タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日（水） - æ ªå¼ä¼šç¤¾ã‚³ãƒ³ã‚°ãƒ¬

P101-5 尾 側 膵 切 除 における 当 院 のコンベンショナルな 膵 断 端
処 理 法 とその 成 績
高 知 医 療 センター 消 化 器 外 科
○… 志 摩 泰 生 , 上 月 章 史 , 住 吉 辰 朗 , 齋 坂 雄 一 , 石 川 忠 則 ,
田 中 公 章
[ 目 的 ] 当 院 での 尾 側 膵 切 除 における 膵 断 端 処 理 法 を 紹 介 し、その 成
績 について 報 告 する。[ 方 法 ] 膵 切 離 はメスで 行 い、 膵 断 端 の 止 血 は
5-0PDSあるいは 電 気 メスで 行 う。 主 膵 管 を5-0PDSで 連 続 縫 合 で 閉 鎖 。
4-0PDSで 膵 断 端 を 魚 口 形 に 連 続 縫 合 を 行 う。 開 院 の2005 年 3 月 から
2011 年 10 月 までに 膵 疾 患 に 対 し、 本 法 で 尾 側 膵 切 除 術 を 施 行 した63 例
を 対 象 とした。…[ 結 果 ] 男 性 28 例 、 女 性 35 例 。 年 齢 70.1 歳 (21-87)。 疾
患 は 浸 潤 性 膵 管 癌 45 例 、IPMN6 例 、MCT4 例 、 腺 房 細 胞 癌 3 例 、その
他 5 例 であった。 合 併 切 除 は23 例 に 施 行 し、 胃 12 例 、 結 腸 5 例 、 副 腎 4 例 、
腎 ( 部 分 )2 例 、 空 腸 1 例 、 腹 腔 動 脈 合 併 切 除 は6 例 、 門 脈 再 建 は3 例 に 施
行 した( 重 複 あり)。 手 術 時 間 中 央 値 160 分 (55-365)。 出 血 量 318ml(0-
1125)。 輸 血 は5 例 (8%)に 施 行 。 合 併 症 は7 例 (11%)に 発 生 し、 膵 液 瘻
4 例 (6%)、 胃 壊 死 ( 再 手 術 )1 例 、 胃 潰 瘍 1 例 、せん 妄 1 例 であった。 術
後 在 院 日 数 は13 日 (9-124)。 膵 液 瘻 4 例 は、GradeA1 例 、GradeB3 例 で
あった。GradeBの3 例 の 概 要 は、 症 例 1は 結 腸 、 副 腎 、 噴 門 側 胃 切 除
を 併 施 。 膵 断 端 に 厚 みと 硬 化 があり、 連 続 縫 合 はできず、 結 節 縫 合 で
魚 口 形 に 縫 合 した。 症 例 2は 他 院 で 横 行 結 腸 癌 のため 右 半 結 腸 切 除 後 で、
その 吻 合 部 に 大 網 および 胃 体 下 部 大 弯 が 強 固 に 癒 着 しており、 大 網 動
脈 を 損 傷 した。 脾 動 脈 根 部 で 神 経 叢 浸 潤 を 認 め、 腹 腔 動 脈 を 合 併 切 除
すると、 胃 上 部 の 血 流 が 悪 くなったため、 噴 門 側 胃 切 除 も 併 施 。 膵 の
切 離 はASPDAから5mm 程 度 左 側 で 行 った。 主 膵 管 も 膵 断 端 も 通 常 通
り 処 理 できたが、 膵 鉤 部 の 膵 管 の 損 傷 が 膵 液 瘻 の 原 因 と 考 えられた。
症 例 3は 胃 、 左 腎 の 部 分 切 除 を 併 施 した。 膵 液 瘻 の 原 因 は 不 明 。[ 結 語 ]
膵 液 瘻 の 発 生 は4 例 (6%)であった。 本 法 はコンベンショナルな 方 法 で
あるが、コストもかからず、 開 腹 下 での 膵 断 端 処 理 としては、 優 れて
いると 考 えられた。 膵 液 瘻 をさらに 減 少 させるためには、 膵 断 端 に 厚
みと 硬 化 がある 場 合 は、 特 に 慎 重 な 処 置 が 必 要 で、また 尾 側 膵 亜 全 摘
術 の 際 は、 膵 鉤 部 の 細 い 膵 管 も 可 及 的 に 縫 合 する 必 要 があると 考 えら
れた。
P101-6 教 室 における 鏡 視 下 尾 側 膵 切 除 術 の 膵 切 離 法 と 手 術 成
績 の 検 討
昭 和 大 学 消 化 器 ・ 一 般 外 科 学 教 室
○… 小 池 礼 子 , 村 上 雅 彦 , 青 木 武 士 , 和 田 友 祐 , 山 下 剛 史 ,
松 田 和 広 , 草 野 智 一 , 古 泉 友 丈 , 藤 森 聡 , 榎 並 延 太 ,
加 藤 貴 史
【 背 景 】 教 室 では2009 年 6 月 から 本 格 的 に 導 入 して 以 降 現 在 まで12 例
の 鏡 視 下 膵 体 尾 部 切 除 術 を 施 行 しており、 膵 切 離 には 全 例 自 動 縫 合 器
を 使 用 している。また、 膵 液 瘻 対 策 として 大 動 物 実 験 を 行 い 膵 切 離 断
端 の 縫 合 強 度 を 組 織 学 的 に 検 討 してきた。 今 回 教 室 における 鏡 視 下 尾
側 膵 切 除 術 症 例 の 膵 切 離 法 と 使 用 したデバイス、 手 術 および 周 術 期 成
績 、 膵 液 瘻 、SSIの 有 無 を 検 討 したので 報 告 する。【 対 象 と 方 法 】2005
年 1 月 から2012 年 10 月 までに 施 行 した 鏡 視 下 膵 切 除 症 例 20 例 のうち、
自 動 縫 合 器 にて 膵 切 離 を 行 った12 例 の 鏡 視 下 尾 側 膵 切 除 症 例 につき 検
討 し た。 自 動 縫 合 器 の 内 訳 はEchelonTM3 例 、Endo-GIATM2 例 、
Duet…TRSTM7 例 であった。 手 術 成 績 は 手 術 時 間 、 出 血 量 について、
周 術 期 成 績 は 食 事 開 始 日 、ドレーン 抜 去 日 数 、 術 後 在 院 日 数 について、
合 併 症 は 膵 液 瘻 、SSIの 有 無 について 検 討 した。 大 動 物 実 験 では、ミ
ニブタを 用 いたDuet…TRSTMの 縫 合 強 度 を、0、2.5、5 分 に 設 定 した
staple 時 間 におけるそれぞれの 切 離 断 端 の 組 織 学 的 評 価 に 基 づき 検 討
した。【 結 果 】 患 者 背 景 は 平 均 年 齢 60.9 歳 、 男 女 比 5 対 7で、 全 例 正 常
膵 であった。 手 術 時 間 、 出 血 量 の 平 均 は212 分 、272g、 食 事 開 始 日 、
ドレーン 抜 去 日 数 、 術 後 在 院 日 数 の 平 均 は6.3 日 、3.5 日 、16.8 日 であっ
た。 膵 液 瘻 はgradeA3 例 (25%)、gradeB2 例 (17%)で、その 他 7 例 (58%)
には 見 られなかった。またSSIは 全 例 見 られなかった。 大 動 物 実 験 では、
staple 時 間 5 分 の 群 で、 膵 切 離 断 端 の 組 織 学 的 なsealedを 確 認 した。【 結
語 】 自 動 縫 合 器 の 特 徴 を 把 握 し 膵 切 離 法 を 工 夫 することで、 鏡 視 下 尾
側 膵 切 除 は、 安 全 に 導 入 可 能 な 術 式 と 考 えられた。また 今 後 の 症 例 に
おいて、 大 動 物 実 験 の 結 果 を 踏 まえstaple 時 間 を5 分 に 設 定 し 膵 切 離
を 行 うことで、 更 なる 膵 液 瘻 の 発 症 抑 制 が 可 能 であることが 期 待 され
た。
P101-7 尾 側 膵 切 除 術 における 自 動 縫 合 器 切 離 法 の 有 用 性
川 崎 市 立 川 崎 病 院 外 科
○… 市 東 昌 也 , 相 浦 浩 一
【 目 的 】 尾 側 膵 切 除 術 ( 以 下 、DP)では 術 後 膵 液 瘻 の 発 生 頻 度 が 高 く、
安 全 で 確 実 に 膵 断 端 を 閉 鎖 することは 重 要 な 課 題 である。 近 年 われわ
れは 自 動 縫 合 器 による 膵 断 端 処 理 を 行 っているので、その 臨 床 成 績 を
報 告 する。【 対 象 ・ 方 法 】2001 年 5 月 より2011 年 11 月 までの 間 に 膵 臓 原
発 疾 患 に 対 しDPを 施 行 した 症 例 26 例 を 対 象 とした。 疾 患 は 浸 潤 性 膵
管 癌 13 例 、IPMN4 例 、MCN2 例 、 内 分 泌 腫 瘍 3 例 、その 他 4 例 であった。
2010 年 8 月 までに 行 っていた 主 膵 管 結 紮 + 膵 断 端 縫 合 閉 鎖 ( 従 来 法 )19
例 ( 脾 温 存 2 例 を 含 む)と2010 年 9 月 より 施 行 しているDuet…TRS(60-4.8)…
による 自 動 縫 合 器 切 離 法 ( 現 法 )7 例 ( 腹 腔 鏡 下 2 例 を 含 む)を 背 景 因 子
( 年 齢 、 性 別 、 原 疾 患 、 膵 硬 化 度 )、 手 術 因 子 ( 手 術 時 間 、 出 血 量 )、 膵
液 瘻 の 有 無 、 術 後 ドレーン 挿 入 日 数 、 術 後 在 院 日 数 、 膵 液 瘻 以 外 の 合
併 症 の 有 無 について 検 討 した。 従 来 法 はメスにて 膵 切 離 後 、 主 膵 管 を
結 紮 し、 断 端 を 手 縫 いで 結 節 縫 合 閉 鎖 した。 現 法 の 手 技 は 腸 鉗 子 によ
る5 分 間 の 膵 実 質 圧 挫 の 後 に5-10 分 かけて 切 離 することを 基 本 とした。
ドレーンは 原 則 として 筒 型 チューブを 閉 鎖 式 で 挿 入 した。 膵 液 瘻 の 定
義 はISGPF 基 準 に 従 った。【 結 果 】 従 来 法 と 現 法 を 比 較 すると 背 景 因 子 、
手 術 因 子 に 有 意 差 を 認 めなかったが、 出 血 量 は 現 法 で 少 ない 傾 向 に
あった。いわゆるsoft…pancreasは 従 来 法 で63.1%(12/19 例 )、 現 法 で
100%(7/7 例 )であった。 膵 液 瘻 の 発 生 は 従 来 法 ではGrade…A…2 例 、
Grade…B…3 例 であり、 現 法 ではGrade…A… が1 例 のみであった。 術 後 ド
レーン 挿 入 日 数 は 従 来 法 13.8±9.6 日 、 現 法 8.5±2.3 日 であり 現 法 で 短
い 傾 向 にあった。 術 後 在 院 日 数 は 従 来 法 22.7±9.9 日 、 現 法 16±3.7 日
であり、 現 法 で 有 意 に 短 縮 していた。 膵 液 瘻 以 外 の 合 併 症 として 従 来
法 で1 例 呼 吸 不 全 による 手 術 関 連 死 を 認 めた。【 結 語 】 現 法 は 簡 便 、 確
実 な 手 技 であり、 有 用 な 切 離 ・ 縫 合 法 であると 考 える。
P101-8 自 動 縫 合 器 を 用 いた 尾 側 膵 切 除 の 成 績 と 膵 液 瘻 発 生 要
因 の 検 討
香 川 大 学 消 化 器 外 科
○… 岡 野 圭 一 , 上 村 淳 , 野 毛 誠 示 , 前 田 典 克 , 大 島 稔 ,
柏 木 裕 貴 , 山 本 尚 樹 , 赤 本 伸 太 郎 , 藤 原 理 朗 , 臼 杵 尚 志 ,
鈴 木 康 之
( 目 的 ) 当 科 では 尾 側 膵 切 除 において 自 動 縫 合 器 を 用 いた5 分 間 の 緩 徐
圧 迫 法 (Slow…Flattening…Technique)を 報 告 し、 膵 切 離 を 行 ってきた。
本 法 は 簡 便 な 手 技 であり、 比 較 的 容 易 に 習 熟 出 来 るが、 一 定 の 頻 度 で
膵 液 瘻 (PF)の 発 生 を 認 めている。 自 動 縫 合 器 切 離 法 によるPF 発 生 の
要 因 を 検 討 し、 当 科 でのPF 対 策 に 関 して 報 告 する。( 方 法 )2006 年 より
2011 年 までの 尾 側 膵 切 除 39 症 例 に 対 して、 本 法 による 膵 切 離 を 施 行 し
た。ドレーン( 閉 鎖 式 低 圧 持 続 吸 引 式 )を 膵 切 離 断 端 に 留 置 し、ルーズ
ループ 法 で 固 定 している。PF 発 生 に 影 響 を 与 える 因 子 して 切 離 部 位 、
切 離 部 の 膵 厚 、 膵 性 状 、BMI,…アルブミン 値 、 術 後 ドレーン 中 アミラー
ゼ 値 などを 含 む 項 目 を 検 討 した。( 結 果 ) 平 均 年 齢 は70 歳 、 男 女 比 は
24:15であった。 疾 患 は 浸 潤 性 膵 管 癌 15 例 、 嚢 胞 性 膵 疾 患 10 例 、
PNET…5 例 、 膵 転 移 3 例 、 そ の 他 6 例 で あ っ た。Clinical…PF(ISGPF…
Grade…B+C)を10 例 (Grade…B…9 例 ,…C…1 例 )、25%に 認 めた。 術 前 ・ 術
中 因 子 15 項 目 の 単 変 量 および 多 変 量 解 析 では、 膵 臓 の 切 離 部 位 での 厚
さ(16mm 以 上 )、 出 血 量 (1000ml 以 上 )が 有 意 な 因 子 であった。PF 症
例 の 術 後 ドレーン 中 アミラーゼの 推 移 を 検 討 すると、 術 後 1 日 目 に
4000U/L 以 上 の 高 値 を 示 したものは5 例 (50%)であり、その 他 の 症 例
は3 日 目 以 降 に 上 昇 あるいは 感 染 の 顕 著 化 を 認 めており、 手 術 操 作 に
よる 機 械 的 損 傷 と 異 なった 機 序 によるPFのパターンが 示 唆 された。
対 策 としては 切 離 厚 16mm 以 上 の 膵 に 対 しては、 自 動 縫 合 器 の 特 殊
カートリッジ 選 択 (extra-thick…black…cartridge…2.25-3.0mm)、 抗 生 剤
使 用 によるPF 感 染 対 策 などを 開 始 している。( 結 語 ) 自 動 縫 合 器 を 用 い
た 膵 体 尾 部 切 除 の 膵 液 瘻 発 生 危 険 因 子 は 切 離 部 位 における 膵 臓 の 厚 さ
と 出 血 量 である。
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