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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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P64-4 爪 楊 枝 の 十 二 指 腸 穿 通 が 契 機 となって 発 見 された 膵 頭<br />

部 膵 管 内 乳 頭 粘 液 性 腺 腫 の1 切 除 例<br />

1<br />

滋 賀 医 科 大 学 外 科 学 講 座 、 2 国 立 病 院 機 構 滋 賀 病 院 外 科<br />

○… 赤 堀 浩 也 1<br />

, 塩 見 尚 礼 1<br />

, 仲 成 幸 1<br />

, 来 見 良 誠 2 1<br />

, 谷 徹<br />

【はじめに】 膵 嚢 胞 性 腫 瘍 の 術 前 診 断 ・ 手 術 適 応 に 関 しては、 判 断 に<br />

窮 する 症 例 が 多 い。 異 物 の 消 化 管 穿 通 に 伴 う 症 状 で 偶 発 的 に 画 像 検 査<br />

から 発 見 された 膵 管 内 乳 頭 粘 液 性 腺 腫 の1 手 術 症 例 を 経 験 したので 報<br />

告 する。【 症 例 】68 歳 男 性 。 食 思 不 振 と 心 窩 部 痛 を 主 訴 に 近 医 受 診 。<br />

CT 検 査 にて 膵 頭 部 に 径 3cm 大 の 嚢 胞 性 腫 瘤 を 指 摘 。また 門 脈 への 直<br />

接 浸 潤 が 疑 われた。MRI…T1でiso…intensity,…T2でhigh…intensity,…DW1<br />

で 高 信 号 に 描 出 される 嚢 胞 性 腫 瘤 を 認 めた。CTおよびERCPにて 主<br />

膵 管 の 拡 張 や 嚢 胞 との 交 通 は 認 めなかった。GFで 胃 前 庭 部 の 膨 らみ<br />

悪 く 壁 外 性 圧 迫 所 見 が 疑 われたほか、 十 二 指 腸 球 部 にびらん 性 変 化 を<br />

認 めた。 十 二 指 腸 球 部 粘 膜 の 生 検 でびらんと 出 血 を 認 め、 多 数 の 好 中<br />

球 を 含 む 炎 症 細 胞 浸 潤 を 認 めたが、 腫 瘍 性 病 変 は 認 めなかった。 腫 瘍<br />

マーカーはCEAのみ6.4と 高 値 示 した。 以 上 から 膵 管 内 乳 頭 粘 液 性 腫<br />

瘍 の 術 前 診 断 で 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 施 行 した。 術 中 所 見 は、 胃 小 弯 か<br />

ら 肝 十 二 指 腸 間 膜 にかけて 広 範 囲 に 組 織 肥 厚 とリンパ 節 腫 大 を 認 めた。<br />

肝 尾 状 葉 の 一 部 、 左 肝 動 脈 および 胃 前 庭 部 小 弯 側 後 壁 が 強 固 に 癒 着 し<br />

ていた。また 膵 頭 部 腫 瘍 の 門 脈 との 癒 着 も 強 固 で、 肝 尾 状 葉 部 分 切 除<br />

+ 門 脈 合 併 切 除 術 施 行 。 切 除 した 胃 小 弯 側 に 約 6cmの 爪 楊 枝 ( 先 端 は<br />

肝 尾 状 葉 内 )を 認 めた。 爪 楊 枝 の 迷 入 部 位 ( 膵 頭 部 、 肝 尾 状 葉 、 肝 臓 と<br />

癒 着 した 結 合 組 織 )には、 出 血 、 形 質 細 胞 、 好 酸 球 、 好 中 球 浸 潤 を 伴 っ<br />

た 繊 維 性 肉 芽 組 織 が 形 成 されていたが、 化 膿 性 炎 症 所 見 は 認 めなかっ<br />

た。 郭 清 したリンパ 節 に 悪 性 所 見 認 めず、 門 脈 浸 潤 が 疑 われた 部 位 は<br />

肉 芽 組 織 であった。【 結 語 】 術 前 診 断 が 困 難 だった、 爪 楊 枝 の 十 二 指<br />

腸 穿 通 を 伴 う 膵 頭 部 膵 管 内 乳 頭 粘 液 性 腺 腫 の1 切 除 例 を 経 験 した。<br />

P64-5 IPMC, 胃 癌 , 大 腸 癌 の 同 時 性 早 期 3 重 複 癌 の1 例<br />

西 美 濃 厚 生 病 院 外 科<br />

○… 水 谷 憲 威 , 飯 田 辰 美 , 高 橋 啓 , 岡 田 将 直<br />

【 症 例 】77 歳 女 性 。2011 年 6 月 , 胃 集 団 検 診 のUGIにて 胃 角 部 に 隆 起<br />

性 病 変 を 指 摘 された。 近 医 で 上 部 消 化 管 内 視 鏡 検 査 を 行 われ, 胃 角 部<br />

小 弯 に 腫 瘍 を 指 摘 され, 生 検 の 結 果 , 胃 癌 (tub1)と 診 断 された。 手 術<br />

目 的 にて 当 院 を 紹 介 された。 腹 部 エコー,CTにて 膵 頭 部 に 約 30mm<br />

大 の 多 房 性 病 変 が 認 められた。 胃 内 視 鏡 検 査 で 胃 角 部 小 弯 に 約 6cm 大<br />

の0-IIa 病 変 が 認 められた(tub1)。 大 腸 内 視 鏡 検 査 で 上 行 結 腸 に 約 2cm<br />

大 の0-IIc+IIa 病 変 が 認 められた(tub1)。MRCPにて 膵 頭 部 に 多 房 性<br />

の 嚢 胞 性 病 変 が 認 められ, 分 枝 型 IPMNの 所 見 であった。ERCPにて<br />

Vater 乳 頭 から 粘 液 の 流 出 が 認 められ, 生 検 の 結 果 ,IPMNと 診 断 さ<br />

れた。2011 年 7 月 , 大 腸 癌 に 対 してEMRを 行 った 後 ,IPMNと 早 期 胃<br />

癌 に 対 して 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 を 行 った。 病 理 組 織 診 断 は, 大 腸 はtu<br />

b1,pM,int,INFa,ly0,v0,pHM0,pVM0,pStage0, 胃 はtub1~pap,pT1a,int,<br />

INFa,ly1,v1,pN0,pPM0,pDM0,pStageIA, 膵 は 膵 管 内 乳 頭 粘 液 性 腺 癌<br />

(IPMC),minimally…invasive,Ph,pTS2, 嚢 胞 型 ,pT2,pCH(-),pDU(-),<br />

pS(-),pRP(-),pN0,pPCM(-),pBCM(-),INFβ,ly0,v0,ne0,mpd(-),<br />

pStageIIであった。【 考 察 】 膵 管 内 乳 頭 粘 液 性 腫 瘍 (IPMN)は 膵 管 内 に<br />

粘 液 産 生 上 皮 が 乳 頭 状 に 増 殖 する 腫 瘍 で, 腺 腫 より 非 浸 潤 癌 , 微 小 浸<br />

潤 癌 ,さらに 由 来 浸 潤 癌 へと 進 展 する 疾 患 である。 自 験 例 はIPMC<br />

(IPMN 由 来 の 微 小 浸 潤 癌 )であった。 日 本 膵 臓 学 会 によるIPMNの 全<br />

国 集 計 では,IPMN 由 来 膵 癌 は17%,IPMN 併 存 膵 癌 は4%とされる。<br />

IPMNと 他 臓 器 の 悪 性 腫 瘍 の 合 併 ( 同 時 性 ・ 異 時 性 )は 約 19%と 報 告 さ<br />

れ, 比 較 的 頻 度 が 高 い。 消 化 器 癌 が 約 79%を 占 め,なかでも 胃 癌 , 大<br />

腸 癌 が 多 いとされる。ところが,IPMC(IPMN)と 重 複 癌 …をキーワー<br />

ドに 医 学 中 央 雑 誌 にて 検 索 (1983 年 ~2010 年 )を 行 ったところ,3 重 複<br />

癌 以 上 の 合 併 の 報 告 例 は3 例 のみ( 会 議 録 は 除 く)であった。IPMC<br />

(IPMN)の3 重 複 癌 以 上 の 合 併 は 非 常 にまれであると 思 われた。 胃 癌<br />

は 壁 深 達 度 pT1aであったが,tub1~papのほかにpor,sig,mucと 多 彩<br />

な 組 織 像 が 認 められ, 興 味 深 いと 思 われた。<br />

P64-6 直 腸 癌 術 後 、IPMCに 幽 門 輪 温 存 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 後 、<br />

早 期 胃 癌 に 対 して 幽 門 側 胃 切 除 を 行 った3 重 複 癌 の1 例<br />

岐 阜 大 学 第 1 外 科<br />

○… 関 野 考 史 , 木 村 真 樹 , 村 瀬 勝 俊 , 関 野 誠 史 郎 ,<br />

竹 村 博 文<br />

【はじめに】IPMTは 他 臓 器 悪 性 腫 瘍 を 合 併 することが 多 いとされて<br />

いるが、3 重 複 癌 は 稀 である。また 幽 門 輪 温 存 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 後<br />

に 胃 癌 に 対 して 幽 門 側 胃 切 除 を 行 った 報 告 は 少 なく、 再 建 方 法 に 一 考<br />

を 要 する。【 症 例 】60 歳 代 の 男 性 である。7 年 前 に 直 腸 癌 に 対 し 腹 会 陰<br />

式 直 腸 切 断 術 が 施 行 された。 病 理 検 査 結 果 でStageIIIbであり、 術 後<br />

補 助 化 学 療 法 として5FU+ロイコボリンを6サイクル 施 行 された。 術<br />

前 のCTおよびMRIで 膵 頭 部 のIPMTが 指 摘 されていた。 径 25mmであ<br />

きらかな 壁 在 結 節 はなく 経 過 観 察 とした。 経 過 観 察 中 のCTおよび<br />

MRIで 増 大 傾 向 および 壁 在 結 節 を 指 摘 されたため、 手 術 適 応 として5<br />

年 前 ( 直 腸 癌 術 後 2 年 )に 幽 門 輪 温 存 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 (Child 変 法 によ<br />

る 再 建 )が 施 行 された。 病 理 検 査 でIntraductal…papillary-mucinous…<br />

carcinoma,ch(-),du(-),s(-),rp(-),pv(-),a(-),pl(-),oo(-),ly0,v0,ne0,mpd<br />

(+),n0と 診 断 された。その1 年 後 術 後 定 期 検 査 目 的 の 上 部 消 化 管 内 視<br />

鏡 検 査 で 前 庭 部 小 弯 側 にIIc+IIa 病 変 認 められ、sm 浸 潤 が 疑 われたため、<br />

幽 門 側 胃 切 除 術 が 行 われた。 胃 空 腸 吻 合 部 の 空 腸 を 約 5cmにわたり 合<br />

併 切 除 した。 残 胃 に 結 腸 後 経 路 で 空 腸 を 端 々 吻 合 した。 輸 入 脚 は 挙 上<br />

空 腸 の 右 側 壁 に 吻 合 し た。 病 理 検 査 結 果 tub2( ><br />

por2),pSM,ly0,v0,pN0,pStageIAであった。 胃 切 除 後 4 年 の 現 在 あきら<br />

かな 再 発 の 徴 候 なく 経 過 観 察 中 である。【まとめ】IPMTには 重 複 癌<br />

があることを 念 頭 におき 密 に 経 過 観 察 する 必 要 がある。また 幽 門 輪 温<br />

存 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 後 であっても 幽 門 側 胃 切 除 は 安 全 に 施 行 できた。<br />

P64-7 間 質 の 硝 子 化 を 伴 ったIPMNの 一 切 除 例<br />

国 立 がん 研 究 センター 東 病 院 上 腹 部 外 科<br />

○… 北 口 和 彦 , 加 藤 祐 一 郎 , 後 藤 田 直 人 , 木 下 敬 弘 ,<br />

高 橋 進 一 郎 , 小 西 大 , 木 下 平<br />

症 例 は70 歳 の 男 性 。 咽 頭 違 和 感 、 嗄 声 にて 発 見 された 下 咽 頭 癌 に 対 し<br />

て 放 射 線 治 療 が 行 われたが、その 精 査 中 に 胃 癌 と 膵 体 部 嚢 胞 性 病 変 を<br />

同 時 に 指 摘 された。 膵 病 変 は、CTにて 小 石 灰 化 を 伴 う20mm 大 の 多<br />

房 性 嚢 胞 性 腫 瘤 として 捉 えられ、 小 嚢 胞 が 集 簇 する 形 状 を 呈 していた。<br />

CT 単 独 では 漿 液 性 嚢 胞 腫 瘍 を 最 も 考 える 所 見 であったが、MRI<br />

(MRCP)ではブドウの 房 状 を 呈 し、また 主 膵 管 との 連 続 性 も 認 められ<br />

たことよりIPMNと 診 断 された。 明 らかなmural…noduleは 認 められな<br />

かったが、 腫 瘤 被 膜 に 遷 延 性 の 造 影 効 果 の 増 強 を 認 め、IPMCが 疑 わ<br />

れた。 下 咽 頭 癌 に 関 しては、 放 射 線 治 療 が 奏 効 しCRが 得 られたため、<br />

胃 癌 、 膵 嚢 胞 性 病 変 に 対 して 外 科 的 切 除 を 行 う 方 針 となり、 膵 頭 十 二<br />

指 腸 切 除 術 を 施 行 した。 膵 病 変 は 肉 眼 的 には22×18mm 大 の 多 房 性 嚢<br />

胞 性 腫 瘤 であり、 内 部 には 無 色 透 明 な 粘 液 の 存 在 が 認 められた。 組 織<br />

学 的 には 丈 の 低 い 円 柱 上 皮 に 裏 打 ちされた 嚢 胞 を 認 め、 周 囲 間 質 に 硝<br />

子 化 を 伴 っていた。 浸 潤 像 などの 明 らかな 悪 性 所 見 は 認 められず、 鑑<br />

別 診 断 として 漿 液 性 嚢 胞 腫 瘍 、 変 性 の 加 わったIPMN、リンパ 管 腫 な<br />

どが 考 えられた。 免 疫 染 色 を 施 行 すると、 嚢 胞 上 皮 はCK7(+)、CK20<br />

(-)、CEA(-)、CA19-9(+)、 間 質 はGFAP(-)、S100(-)、D2-40(+)、<br />

CD34(-)との 結 果 であった。 病 変 の 辺 縁 部 には 異 型 に 乏 しい 高 円 柱 状 、<br />

乳 頭 状 の 増 生 を 伴 う 成 分 が 認 められ、この 変 化 を 腫 瘍 性 と 考 えると、<br />

何 らかの 反 応 性 変 化 にて 間 質 の 増 生 、 硝 子 化 を 来 したIPMNを 最 も 疑<br />

う 所 見 であった。 間 質 の 硝 子 化 を 伴 うIPMNについては、 本 邦 におい<br />

てその 報 告 例 は 少 なく、 調 べ 得 る 限 りでは 平 林 らが 報 告 した<br />

Oncocytic…typeにおける3 例 のみであり、 稀 な 病 態 であると 考 えられた。<br />

また、 文 献 的 にもSolid-pseudopapillary…tumorや 嚢 胞 性 神 経 内 分 泌 腫<br />

瘍 とは 異 なり、IPMNにおける 間 質 の 硝 子 化 は 非 典 型 的 であるとされ、<br />

その 原 因 や 病 態 については 不 明 な 点 が 多 いと 考 えられた。 今 後 も 症 例<br />

を 蓄 積 し、 検 討 を 重 ねることが 肝 要 であると 考 えられ、 今 回 その 一 切<br />

除 例 を 経 験 したため 報 告 する。<br />

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