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タイムテーブル 第 1 日目 5 月30日(水) - 株式会社コングレ

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P93-5 1cm 以 下 小 膵 癌 の2 例<br />

1<br />

足 利 赤 十 字 病 院 外 科 、 2 足 利 赤 十 字 病 院 放 射 線 診 断 科 、 3 足<br />

利 赤 十 字 病 院 検 査 部<br />

○… 瀧 川 穣 1<br />

, 前 田 大 1<br />

, 藤 崎 真 人 1<br />

, 松 田 圭 央 1<br />

, 岸 田 憲 弘 1<br />

,<br />

佐 藤 浩 三 2<br />

, 潮 田 隆 一 2 3<br />

, 清 水 和 彦<br />

【 緒 言 】 膵 癌 の 予 後 は 非 常 に 厳 しく、 根 治 切 除 できたとしても 長 期 生<br />

存 症 例 は 限 られている。 唯 一 長 期 生 存 の 可 能 性 は 早 期 と 考 えられる 微<br />

小 膵 癌 を 発 見 切 除 することである。 今 回 我 々は2 例 の1cm 以 下 Stage…I<br />

膵 癌 を 切 除 し 得 たのでこれを 報 告 する。【 症 例 】 症 例 1は79 歳 男 性 、2<br />

年 前 の 直 腸 癌 切 除 後 の 経 過 観 察 CTにて 主 膵 管 拡 張 を 指 摘 された。<br />

MDCTでは 主 膵 管 狭 窄 部 に 一 致 して 造 影 効 果 の 異 なる 領 域 を 認 めた<br />

が、 腫 瘍 として 認 識 できなかった。EUSで 同 部 位 に11mm 大 の 低 エコー<br />

腫 瘤 を 認 め、ERCPにて 膵 頭 部 主 膵 管 に5mm 長 の 高 度 狭 窄 像 あり、 擦<br />

過 細 胞 診 にてClass…IV、 膵 頭 部 癌 と 診 断 した。 全 胃 幽 門 輪 温 存 膵 頭<br />

十 二 指 腸 切 除 術 D2 郭 清 を 施 行 し、 病 理 検 査 にて 膵 頭 部 に9mmの 高 分<br />

化 型 管 状 腺 癌 、pT1N0M0…Stage…I( 膵 癌 取 り 扱 い 規 約 第 6 版 )と 診 断 し<br />

た。 現 在 術 後 4ヶ 月 で 外 来 にて 補 助 化 学 療 法 施 行 中 である。 症 例 2は76<br />

歳 女 性 、 近 医 の 腹 部 US…にて 膵 体 尾 部 主 膵 管 拡 張 を 指 摘 され、 当 院 を<br />

受 診 。MDCTで 膵 体 尾 部 主 膵 管 の 高 度 拡 張 と、その 中 枢 側 に15mm 大<br />

の 腫 瘍 を 認 め、EUSにて 同 部 位 に11mmの 低 エコー 腫 瘤 を 認 めた。<br />

ERCPで 膵 体 部 主 膵 管 の9mm 長 の 高 度 狭 窄 像 あり、 同 部 位 よりの 擦 過<br />

細 胞 診 がClass…IIIであったが、 腺 癌 も 否 定 できないとのコメントもあ<br />

り、 臨 床 的 に 膵 癌 と 診 断 した。 尾 側 膵 切 除 術 D2 郭 清 を 行 い、 病 理 学<br />

的 検 索 にて10mm 大 の 高 分 化 型 管 状 腺 癌 を 認 め、pT1N0M0…Stage…Iと<br />

診 断 した。【 考 察 】 文 献 的 にStage…I 膵 癌 は5 年 生 存 率 が6… 割 程 度 あり、<br />

それ 以 上 の 進 行 癌 と 比 較 して 明 らかによいと 考 えられ、TS1の 中 でも<br />

更 に 小 さな10mm 以 下 のものは、 長 期 予 後 が 期 待 できる。しかしなが<br />

ら 膵 癌 登 録 のデータによると、 通 常 型 膵 癌 の 中 で10mm 以 下 の 切 除 例<br />

は 全 体 の1% 以 下 しかない。 今 回 の2 例 は 画 像 的 に 主 膵 管 拡 張 を 指 摘 さ<br />

れ、 精 査 にて 膵 癌 が 確 定 した。MDCTで 腫 瘍 として 認 識 困 難 な 場 合<br />

でもわずかに 造 影 効 果 が 異 なる 領 域 を 認 めた。 膵 管 拡 張 などの 副 次 的<br />

所 見 を 見 逃 さず、 積 極 的 にEUSやERCPを 含 めた 精 査 をすることが 微<br />

小 膵 癌 の 発 見 、 切 除 につながると 考 えられた。<br />

P93-6 膵 管 狭 窄 の7 年 にわたる 経 過 観 察 後 に 膵 癌 を 認 めpTis<br />

にて 切 除 しえた1 例<br />

大 阪 府 立 成 人 病 センター 消 化 器 外 科<br />

○… 佐 々 木 一 樹 , 高 橋 秀 典 , 大 東 弘 明 , 五 十 嵐 佑 子 ,<br />

富 原 英 生 , 橘 高 弘 忠 , 真 貝 竜 史 , 本 告 正 明 , 後 藤 邦 仁 ,<br />

岸 健 太 郎 , 能 浦 真 吾 , 山 田 是 正 , 藤 原 義 之 , 大 植 雅 之 ,<br />

矢 野 雅 彦 , 石 川 治<br />

【 症 例 】70 歳 代 / 女 性 。2003 年 、 前 医 で 膵 管 狭 窄 を 指 摘 され、 精 査 目<br />

的 で 当 院 受 診 。2004 年 5 月 ERCP 施 行 。 頭 側 膵 管 に2か 所 狭 窄 、 及 びそ<br />

の 尾 側 膵 管 の 拡 張 ( 径 8mm)を 拡 張 を 認 めるも、 腫 瘤 像 は 認 めなかった。<br />

膵 管 ブラシ 擦 過 細 胞 診 、 及 び、 膵 液 細 胞 診 とも 陰 性 であった。 以 後 、<br />

3-4か 月 毎 にエコー、1 年 毎 にMRCPにて 経 過 観 察 された。2011 年 4 月<br />

MRCPにて 体 部 膵 管 が9mm 大 と 拡 張 の 増 強 を 認 めた。 血 液 検 査 にて<br />

P-Amy:53IU/l、エラスターゼ:282ng/dl、と 軽 度 上 昇 、 腫 瘍 マーカー<br />

では、CA19-9:21…U/mlと 正 常 範 囲 内 であった。CTでは、MPDの 拡<br />

張 のみで、 明 らかなSOLは 認 めなかった。 精 査 目 的 に2011 年 8 月<br />

ERP・EUS 施 行 。EUSでは、 膵 管 は 膵 頭 部 で15mmにわたって 狭 窄 し<br />

ており、 狭 窄 部 位 近 傍 に 嚢 胞 性 変 化 も 伴 っており、 拡 張 した 分 枝 膵 管<br />

と 考 えられた。ERPにて 膵 頭 部 に2か 所 の 限 局 性 狭 窄 像 を 認 め、 尾 側<br />

狭 細 部 より 尾 側 膵 管 は 拡 張 し 体 尾 部 付 近 まで 径 10mm 程 度 の 著 明 な 拡<br />

張 ・ 蛇 行 を 認 めた。 膵 液 細 胞 診 にてadenocarcinomaと 診 断 された。<br />

以 上 より 膵 癌 と 診 断 し、 膵 頭 十 二 指 腸 切 除 術 を 施 行 した。 開 腹 時 、 膵<br />

体 部 頭 側 漿 膜 面 に8mm 大 の 硬 結 を 認 め、 術 前 に 認 められた2カ 所 の 狭<br />

窄 の 尾 側 狭 窄 部 位 に 一 致 すると 考 えられ、これを 含 めた 頭 体 部 切 除 と<br />

した。なお、 術 中 迅 速 診 断 では 膵 切 除 断 端 陰 性 であった。 組 織 学 的 所<br />

見 では、Ductal…carcinoma…in…situ(PanIN…3),Phb[pTis] CIS,…ly0,…<br />

v0,…ne0,…pCH(-),…pDU(-),…pS(-),…pRP(-),…PV(-),…A( - …pPL(-),…pOO(-),…<br />

pPCM(-),…pBCM(-),…pDPM(-)であった。 腫 瘍 の 主 座 は 狭 細 化 した 頭<br />

部 主 膵 管 から 体 部 主 膵 管 であり、 膵 管 内 に 限 局 する 高 度 異 型 上 皮 の 乳<br />

頭 状 増 殖 をみとめた。【まとめ】 膵 管 狭 窄 の7 年 にわたる 経 過 観 察 後 に<br />

膵 液 細 胞 診 陽 性 となり、 早 期 膵 癌 [pTis]として 切 除 しえた1 例 を 経<br />

験 した。 膵 管 の 限 局 性 不 整 狭 窄 像 は 膵 癌 を 疑 う 所 見 であり、たとえ 初<br />

回 の 膵 液 細 胞 診 で 悪 性 所 見 を 認 めなかったとしても、 定 期 的 な 画 像 診<br />

断 による 経 過 観 察 が 必 要 であり、 画 像 の 変 化 を 厳 密 にとらえ、 膵 液 細<br />

胞 診 を 実 施 することで 早 期 膵 癌 も 診 断 できることが 示 唆 された。<br />

P93-7 主 膵 管 、 分 枝 膵 管 にPanIN 病 変 を 伴 う 限 局 性 主 膵 管 狭 窄<br />

の1 例<br />

1<br />

防 衛 医 科 大 学 校 外 科 、 2 防 衛 医 科 大 学 校 病 院 病 理<br />

○… 西 川 誠 1<br />

, 初 瀬 一 夫 1<br />

, 前 島 理 1<br />

, 川 原 林 伸 昭 1<br />

, 木 村 暁 史 1<br />

,<br />

西 山 潔 1<br />

, 緒 方 衝 2<br />

, 長 谷 和 生 1 1<br />

, 山 本 順 司<br />

症 例 は66 歳 女 性 。 平 成 19 年 健 康 診 断 を 受 診 した 際 に 施 行 された 腹 部 超<br />

音 波 検 査 にて、 膵 尾 部 に 低 エコーのmassを 指 摘 され、CTで 末 梢 側 膵<br />

管 の 拡 張 を 認 めたため 当 院 紹 介 受 診 となった。 胆 石 症 に 対 して 腹 腔 鏡<br />

下 胆 嚢 摘 出 術 の 既 往 があった。 血 液 検 査 では 肝 胆 道 系 酵 素 の 上 昇 は 認<br />

めず、アミラーゼは112IU/lと 正 常 範 囲 内 であった。 腫 瘍 マーカーは<br />

CA19-9のみ102U/mlと 高 値 を 示 した。IgG、IgG4ともに 正 常 範 囲 内 で<br />

あった。 腹 部 Dynamic…CTでは 膵 体 部 から 尾 部 にかけて、 最 大 7mm 程<br />

度 の 主 膵 管 の 拡 張 を 認 めたが、 明 らかな 腫 瘤 性 病 変 は 認 めなかった。<br />

MRCPでは 膵 体 部 に11mmに 渡 って 主 膵 管 が 途 絶 し、 末 梢 主 膵 管 及 び<br />

分 枝 膵 管 の 拡 張 を 認 めた。ERPでも 同 様 に 膵 体 部 主 膵 管 の 途 絶 を 認 め、<br />

尾 部 主 膵 管 は 造 影 されなかった。 膵 液 細 胞 診 はclassIIIであった。<br />

PETでは 狭 窄 部 位 に 異 常 集 積 は 認 めなかった。 以 上 から 膵 体 部 癌 の<br />

可 能 性 を 第 一 に 考 え、 膵 体 尾 部 切 除 術 を 施 行 した。 切 除 標 本 でも 肉 眼<br />

的 に 腫 瘍 は 同 定 できなかった。 病 理 組 織 学 的 には 体 部 の 主 膵 管 拡 張 が<br />

始 まる 部 分 で、1cmに 渡 り 主 膵 管 内 腔 に 微 小 乳 頭 状 変 化 が 認 められた。<br />

高 円 柱 状 細 胞 が 核 の 挙 上 を 伴 いつつ 内 腔 を 被 覆 しており、 免 疫 組 織 化<br />

学 的 にはCEAが 内 腔 面 表 装 及 び 一 部 細 胞 質 に 陽 性 であることから<br />

PanIN-2( 異 型 過 形 成 )に 相 当 すると 考 えられた。また、そのほかの 分<br />

枝 膵 管 にもPanIN-1Aから1B 相 当 の 上 皮 増 生 及 び 化 生 が 見 られた。<br />

種 々の 程 度 の 細 胞 異 型 や 各 異 型 、 重 層 化 を 呈 する 膵 管 上 皮 病 変 は<br />

PanINの 概 念 で 捉 えられており、 膵 癌 の 前 癌 病 変 とも 考 えられている。<br />

今 回 主 膵 管 、 分 枝 膵 管 の 双 方 にPanIN 病 変 を 認 め、 明 らかな 腫 瘤 形 成<br />

はないにもかかわらず 尾 側 膵 管 の 拡 張 をきたした 症 例 を 経 験 した。ご<br />

く 早 期 の 膵 癌 を 見 ていると 考 えられ、 文 献 的 考 察 を 加 えて 報 告 する。<br />

P93-8 膵 炎 後 に 発 症 した 局 所 進 行 膵 癌 の1 例<br />

奈 良 県 立 医 科 大 学 消 化 器 ・ 総 合 外 科<br />

○… 氷 室 佑 季 子 , 庄 雅 之 , 赤 堀 宇 広 , 木 下 正 一 ,<br />

中 島 祥 介<br />

【 目 的 】 反 復 するアルコール 性 膵 炎 経 過 中 に 発 症 し, 診 断 が 困 難 であっ<br />

た 局 所 進 行 膵 体 部 癌 に 対 し, 他 臓 器 合 併 切 除 にて 根 治 切 除 し 得 た1 例 を<br />

経 験 したので 報 告 する.【 臨 床 経 過 】 症 例 は68 歳 , 男 性 . 多 量 飲 酒 の 既 往<br />

と 繰 り 返 す 心 窩 部 痛 を 認 めていた。 消 化 器 内 科 にて, 平 成 18 年 にアル<br />

コール 性 膵 炎 後 の 巨 大 仮 性 嚢 胞 に 対 して 経 胃 的 ドレナージ 及 び 内 瘻 化<br />

が 行 われた. 以 後 慢 性 膵 炎 ,アルコール 性 肝 障 害 に 対 して 経 過 観 察 され<br />

ていた. 平 成 20 年 , 膵 尾 部 に20mm 大 の 新 たな 嚢 胞 を 認 めたが, 経 過 観<br />

察 されていた. 平 成 22 年 には37mmに 増 大 していた. 平 成 23 年 3 月 に 吐 血<br />

にて 再 診 . 上 部 消 化 管 内 視 鏡 で 精 査 したところ, 嚢 胞 内 瘻 チューブと<br />

は 別 部 位 の, 胃 体 中 部 後 壁 の 壁 外 圧 迫 性 膨 隆 部 から 出 血 を 認 めた.<br />

CA19-9が200と 高 値 であり,CTで 胃 壁 肥 厚 を 認 めたものの, 胃 粘 膜 面 に<br />

腫 瘍 性 病 変 は 無 く,EUS 上 は 第 4 層 以 深 の 壁 肥 厚 であった. 膵 尾 部 嚢 胞 が<br />

縮 小 していたことから, 膵 嚢 胞 の 胃 壁 穿 破 およびそれに 伴 う 炎 症 性 の<br />

壁 肥 厚 と 診 断 され, 一 旦 経 過 観 察 となった. 同 年 6 月 にCA19-9…1030と<br />

上 昇 を 認 め,7 月 に 壁 肥 厚 部 が 増 大 し 胃 と 膵 の 境 界 が 不 明 瞭 となった.8<br />

月 にFNAで 同 肥 厚 部 を 生 検 した 結 果 ,adenocarcinomaが 検 出 され, 胃 壁<br />

浸 潤 を 伴 う 局 所 進 行 膵 体 部 癌 と 診 断 され, 手 術 加 療 目 的 に 当 科 紹 介 と<br />

なった.9 月 に 手 術 を 施 行 した. 腫 瘍 の 胃 壁 直 接 浸 潤 により 胃 体 上 部 ま<br />

で 壁 肥 厚 を 認 め,また 脾 弯 曲 寄 りの 横 行 結 腸 に 約 10cmに 渡 り 浸 潤 して<br />

いたため, 術 式 は 膵 体 尾 部 切 除 , 胃 全 摘 , 横 行 結 腸 合 併 切 除 術 を 施 行 . 術 後<br />

経 過 は 良 好 で, 膵 液 瘻 なく, 術 後 14 日 目 に 軽 快 退 院 となった. 病 理 診<br />

断 では, 腫 瘍 は 膵 体 部 から 膵 外 性 に 発 育 し, 胃 漿 膜 面 から 広 く 漿 膜 下<br />

層 へ, 一 部 は 粘 膜 近 くまで 浸 潤 していた. 最 終 診 断 はpap><br />

tub2,pS+,pRP+,pPVsp-,pAsp-,OO(+,stomach),schirrous… type,INF<br />

γ,ly2,v1,ne2,mpd-,pPCM(-),pDPM(-),N1+(No.18),StageIVaで あ っ<br />

た. 術 後 腫 瘍 マーカーは 陰 性 化 した. 現 在 ,ゲムシタビンとS-1 併 用 療 法<br />

による 術 後 補 助 化 学 療 法 を 行 っている. 再 発 兆 候 は 認 められていない.<br />

【 結 語 】 今 回 アルコール 性 膵 炎 の 経 過 中 に 発 症 し, 診 断 に 苦 慮 した 局<br />

所 進 行 膵 癌 の 一 例 を 経 験 した. 積 極 的 な 他 臓 器 合 併 切 除 により, 根 治<br />

手 術 が 可 能 となった.<br />

-508-

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