血 圧 の 既 往 症 があった。 感 冒 薬 内 服 後 に 発 熱 、 全 身 倦 怠 感 、<br />

尿 濃 染 を 自 覚 し 近 医 を 受 診 した。 精 査 にて 薬 剤 性 亜 急 性 型 劇 症 肝 不 炎<br />

として 加 療 を 開 始 されるも 改 善 なく、 肝 移 植 目 的 に 当 院 に 転 院 した。<br />

当 初 、 実 弟 2 人 がドナー 候 補 となったが、それぞれHBc 抗 体 陽 性 、 脂<br />

肪 肝 であったため 過 小 グラフトではあったが 姉 を 最 終 的 なドナーに 決<br />

定 しつつ 脳 死 移 植 への 登 録 も 行 った。 転 院 後 は 連 日 の 血 漿 交 換 を 施 行<br />

し 生 体 肝 移 植 に 向 けて 全 身 状 態 の 安 定 をはかっていた。 経 過 中 に 脳 症<br />

の 増 悪 を 認 め 緊 急 手 術 を 予 定 したが、 同 時 に 呼 吸 不 全 、 腎 不 全 を 呈 し<br />

極 めて 全 身 状 態 が 不 良 であったため 手 術 は 延 期 された。この 時 点 で 施<br />

行 した 血 液 培 養 は 陰 性 であった。 持 続 的 血 液 濾 過 透 析 、 人 工 呼 吸 器 管<br />

理 にて 加 療 中 に 脳 死 肝 移 植 の 打 診 があり、 緊 急 で 脳 死 肝 移 植 を 施 行 し<br />

た。 手 術 直 前 に 採 取 した2 回 目 の 血 液 培 養 が 陽 性 であったことが 手 術<br />

後 に 判 明 したため、 結 果 的 には 敗 血 症 の 状 態 での 肝 移 植 となった。 術<br />

後 早 期 より 持 続 的 血 液 濾 過 透 析 、エンドトキシン 吸 着 療 法 を 開 始 した。<br />

また 静 脈 内 留 置 カテーテルの 頻 回 の 交 換 や 免 疫 抑 制 剤 のトラフ 値 を 可<br />

能 な 限 り 低 値 に 抑 える 等 の 対 策 を 講 じ、 敗 血 症 状 態 から 比 較 的 速 やか<br />

に 離 脱 した。 部 分 肝 ではなく 全 肝 移 植 であったことも 免 疫 能 の 早 期 復<br />

古 に 寄 与 したものと 考 える。その 後 致 命 的 な 合 併 症 を 生 じることなく<br />

経 過 し 軽 快 退 院 した。 敗 血 症 を 呈 した 症 例 に 対 する 肝 移 植 の 成 績 は 極<br />

めて 不 良 であるが、 術 後 の 集 中 管 理 により 改 善 し 救 命 し 得 た。<br />

P86-5 肝 細 胞 癌 における 肝 移 植 の 現 状 と 課 題 - 非 脳 死 移 植 施<br />

設 の 苦 悩<br />

1<br />

弘 前 大 学 先 進 移 植 再 生 医 学 講 座 、 2 弘 前 大 学 小 児 外 科 、 3 弘<br />

前 大 学 消 化 器 外 科<br />

1,3 2,3<br />

○… 鳴 海 俊 治 , 梅 原 実 , 豊 木 嘉 一 3<br />

, 石 戸 圭 之 輔 3<br />

,<br />

工 藤 大 輔 3<br />

, 木 村 憲 央 3<br />

, 須 貝 道 博 2 2,3<br />

, 袴 田 健 一<br />

【 緒 言 】HCCに 対 する 肝 移 植 は 究 極 の 治 療 法 である。しかしながら<br />

本 邦 の 肝 移 植 は 生 体 ドナーに 依 存 しており、 脳 死 肝 移 植 の 新 しいレシ<br />

ピエント 選 択 基 準 では 慢 性 肝 不 全 ではMELD25を 超 えないと 移 植 出<br />

来 る 可 能 性 は 少 ない。 当 科 における 症 例 を 基 に 本 邦 のHCCに 対 する<br />

肝 移 植 の 問 題 点 を 論 じたい。【 対 象 と 方 法 】1994 年 から2011 年 に 当 科<br />

で 施 行 した 肝 移 植 42 例 のうちHCC5 症 例 および 他 施 設 で 移 植 され 当 科<br />

でフォローしている2 症 例 を 対 象 として 検 討 した。【 結 果 】HCCが 保<br />

険 適 応 以 前 に1 例 。 保 険 適 応 以 降 に 保 険 適 応 外 で 肝 移 植 を 施 行 したの<br />

は4 例 。 非 代 償 性 肝 硬 変 を 伴 わない1 例 で 基 金 を 用 い、ミラノ 逸 脱 の1<br />

例 を 自 費 で 施 行 した。1 例 は14 歳 児 に 発 症 した 非 ウイルス 性 の 成 人 型<br />

肝 細 胞 癌 症 例 でMELD6 点 。1 例 がB 型 肝 炎 、 他 3 例 はC 型 肝 炎 に 続 発 し<br />

たHCCで、C-P…score/MELDはそれぞれA/9、C/13、C/15、B/12であっ<br />

た。1 例 を 門 脈 血 栓 、1 例 をTMAで 失 った。 他 3 名 は 現 在 までに 再 発 は<br />

認 められておらず、2 例 でIFNによるウイルス 治 療 を 行 っている。 渡<br />

航 移 植 (ミラノ 外 )の1 例 は3 年 無 再 発 生 存 中 。ミラノ 外 症 例 で 他 施 設 に<br />

て 移 植 された1 例 は2 年 で 移 植 肝 再 発 し、 肝 切 除 後 骨 転 移 出 現 。 集 学 的<br />

治 療 にて3 年 5ヶ 月 の 生 存 が 得 られている。【 考 察 】HCCに 対 する 肝 移<br />

植 の 有 用 性 は 明 白 である。しかしながら、 現 行 の 保 険 適 応 範 囲 内 で 肝<br />

移 植 を 施 行 できる 症 例 は 限 られている。 非 代 償 性 肝 硬 変 でないために、<br />

切 除 やRFAを 繰 り 返 しているうちにミラノ 基 準 を 逸 脱 する 症 例 や、<br />

判 定 から「1ヶ 月 以 内 」に 手 術 予 定 を 組 んでも、 予 定 通 りに 施 行 できず、<br />

直 前 に 他 の 予 定 手 術 の 変 更 を 余 儀 なくされる 場 合 も 考 えられ、 麻 酔 科<br />

や 手 術 場 との 協 力 体 制 が 不 可 欠 である。また 適 当 なドナーがなく、 脳<br />

死 登 録 してもMELD25 点 でかつミラノ 基 準 を 満 たすHCC 症 例 は 非 常<br />

に 限 られていると 考 えられる。また25 点 に 達 すると 全 身 状 態 は 非 常 に<br />

不 良 となり、 脳 死 移 植 登 録 施 設 への 搬 送 の 手 段 や 時 期 の 決 定 が 難 しい。<br />

更 なる 移 植 施 設 の 拡 大 が 求 められる。HCCに 対 する 移 植 を 増 やすた<br />

めにもドナーアクションが 不 可 欠 であると 考 えられる。<br />

<br />

<br />

<br />

<br />

P86-6 Hepatoblastomaに 対 する 治 療 戦 略 ー 肝 移 植 の 適 応 と<br />

タイミング<br />

1<br />

弘 前 大 学 小 児 外 科 、 2 弘 前 大 学 移 植 再 生 医 学 講 座 、 3 弘 前 大 学 消<br />

化 器 外 科 、 4 弘 前 大 学 小 児 科<br />

○… 梅 原 実 1<br />

, 鳴 海 俊 治 2<br />

, 須 貝 道 博 1<br />

, 豊 木 嘉 一 3<br />

,<br />

石 戸 圭 之 輔 3<br />

, 工 藤 大 輔 3<br />

, 木 村 憲 央 3<br />

, 小 林 完 1<br />

,<br />

照 井 君 典 4<br />

, 伊 藤 悦 朗 4 1,3<br />

, 袴 田 健 一<br />

肝 芽 腫 の 治 療 には 腫 瘍 の 全 摘 出 が 重 要 であり、 肝 移 植 は 有 効 な 治 療 法<br />

の 一 つとされ 本 邦 でも 保 険 適 応 となった.しかし、その 適 応 とタイミ<br />

ングは 難 しい。 今 回 我 々は 初 回 治 療 より2 年 10ヶ 月 の 間 に 二 度 の 肝 切<br />

除 と 化 学 療 法 CITA、ITEC 施 行 にても 再 発 を 繰 り 返 し 肝 移 植 となっ<br />

た 症 例 を 経 験 したので 報 告 する。 症 例 は3 歳 男 性 。 感 冒 にて 近 医 受 診<br />

時 に 肝 腫 大 を 指 摘 。 精 査 にて 肝 腫 瘍 、 腫 瘍 マーカーの 著 明 な 上 昇<br />

(AFP236536ng/ml)を 認 めた。 腫 瘍 生 検 にて 肝 芽 腫 の 診 断 。 評 価 は<br />

PRETEXT…III。 化 学 療 法 (CITA)3コース 施 行 後 に 肝 右 3 区 域 切 除 術 施<br />

行 。 術 後 CITA2コース 施 行 。1 年 3ヶ 月 後 、CTにて 肝 切 離 面 に 肝 芽 腫<br />

再 発 を 認 め、 再 度 腫 瘍 切 除 術 を 施 行 された。 術 後 化 学 療 法 として<br />

ITEC4コース 施 行 。さらに10ヶ 月 後 AFPの 上 昇 を 認 め、PET-CTにて<br />

肝 切 離 面 に 陽 性 集 積 、 再 再 発 の 診 断 。CPT-11による 術 前 化 学 療 法 2クー<br />

ル 施 行 した 後 、 祖 母 をドナーとする 生 体 肝 移 植 術 を 施 行 した。 切 除 標<br />

本 の 病 理 組 織 所 見 はcombined…fetal…and…embryonal…epithelial…type。<br />

今 回 の 症 例 について 肝 移 植 の 適 応 とそのタイミングを 検 討 する。<br />

P87-1 発 熱 および 白 血 球 増 多 を 呈 した 胆 嚢 癌 の1 例<br />

国 立 病 院 機 構 岩 国 医 療 センター 外 科<br />

○… 金 谷 信 彦 , 森 廣 俊 昭 , 青 木 秀 樹<br />

【 症 例 】47 歳 , 女 性 .【 主 訴 】 発 熱 【 現 病 歴 】 発 熱 , 右 季 肋 部 痛 で 近<br />

医 受 診 し, 腹 部 エコーで 腹 部 腫 瘤 を 指 摘 され, 当 科 紹 介 となった.【 入<br />

院 時 現 症 】38℃の 発 熱 , 右 季 肋 部 に 約 10cm 大 の 圧 痛 を 伴 う 腫 瘤 を 触<br />

知 した.【 入 院 時 血 液 検 査 】 白 血 球 数 …21200/μl,CRP…17.27mg/dl.<br />

CEA/CA19-9といった 腫 瘍 マーカーは 正 常 であったが,IL-2receptor<br />

が2570U/ml…と 上 昇 していた. 炎 症 反 応 上 昇 が 続 いていたため, 腫 瘍<br />

によるG-CSFの 産 生 を 疑 い, 測 定 したところ,82.1pg/mlと 高 値 を 呈<br />

していた.【 腹 部 造 影 CT】 胆 嚢 底 部 にわずかに 連 続 性 を 認 めるものの,<br />

ほとんどが 胆 嚢 壁 外 に 進 展 を 認 める 径 8.5cmの 内 部 不 均 一 で 低 濃 度 が<br />

目 立 つ 腫 瘤 を 認 めた.その 腫 瘤 は 胆 嚢 動 脈 からの 栄 養 血 管 が 存 在 し,<br />

胆 嚢 由 来 の 腫 瘍 が 疑 われた. 腫 瘍 は 十 二 指 腸 ・ 肝 ・ 膵 ・ 横 行 結 腸 を 圧<br />

排 していたが 浸 潤 は 明 らかではなかった.その 頭 側 に 主 腫 瘍 と 明 らか<br />

に 連 続 しない 径 4cm 大 の 腫 瘤 を 認 め,リンパ 節 転 移 が 疑 われた.【MRI/<br />

MRCP】 肝 内 転 移 , 胆 管 の 狭 窄 ・ 不 整 は 認 めなかった.【EUS-FNA】<br />

悪 性 リンパ 腫 ・ 内 分 泌 腫 瘍 も 鑑 別 に 挙 がったため,EUS-FNAを 施 行 し,<br />

未 分 化 なcarcinomaと 診 断 された. 以 上 より 胆 嚢 癌 T3<br />

(S2,Hinf0,H0,Binf0,PV0,A0,P0),N1(12c):StageIIIと 診 断 した.【 手 術 】<br />

肝 S4a+S5 部 分 切 除 ,D2 郭 清 , 胆 嚢 摘 出 術 を 施 行 した. 主 腫 瘍 と 十 二<br />

指 腸 は 強 固 に 癒 着 していたため, 十 二 指 腸 部 分 切 除 を 追 加 した.【 病<br />

理 所 見 】 胆 嚢 底 部 に10…cm 大 の 充 実 性 で, 中 心 部 が 壊 死 した 腫 瘤 を 認<br />

めた.また 粘 膜 内 に 乳 頭 状 に 増 殖 する 腺 癌 成 分 をごく 一 部 認 めたが,<br />

主 体 は 肉 腫 様 の 形 態 を 示 す 未 分 化 な 成 分 であった. 免 疫 染 色 では…<br />

AE1/3,CAM5.2といったcytokeratinが 陽 性 であった. 十 二 指 腸 切 除 標<br />

本 は 粘 膜 下 まで 腫 瘍 が 浸 潤 していた.T3(se,pHinf1a),N1(12c):<br />

StageIIIと 診 断 した.【 術 後 経 過 】 術 後 4 日 目 には 解 熱 し, 術 後 7 日 目<br />

には 白 血 球 数 も 正 常 化 し, 軽 度 の 膵 液 漏 を 認 めたが 術 後 14 日 目 で 退 院<br />

された.【 考 察 】 発 熱 および 白 血 球 増 多 を 呈 した 胆 嚢 癌 1 切 除 例 を 経 験<br />

したので, 考 察 を 加 えて 報 告 する.<br />

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